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  注意!
ここはダンブルドア総攻めがダメな方はサッサと出ましょう!
ってページになる予定です(苦笑)

事はハリーがダンブルドアの部屋へ訪れたところから始まります。
そこでハリーは書棚に並べてある同種の表紙の辞典の様な
ぶ厚く年季の入った物から真新しい物まで並んでいるのに気付き、
何気なく手に取りながら尋ねてしまいました。
好奇心は時にはとんでも無い事を引き起こすという良い例です(涙)
人間誰しも知らない方が幸せという事も・・・。

「先生!この並べてある本は何かの魔法の虎の巻ですか?」
ハリーはその一番古い物を手に取りページを開きました。
「ハリーそれは!!」
お茶の用意をしていたダンブルドアが気づき慌てて止めるも間に合わず
ハリーは見てしまいました。
その開いたページには何と文字ではなく写真が並んでいたのです。
それも何故か同一人物は一人も居ず、おまけに皆ベットの上で
何故か素肌のまま眠っていました。
ハリーとしてはダンブルドアが独自に開発した魔法書だと思っていたのですが
「・・・。」
ハリーは固まってしまいました。
コレはどう見ても情事の後です。
「見てしもうたか。見てしもうたのなら話さねばならんな」
ダンブルドアはハリーへ入れたお茶を勧めイスへ座るよう示唆しました。
そしてハリーの手に持っていた写真集を引き取りました。
「何から話そうか・・・。あの頃の私は、まだ若くて色々失敗もした。
 しかし極めつけはヴォルデモートじゃ」
少し疲れた様子を漂わせながら話し始めるダンブルドアへハリーは
心の中で『お願いだからそれ以上何も言わないで下さい!』
と祈ったのですがダンブルドアは話し始めてしまいました。
  ハリーのお茶を持つ手が震えています。
けれど、ダンブルドアは気づきません。
「ハリーも知っていると思うが、学生の頃のあやつは中々の男前での」
少し懐かしい目をしてダンブルドアが本を覗き込みました。
見てはいけない!と思いつつ、ハリーの目線はついつい本を覗き込んでしまいます。
しかし誰がヴォルデモートなのか、ハリーの位置からではわかりません。
けれど、それを聞く勇気も、ハリーにはありませんでした。
というのも、中にはかなり際どい写真が何枚も見えるからです。
『早く部屋に戻りたい……』
そう思っても、一向にダンブルドアの話が終わる気配が見えませんでした。
「その頃のあやつは優等生の仮面を被っておった……。しかしわしはそれにいち早く気付いたのじゃ」
言いながらダンブルドアは咳払いを一つ付いた。
「ハリーはもう気付いたと思うが、その……わしはそれが趣味での。ちなみに現在もそれは続行中だ」
その言葉に思わずハリーはコップも落としかけました。
何とか落とさずにすんだのは、日頃から心臓を鍛えている(笑)賜物でしょう。
「もしかして、もう誰か……?」
声が震えてしまいますが、今のハリーにはそれを気にしている余裕はありません。
ロンや誰か知り合いが…!と思うだけで、いやな汗が流れてきます。
「知りたいかの?」
究極の選択でした。
それがダンブルドアにも分かったようです。
「知りたければ、その戸棚の一番新しい物を見ればいい。あえてわしの口からは言わん」
その言葉に、ハリーは視線を戸棚に向けました。
しかし見る勇気は起きませんでした。
「さてどこまで話したかの…」
このままさり気なく帰りたかったハリーでしたが、それは成功しませんでした。
再びダンブルドアは語り始めてしまいました。

