ご紹介したい万葉集の歌

卯の花の 咲き散る岳ゆ 霍公鳥
うのはなの さきちるをかゆ ほととぎす
鳴きてさ渡る 君は聞きつや
なきてさわたる きみはききつや
作者未詳 巻10 1976



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■大意
 卯の花の咲いて散る岡をホトトギスが鳴いて行きます。あなたはお聞きになりましたか。
卯の花の 咲くとは無しに ある人に
うのはなの さくとはなしに あるひとに
恋ひや渡らむ 片思にして
こひやわたらむ かたもひにして
作者未詳 巻10 1989
■大意
 卯の花のようには心の開かない人を、私は恋つづけることであろうか。片思いで。
花ぐはし 桜の愛で 同愛でば
はなぐはし さくらのめで ことめでば
早くは愛でず 我が愛づる子ら
はやくはめでず わがめづるこら
允恭天皇 日本書紀歌謡 67
■大意
 花のこまかく美しい桜の見事さ。
同じ愛するなら(もっと早く愛すべきだったのに)、早く賞美せずに惜しいことをした。
わが愛する衣通郎姫もそうだ。

 桜にたとえて、衣通郎姫をたたえた歌。
クハシは、こまかくて美しいこと。
コトメデバのコトは、如シのゴトの古形。同じの意。
従来これを、「如此」の意に解する説もあるが、従えない。
「コト降らば袖さへ濡れてとほるべく降りなむ雪の空に毛につつ」(万葉集317)
(同じ降るなら袖まで濡れとおるくらいに降ればいい雪が、ほんのわずかしか降らないで、空で消えている。
女が男を引きとめようとする歌)のような例がある。
・・・岩波書店「日本書紀上」、允恭天皇八年春二月の条の注より。

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