大台ヶ原・千石�ｰ・サマーコレクション

１９９６年９月８日　メンバー　福本（博）・岡本・内炭（奈良山岳会）高嶋・宮本（国体チーム）

　７日の夜は我が家で高嶋君の壮行会。彼も来週からアメリカのボストン大学へ１年間留学することになり、しばしの別れを友人たちで行った。遠く静岡から駆けつけてくれた宮本君に敬意を表して、たぶん関西でロングルートの５つ星サマーコレクションにした。１９９５年８月にペツエルのボルトをうってフレンチ・スタイルで開拓された。

　昨年の秋に僕も行きたかったけど、国体やらでダメ。今年の春に福本さんより誘われたけど子供が産まれてすぐだったので、さすがに断ってしまった。早朝より岡本君のレガシィで大台ヶ原まで。何やら今日は岳連の行事だったらしく、よく見慣れた顔が集まっていた。駐車場よりシオカラ谷の方へ３０分少々下ると取り付きへ。初めて見る千石�ｰは結構、快適そうだった。

　取っ付きで小便をして岡本君に叱られ、泣く泣く準備をする。昨日の夜の話で、明日は宮本君は静岡まで帰らなければならないので２人パーティの方がいいだろうと思い、福本のおかあちゃんを誘ったら「ここは、私には一生無理なところ」と断られてしまった。仕方がなく木村君と約束していた岡本君を誘ったのだ。（木村君にも昨年に行ったからと断られた。）木村君の相手を石田夫婦にお願いして岡本君を引っぱり出した矢先に、また、おかあちゃんから「やっぱり行きます。」というラブコール。頭の中がパニックになってしまった。岡本君には「話がちがうやないか？」といつた白い目で見られるわ、さんざんだったがようやく登れるのでやっぱりラッキーだ。

　１Ｐ目、おかあちゃんがリードする。２人ともフォローする。（当たり前か？）
　２Ｐ目、内炭リード。久しぶりのルートで緊張。すぐに足がだるくなりテンション。
高嶋君に「オールフリーでのオンサイトはあきらめたのですか」思わず「それどころではない。しんどい。」ルートはボルトが短かすぎる間隔で打たれており、安心してリードできる。５．１０−
　３Ｐ目、岡本君リード。出だしは少しルンゼの中を登って傾斜も強いが、それを過ぎると緩傾斜になる。ザックが重い。５．１０−
４Ｐ目、内炭リード。核心部。緩い傾斜からやや前傾壁へ。テンションをかけながら乗り越していく。次回はノーテンで！５．１０＋
ビレーをしていると雨が降り出してきた。おかあちゃんは、「早く登らな！」といってAOで登ってくる。このへんの状況判断はさすがだなぁと感心する。岡本君もザックを持ちながらも軽くフォロー。さすがだ！
　５Ｐ目、岩が雨で濡れだしあせる。ビレーはティジーチェーンでぶら下がり、ロープはちゃんと分けてあるので、すぐに岡本君にリードしてもらえる。出だしは、ちょっと傾斜があるがすぐに緩くなりブッシュに入る。４Ｐ目から続けて登れるだろう。ロープは重いが・・！５．８
　６Ｐ目、雨が降って霧が出てきた。高嶋・宮本パーティは７Ｐ目を登っている。そのまま、岡本君がいやらしい草付きバンドのピッチをいってくれた。
　７Ｐ目、内炭リード。傾斜が強いカンテから、クラックのハンドトラバース。しかし、プロテクションはボルトのためバッチリ。超快適ピッチだった。岡本君は僕にこのピッチのリードを譲るためにわさわざ先ほどの草付きトラバースをリードしてくれたのだ。ありがとう。５．８
　８Ｐ目、傾斜の強いカンテ。雨もやんできた。快適だが少々疲れ気味。５．９
　９Ｐ目、ラストピッチ。カンテから一度ブッシュに入り、「たいやきのしっぽハング」を快適にクリア。終了！　高嶋・宮本パーティが待ってくれていた。５．９

　高嶋・宮本パーティ３時間。我々は４時間だった。互いに満足できるタイムだった。しかし、久しぶりに充実したおもしろい登はんだった。最初の２ピッチにテンションが　かかったのが残念だが次回はオールフリーに挑戦したい。
最後に、高嶋君のアメリカ出発前に一緒にクライミングで出来て非常に楽しかった。おかあちゃん、岡本君一緒に付き合ってくれてありがとう。宮本君、遠いところからありがとう。 　　　

ルート図は、山と渓谷発表時のものを転載大台ケ原千石くら〔サマーコレクション〕


大台ヶ原・千石�ｰ・サマーコレクション
２００２年１０月１３日
メンバー・・佐々木・内炭
大台駐車場〔６時３０分〕〜取り付き〔７時１５分〕
登攀開始〔７時３５分〕〜終了〔１１時００分〕

２ピッチ目のビレーポイントには記念プレートがある。