  「そうそう、ヴォルデモートのことじゃな。あの頃は、まだリドルと名乗っておった、なかなかに見目麗しい少年でな。優等生の仮面の下の素顔に気付いてからは、その仮面を剥ぎ取ってやりたくて堪らなかったものじゃ」
 ダンブルドアが瞳をキラキラさせながら語るのを、ハリーは強張った笑みを貼り付けながら黙って聞くしかありませんでした。
 確かに、ハリーも見たことのあるリドルという少年の容姿は美少年という言葉が似合いそうな感じではありましたが、あいにくハリーの好みからは外れていました(笑)
 ハリーが物思いに沈んでいる間にも、校長の話は続いています。
「丁度その頃のわしは魔法薬を調合するのに凝っておってな。『ありのままの姿を曝け出す薬』を作ってリドルに試飲を頼んだのじゃ」
「校長先生…あの…まさか…」
「ん? なんじゃ、ハリーは察しがいいの。その通り、わしも若かったからのぉ。ほほっ。結論を言えば失敗だったんじゃよ、その薬は」
 ハリーは自分の想像が当たっていませんようにと祈りながら、ダンブルドアに話の続きを促しました。
「それで、その薬は結局効き目がなかったんですか?」
 ダンブルドアは悪戯っぽく微笑んでハリーを見つめました。
「わしの思惑とは違う方向に効いてしまったんじゃよ。だが、それはわしにとって悪いことではなかった。結果オーライというヤツじゃな」
 楽しそうに笑うダンブルドアに、ハリーは脱力してしまいました。
 しかし、ここまで聞いてしまえば、続きが気になります。
 ハリーは好奇心がむくむくと大きくなるのを止める事などできそうにありませんでした。
「それで、先生。リドルはどうなったんですか?」
  「実はな、その時には何も起こらなかったのじゃ」
何だか肩すかしを食らったような感ではありますが負けじと、
「その時はという事はその後に何か変化があったのですか?」
とりあえずは好奇心がまさったハリーは思わず尋ねてしまいました。
「その通りじゃ。事件はその後に起こった。何とその夜に
 わしの部屋へ見目麗しいヒザ程まである長い髪の女の子が訪れたのじゃ」
ため息混じりに語るダンブルドアは少し不本意そうでもありました。
「女の子?も・・・もしかして!その子が!?」
ハリーの好奇心は止まる事がありません(苦笑)
「そうじゃ!リドルじゃった。突然、夜になると髪が伸び胸はふくらみ、下には
 有るべき物がなくなったそうじゃ」
ハリーはもし自分の身に起こっていたらと震えが走りました。
「もともと人というモノには多面性があるでのう。薬を作るときに参考にしたのが
 両性具有や無性といった似て非なるモノ達だったのでそれが何らかの作用を起こしたようじゃ」
当然のように語るダンブルドアですがハリーには何故そういった方面から参考にもってこられたか
判りません。
そして頭をひねっている時にポツリとダンブルドアが呟きました。
「本当はマクゴナガルに頼まれたモノだったのじゃがな」
はて?
ハリーには何故マクゴナガル先生がそのような薬を依頼したか判りません。
おそらくその考えがそのまま表情に出ていたのでしょう。
ダンブルドアは片頬に苦笑を漂わせ語ります。
「わしとマクゴナガルとは同士なんじゃ。周囲ではデキトルと思われていたがの」
何が同士なのでしょう?ハリーはますます判らなくなってきましたが、聞いてはいけないような気が
したので尋ねなかったのですが、わざわざダンブルドアは、
「お互いに趣味の方が似ておったのじゃ!ただ彼女は相手が同時に数人になる事はなかったし、
 その時はただ一人の少女を愛でておった。年齢的な好みはあったがの。ふぉっふぉっふぉ」
