<注意>かなり昔のものです!私は一切修正はしていません。

とても長いので、プリントされるか、プロバイダとの接続を切ってから読むことをお勧めします。

第二回目の日記は・・・

スピッツのこころCOPY●RIE OHBA
スピッツを聞いていると自分のこころがゆっくり開いていくような気がする。
自分を守るガードがゆるまってわけもなく泣けそうになる。
だけど。それは悲しい気持ちなのでははくて、なんだかとても心地いいのだ。
いい具合にゆるんだ自分はどこまでも広がって行けそうで、
だからスピッツを聞いた後は無理なく気持ちが前を向いている。
これは不思議な体験だね。____3月25日、1stアルバム「スピッツ」がリリースされます。

すごく”ステキ”なバンドがデビューする。素直に一度聞いてほしいと思えるバンドだ。
名前はスピッツという。そう、あの犬のスピッツからとったそうだ。

結成は87年、夏。この時点での現メンバーは、ボーカルのマサムネとベースの田村君だけになる。
そこに、田村君の幼なじみであるギターの三輪テツヤが加入。
そして、ハードロックバンドをやっていた崎山君を助っ人とゆう名目で加入させ、
そのまま引っ張り込んで(と本人が言っていた)現在のメンバーになる。
その当時の彼らは、ビートパンクバンドとして、新宿JAMを中心に活動を続ける。
89年11月頃から、マサムネがアコースティックギターを持つようになり、
現在の音楽形態に至る。新宿LOFTを中心に活動を続け、
90年4月にアルバム「ヒバリのこころ」をリリースしている。
彼らを単純明快に表現するときに”ものすごく勢いのあるバンド”とか
”お買い得よ”なんてことは言えない。それよりすごく適切な表現があるからだ。
一言で言ってしまうのは惜しい。けれど、あえて言わせてもらうなら、
”ものすごくヒネクレ者です”。(ほめ言葉)それは音楽的にも、人間的にも言えることだが、
実はものすごく純粋な人でもあるということもわかってもらえると嬉しい。
そんな彼らに、デビューについて語ってもらった。


  • レコーディングも無事終わったようですけれど、アルバム自体は、
            今までの活動の総括的な感じに仕上がってますか?
    マサムネ「そうですね。ファーストアルバムってこともありますけど」

  • 出来上がりや曲順というのではなく、気持ち的にもそういう感じはありますか。
    マサムネ「お披露目的な」
    田村「そわりには新曲が半分(笑)」
    マサムネ「でも、デビューするからといって音楽性が変わっているわけではないからね。気持ち的には同じ」

  • 去年7月から3ヶ月間ライブを休みましたよね。それはレコーディングの準備期間みたいなもの。
    と聞いていましたが、その間に自分たちの中で変わった感じとかは?
    マサムネ「レコーディングの準備期間っていうのにも、仮にもプロとしてやっていこうとしてるんだから、
    恥ずかしくないようにしなきゃって感じだったからね。やると決めたからには気持ちはプロだし。
    お金もらっていくわけだから変わんなきゃいけないと思うしね。
    それが音楽にも反映されてるんじゃないかと思うんだけど、自分ではわからないんだよね」

  • 自覚的なところは?
    マサムネ「自覚はない」

  • 休む前のライブと休んだ後のライブに変わった面は自分で感じないの?
    マサムネ「もう取り戻したけど、休み明けのライブひどかったもん。(笑)なんか緊張しちゃって」
    田村「勘が取り戻せないんだよね」
    マサムネ「それまでは週に二回とか(ライブ)やってたから、
    緊張しなくなって散漫になってたっていうのもあったんだけど」
    崎山演奏自体は休んだ後のほうがいいと思いますけどね。
    その時期には、もう基礎から応用までやり直しましたからね(笑)」