ハリーはうつむき冷や汗が流れてきました。ダンブルドア同様マクゴナガル先生も現役なのだろうか(涙)
そのまま黙りを続けているとダンブルドアは話を戻して語ります。
「まぁそういった事はさておき(←おい〜・涙)リドルじゃが勿論そのままでは男子寮なので
 問題が出る。もし間違いが起こって妊娠でもすれば下手をすると元に戻る事が不可能になるでのぉ〜
 どうやらその女性化は月に数日、夜のみといったものだったので、その間だけわしの部屋で責任を
 持って預かり元に戻す薬を作り始めたんじゃ」
話の内容としてはとんでも無い事が色々出てはいますが、どう聞いていても現在に至った経緯が
見えません。
何故両親が狙われアレ程にまで歪んでしまったのか。
その答えの片鱗はダンブルドアの呟きでした。
「いやぁ〜実験と称して色々試したのぉ〜。それにやたらとプライドが高かったでのぉ女性体を
 見られるのも嫌がっておったしのぉ〜マクゴナガルは喜んでおったが・・・」
嫌な汗が止めどと無く流れます。
しかし、ここまで聞いたのですから最後まで聞かなくてはと己の好奇心を満たす為にも
ハリーは真実を追究します。
「あのぉ〜実験ってどんな事を試したんですか?」
自爆確定の質問でした。
「うむ?まぁ平たく言えば女性体と男性体との違いを調べると称しての・・・フッフッフッ」
ダンブルドアは目を妖しげに煌めかせ語り始めました。
  その様子からしても、恐らく真っ当な事はしていないと想像がつきます。
「聞きたいかの?」
意味ありげにダンブルドアが目を細めました。
当然喋る気は満々なのですが、あえてそれをハリーに言わせたい様です。
そしてハリーはハリーで、引きつった笑みは浮かべてダンブルドアを見ました。
ハリーとしても知りたいのは山々です。
しかし聞いてしまえば、絶対に後悔するだろうという妙な確信もありました。
これ以上はマズイ!と心の中でレッドシグナルな点滅しています。
二人の間に沈黙が訪れます。
ハリーは抑えきれない好奇心と戦っていました。
そして同時に、ここから出て行くタイミングも図っていました。
ここに居るから聞きたくなる。そう感じたのです。
そしてそんなハリーの心の祈りが通じたように、室内にノック音が響きました。
「誰か来たようじゃな」
言いながらダンブルドアは、机のアルバムを閉じました。
「どうぞ。入りなさい」
「失礼します」
言葉と同時に入ってきたのは、ハリーの大親友(今のところ・笑)ロンです。
「良かった、ハリー。ここに居たんだ?」
「ロン…」
「フレッド達がクィディッチやらないかって?どうする?」
まさにここから抜け出せる絶好のチャンスでした。
ハリーにはロンが天使に見えます。
『もちろん、行くよ!』
そう答えるつもりでハリーは席を立ちました。
けれど、その言葉が口から出ることは有りませんでした。
なんと、ロンがハリーの横に腰を下ろしたからです。
「そんなに急ぐことないよ。始めるのはご飯食べてからって言ってたから」
「けど、……準備とかは?」
「たぶん二人が用意するんじゃない?」
ハリーの心情を他所に、ロンは結構のんびりしています。
徐々にハリーは嫌な予感がしてきました。
そしてそんなハリーの予感は結構あたります。
「ところで先生と二人で何を話してたの?」
その質問に答えたのは、ダンブルドアでした。
「その…、ちょっと昔話をな……」
「そうなんですか?…あっ、もしかしてこれって、昔の写真ですか?」
言いながら、何とロンは机に置いてあったアルバムに手を伸ばしたのです。
「ロン!」
ハリーとダンブルドアは同時に叫びました。
しかしそれは数秒遅く、ロンの例のアルバムの中身を見てしまったのです。
「…………」
ハリーとダンブルドアは額を抑えてため息を吐き、ロンは物の見事に固まってしまいました。
  「ロ、ロン? 大丈夫かい?」
 ハリーは、青ざめ呆然としているロンの顔の前でひらひらと手を振りました。
「…ハリー。聞いてもいいかな…?」
「ロン…世の中には知らないほうが幸せなこともあるんだよ…」
「で、でも、これ…」
 ロンは震える指先でアルバムを指して、ハリーに縋るような視線を向けます。
 その時、ダンブルドアがひとつため息をついてハリーにウインクをして見せました。
「やれやれ。どうじゃな、ハリー。ロンも聞きたがっとるようじゃ。これまでのところを軽く、おさらいといこうかの」
 その軽く笑いを含んだダンブルドアの視線に促され、ハリーは再びロンの隣にどさりと腰を下ろしました。

「という訳での、リドルが女性化したのをいいことに色々と試してみた訳なのじゃよ」
「た、試す…色々って…」
 ロンは虚ろにダンブルドアの言葉を繰り返し、ダンブルドアはそんなロンの様子が楽しいのか、どこかしら浮かれた雰囲気で話を続けます。
 ハリーは、ロンの様子も心配でしたが、だんだんと瞳の輝きが増してくるダンブルドアにも危機感を感じていました。
「ふむ…そうじゃな…。ある晩のことじゃ。マクゴナガルが喜び勇んでわしの部屋を訪ねて来たんじゃよ」



『ダンブルドア先生。マクゴナガルですわ』
『おお、待っておったよ。さぁ、入りなさい』
 ダンブルドアに招き入れられたマクゴナガルは大きなトランクを部屋に運び入れました。
『おや、これは?』
『後のお楽しみです。それより、リドルはどこに?』
『こっちじゃ』
 ダンブルドアはマクゴナガルを寝室へ案内しました。
 ほのかな灯りに照らされたベッドの上には、長い髪の華奢な美少女が驚きに目を見開いて座っています。
『ああ…素晴らしいわ。なんて可愛いのかしら…』
 感極まったマクゴナガルは、少女に駆け寄ってその両腕でぎゅっと抱き締めました。
『や、やめてください、マクゴナガル先生』
『まぁ、声もとても澄んだ綺麗な声をしているわね。理想的よ、リドル』
 もがいてもマクゴナガルの腕の中からは逃げられず、リドルは困惑してダンブルドアを睨みつけました。
『ダンブルドア先生。誰にも言わないという約束だったのにどういうことですか!?』
『おお、リドル。怒った顔もキュートじゃが、そう睨まんでくれ。これは不可抗力じゃよ』
『そうよ、リドル。先生が私に下さる約束だった薬をいつまで経っても下さらないので私が問い詰めたのですよ。誓って他言はしていませんよ。さぁ、もっとその可愛らしい顔を見せてちょうだいな』
 言いながら、その滑らかな頬に手を添えたマクゴナガルは、リドルの顔を自分の方へ向けてうっとりとため息をつきました。
『なんて滑らかな肌…艶やかな唇に濡れたような瞳。惚れ惚れしてしまうわね…』
 既に自分の世界へ入りかけているマクゴナガルに、ダンブルドアは先程から気になっていたトランクの中身を尋ねる事にしました。
『さぁ、マクゴナガル。そろそろ、君が持ってきたあのトランクの正体を教えてくれてもいい頃合じゃないかね?』
  『まぁ!そうでしたわ、すっかり忘れておりました』
マクゴナガルはイソイソとトランクの元へ行くとそのトランクを開けました。
『うっ!』
中から飛び出てきた物体を見てリドルは固まってしまいましたが、ダンブルドアは嬉しそうに
『やぁ!久しぶりじゃのぉフランソワーズ』
シャャャャャャャー!!