  • 休んでる間ライブやりたくなかった?
    崎山「次の日にはやりたくなたった(笑)」
    マサムネ「人前で演奏したくなるんだよね。初めの頃の気持ちに戻れた感じ。
    なんでバンドをやり始めたかっていうね、人前で演奏する気持ちよさを思い出した。ライブばっかりやってると
    麻痺してくるもんなんだよね。求めていたものが戻ってきた感じかな」

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  • でも、レコーディングのために休むってゆうのは珍しいよね。
    マサムネ「ライブばっかり多くて新曲とか作れなくて、なんかぐちゃぐちゃになってたから。
    新曲とかたくさんやりたかったし、ライブのために練習ばっかりで終わってたから、
    自分のための時間があってもいいんじゃないかなと思って」
    田村「なんか意識革命じゃないけど、間あけて変えたかったっていうか」
    崎山「見つめ直すっていうかね」

  • デビューしたいって気持ちはずっとあったんですか。
    マサムネ「したいっていうか、きっとデビューするだろうと思ってたからね。」
    甘いんだよね。甘いんだけど、本当にそうなると果たしてデビューしていいんだろうかって不安になったな」

  • そういう意味合いで休んでから、と。
    マサムネ「けっこうみんなポンポンとデビューして、
    バーッとツアー回って、すぐにセカンド出しちゃうバンド多いでしょ。
    そういうバンドって見ててあんまり成功してると思えないでしょ。

    だから、早いからいいとは思ってなかったね」

  • 第一段階の目標がLOFTでやることだったんですよね。
    マサムネ「それは、最終目標だったんだよ」
    三輪「終わっちゃった(笑)」

  • そうだったの?
    マサムネ「だから、それが最終目標で、また次の始まりって考えた方がいいかな」

  • そうなんだ。じゃ、ありがちなメジャーデビューを目標にしてきたわけではない。
    マサムネ「うーん。するもんだと思ってたからね。(笑)
    変な自信っていうか。確信はなんにもないんだけど。俺たち運がいいから絶対デビュー出来るよって思ってた。

  • 運がいいってなにかあったの?
    田村「ん?いや、なんとなく。(笑)でも、自分は運がいいと思ってるからさ。
    競馬はよく負けるけど(笑)」
    崎山「特に悪いこともないし(笑)」

  • それは運がいいというのだろうか。
    マサムネ「ポンとデビューしてたら、きっと今頃オレサラリーマンだったんじゃないかなぁ。
    でも、テツヤなんかバイトしてたから、早くデビューしたかったでしょ(笑)」
    三輪「イヤ、それなりに楽しかったから。でも、デビューのはなしがいろいろきたときは
    いろんな思いはあったよね。嬉しくないって言ったらウソだしさ。でも、プロって言葉がすごく重かった。
    柳ジョージのライブにポッと出されてセッションできるかって言ったら出来ないもんな」
    マサムネ「そういう部分はあったね」
    三輪「オレが考えるプロって言うのはそうだからね。やっぱり高い位置にいてこそプロでしょ。
    今みたいにパッとデビューしてワーワーしてて、ちょっと弾けるだけなのにプロみたいな顔してるんじゃないでしょ、
    ほんとのプロっていうのは。だから、やるからには中より上には痛いじゃない」
    マサムネ「中より上か(笑)」

  • 謙虚すぎ。
    マサムネ「日本人だなー。性格的に石橋を叩いて渡るからな、オレたち。なめてる部分もあったけど、
    やるんだったらキチンとやりたいと思うしね」
    田村「決断力がないって話もあるけど」
    三輪「自然にここまできたから、これからも自然にいくだろうね。
    無理はしないの。そうなると大きなことも言えると。(笑)
    無茶な人間の道理に外れるとか言って。オレそういうの大好きだから。
    義理と人情を重んじるから(笑)」
    マサムネ「ポンと話題性のあるバンドだとは思ってないですからね。じわじわと長くやりたいね」


    以上でスピッツ日記2「スピッツのこころ」終わりです。
    最後まで読んでくれてありがとう。日記3をおたのしみに!!


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