返事をしたのは太さが大人の二の腕程もある大蛇でした。
『それにしてもマクゴナガル先生、無茶をするのぉ〜こんな狭い所へ入れて』
マクゴナガルへそう問いかけながらダンブルドアはその大蛇へ近寄ろうとしました。
しかし、
シャャャャャャャー!(怒)
大蛇はダンブルドア相手に威嚇し始めました。慌ててマクゴナガルは大蛇を羽交い締めにすると
『ダメよ。フランソワーズ!彼は私の大切な盟友なのだから、ね!』
マクゴナガルはその大蛇に頬擦りしながら語りかけました。
一歩下がったダンブルドアは
『う〜む。相変わらず男嫌いじゃのぅ〜フランソワーズは!』
顎髭を撫でながら嬉しそうです。
それを見守るカタチになっていたリドルには何が何だかサッパリ判りません。何故マクゴナガル先生がそんな大蛇を、それもトランクなんかに入れて持ち運んだのか。
『あら!当然でしてよダンブルドア先生。この子は男嫌いで匂い立つまだ蕾のような少女が好きなんですから!それにまだマシでしてよ貴方の事は一目置いているから喉元へ飛びかからなかったでしょ?普通ならこの子の目に入った瞬間には存在を抹消されてますわ!』
・・・とんでもない事を平然と語るマクゴナガルは未だにその大蛇に触れ撫でていました。
しかし何故?リドルは不思議でなりません。
何故マクゴナガル先生はそんなモノを持ってきたのでしょうか?その疑問は次の瞬間には解けました。
シャャャャャャャー♪
その大蛇がマクゴナガルの元からリドルの方へ嬉しそうにやって来るではありませんか。
そして・・・
『・・うっ!』
何とリドルに巻き付き頬擦りしては舌を出して喜んでいます。
『まぁ!フランソワーズったら。やはりリドルが気に入りましたのね。という事は間違いなくリドルは女性!?それもその表情から察するに飛び切りの(私好みの)』
どうやらこの大蛇はリドルの性別を判定する為に持ち込まれたようです。
それにしても何故大蛇?おまけに先程からこの大蛇のスキンシップと云ったら過激としか云いようがありません。リドルは固まったままされるがままです。
顔色を真っ青にして。
『ほぉっほぉっほぉ、コレでリドルの服を脱がさずに性別がどの段階でどのように変化するのか調べられるのぉ〜』
朗らかにダンブルドアは語りますが、リドルはそれどころではありません。
『せっっっ先生!確かに服を脱ぐことは拒否しましたが何もこんな方法で調べなくても良いのではないでしょうか?それにもし男に戻ったら・・・存在を抹消されるの・・で・は・・・?』
戦々恐々の体でリドルは必死に尋ねます。先程からの会話を総合すると男に戻ったとたん大蛇の胃袋の中では!?いくら自分の身体をダンブルドアへ見せるのも触れられるのも拒んだとはいえ命まで失いたくはありません。
『おや?そうじゃのぉ〜リドルの云う通りじゃ!う〜む。どうしたものか・・・』
ダンブルドアがわざとらしく思案げです。
何処か悪戯っ子の表情が見え隠れ・・・。
『ふむ!そうじゃ!!ではこうしよう』
 
「そ…それでどうしたんですか?」
ハリーは勇気を出して聞きました。
今までの話を総合しても、ロクな事ではないのは分かりましたが、聞かずにはいられませんでした。
はっきり言って、もうかなりの覚悟は出来ています。
慣れとは実に恐ろしいものです。
しかしそんなハリーとは違い、ロンは少し青ざめた表情で辺りを見回していました。
「どうかしたの?」
ハリーが尋ねると、ロンは慌てて大きく首を振りました。
「その……フランソワ−ズは今はどうしてるのかな……なんて思ってさ……」
どうやらそれで周りが気になっているようです。
「今もマクゴナガル先生の所にいるんですか?」
「いや……、フランソワ−ズは死んでしもうた……」
ダンブルドアが悲しそうに呟きました。
その言葉に、漸くロンは辺りを見回すのを止めました。
「死んだって……、病気か何かですか?」
ロンの言葉にダンブルドアは首を振ります。
「殺されたんじゃ……」
「殺された?!」
「うむ。リドルにな……」
その時の事を思い出し、ダンブルドアは大きなため息を付きました。
「奴がここを出て行くというその日の朝、死んでおるのが見つかっての……。それもかなり残忍な殺され方じゃった。すぐにわしには誰が犯人か分かったが、もう後のまつりじゃ。どうやらリドルの奴はあの時の事をかなり根に持っていたようだの……」
『そりゃ、持つだろ……』とは思いましたが、敢えて二人は言葉にしませんでした。
「それで、その後どうやってリドルの性別を判別していったのですか?」
「それじゃがの……」
言いながらゆっくりと立ち上がったダンブルドアは、机の引出しから、黒くて丸い何かを取り出しました。
そしてそれを片手に、二人の元へと戻ってきます。
手のひらサイズの薄くて丸い黒い箱。一見、女性が使うコンパクトの様にも見えます。
しかしじっくり見ると、真ん中に小さくて丸いガラスが見えました。
「何ですか、それは?」
「これはカメラじゃ」
「カメラ?!」
二人は同時に大きく叫びました。
それほどまでにそれは二人が知っているカメラとは掛け離れていました。
そんな二人の驚きが予想通りだったのか、ダンブルドアは嬉しそうに言葉を紡ぎます。
「これはわしが特別に開発したものなんだが、まぁ、カメラというのは少し語弊があるかもしれん。しかし、これでわしはリドルの性別を見分けることに成功したのじゃ」
  「そのカメラで、どうやってリドルの性別を判断できたのですか?」
「君達は、『オーラ鑑定学』はまだ習っていなかったかのぅ」
「はい…」
「生命の発する『オーラ』というものには、その生命体の情報がたくさん含まれておるものなのじゃよ。つまり、その『オーラ』を正しく読み取ることができれば、その性別はおろか、感情の流れすら手にとるように判ってしまうのじゃ。ただし、その違いはかなり微妙で、それを正確に判断できる者は、そう多くはおらんがな…」
「では、ダンブルドアはそれが出来たのですね?」
「そのとおり。わしは、より正確にオーラを読み取るために、この『オーラを写し出すカメラ』を開発したのじゃ」



 次にリドルの女性化が始まった時、ダンブルドアがそのカメラで撮った写真には、確かに女性のオーラを持ったリドルが写っていました。しかし、それと一緒に、写るはずの無い物まで写っていたのです。まるで『太さが大人の二の腕程もある大蛇』のような影が、リドルの身体に巻きつくように写っていたのです。
ダンブルドアは、リドルに問いました。
『何か大蛇に恨まれるようなことをした記憶は…?』
しかし、リドルは何も答えませんでした。
『蛇は執念深いと言うから気をつけねばのぅ…』
 ダンブルドアは心配そうでしたが、その後しばらくは、リドルに何かが起こるということはありませんでした。夜が更け、朝が来ても、リドルに変化は起こりませんでした。そう、リドルの身体は朝になれば男性に戻るはずだったのに、戻らなくなっていたのです。
『…フランソワーズ…、なかなかやるのぅ…』
ダンブルドアは、誰にも聞こえないように小さく呟きました。

 それから数日が経ち、リドルを観察しつづけたダンブルドアが出した結論は、女性化のサイクルが逆転してしまったというものでした。普段は女性で、月に数日間夜の間だけ男性に戻れるのだということでした。
 しかしこうなってしまっては、いつまでも女性の間だけダンブルドアの元に預かるということが難しくなってきますし、リドルも昼間は授業に出る必要がありましたので、リドルは仕方なく、誰にもばれないように気をつけながら、今までどおり普通に男子寮で生活することにしました。
 長く伸びた髪は、切っても切っても翌朝には伸びてしまっているので、諦めて帽子の中に隠すことにし、顔は大きなマスクで覆い隠すようにし、『喉が痛いから』と、声も出さないようにしました。
 そんなリドルに、マクゴナガルは、
『困ったことがあったら、何でも相談しなさい。女性としての悩みはダンブルドアには話しにくいでしょう』
と、優しく声をかけ、
『いざという時には、これを使いなさい。何かの役に立つでしょう』
と言って、一抱えほどの包みを渡しました。寮の自室に戻って包みを開けてみると、中には女子用の制服一式が入っていました。まるで『諦めて女子として生活をしなさい』と言われている様で、リドルは大変憤慨しましたが、こんなものを捨てることも出来ず、とりあえず誰にも見つからないように自分の荷物の奥深くに隠し込みました。

 それからのリドルの生活は、想像以上に大変なものでした。
特に大変だったのは、トイレのときでした。まさか今までどおりという訳にもいかず、『腹具合が悪いから』と毎回個室に入るしかありませんでした。
そんなリドルに、いつも心配そうに声をかけてきたのはハグリッドでした。
今日もハグリッドは、いつもどおりの大声でリドルの心配をしてくれていました。
『トム、今日もまた大きい方かぁ!?もう随分毎日毎日、喉はガラガラ、下はビッチビチじゃあ、まったく大変だぁなぁ』
   ハグリッドの大声は、そこいらじゅうに響き渡り、周りからはこそこそとした囁きや、微かな笑い声まで聞こえていました。
 声を上げることが出来ないリドルは、憤りのあまり体が小刻みに震えだし、俯いた顔は怒りで真っ赤に染まっていました。
(なんだってこいつは…こうも大声で下品なことを喚き散らすんだ!デリカシーのかけらも持ち合わせちゃいないのか!このウスノロの落ちこぼれが!!)
 などと、心の中で散々なことを喚き散らすしか今のリドルにはできません。
 しかし、その様子を見守っていたハグリッドは慌てました。
『どうした、トム。もしや具合が悪くなったのか?こりゃ、大変だ〜!そんなに震えて寒いんだな、それに顔も赤い。きっと熱が上がっちまったんだ!すぐに医務室に連れてってやるからな』
 有無を言わせぬ勢いで、ハグリッドはリドルの体をまるで荷物でも運ぶかのように抱え上げました。
 帽子が落ちそうになったリドルは慌てて頭を押さえ、そうしている間にいつになく機敏な動きを見せたハグリッドに運ばれていってしまいました。
 その様子を呆然と見守っていた生徒たちは、呆れ返った様にため息をつきました。
『…ハグリッドの奴、リドルに散々な目に遭わされても、全然懲りないんだな…』
 誰かが漏らしたそんな言葉に、一同は苦笑しながら頷きあったとか…。

 さて一方、荷物のようにハグリッドの肩に担がれて運ばれたリドルは、医務室のベッドの上にぽんと放り投げられ、かなり腹を立てていました。
(ちくしょう!もっと丁寧に扱えないのか!覚えてろよ、ルビウス!この僕を粗雑に扱い、人前で辱めたことの借りはきっちり返すからな!!)
 はらわたは煮えくり返り、脳みそは沸騰しそうになりながら、リドルの心の復習日記にハグリッドの名前がでかでかと書き込まれた瞬間でした。
『それでは、先生。トムのことをよろしく頼みますです』
『ええ、分かっていますよ、ハグリッド。私に任せておきなさい』
 マダム・ポンフリーがハグリッドに微笑みかけ、ハグリッドは安心して部屋を出て行きました。
 そして、ベッドの上に残されたリドルの側へ、水差しとコップをトレーに乗せたマダム・ポンフリーがやってきたのです。
『さぁ、リドル。どんな具合なのか私に見せてちょうだいな』
  リドルは差し出されたマダム・ポンフリーの手を遮り
『すみません。マダム・ポンフリー、私は大丈夫です。彼が勘違いをしてしまっただけですから…。それでは私はこれで』
リドルは乱れた服装を整えマダム・ポンフリーへ礼をして退出しようとしました。
しかし、そんなリドルの腕を彼女は取り引き留め、そして
  『お待ちなさい!勘違いということは無いはずですよ。だって貴方の様子はあきらかにおかしいですもの。こっちに来て、ちゃんとお見せなさい。』
 リドルは焦りました。
『いえ、本当に大丈夫です。何ともありませんから。』
 しかし、マダム・ポンフリーは少しも譲ろうとしません。
『ああ、リドル!私は心配でなりません。特に貴方のような優等生は他人に心配をかけまいと、本当に具合が悪いときでも、大丈夫と言って自分ひとりで抱え込んでしまうのです。でも、私にそのような遠慮は要りませんよ。私は、そういう時のために居るのですから…』
 このままでは逃げられない…リドルは感じました。こうなったらもう、最後の手段を使うしかありません。リドルは意を決し、両手でおなかをおさえて叫びました。
『すみません、マダム・ポンフリー!急におなかの具合が…』
 そしてリドルは強引にマダム・ポンフリーの手を振り解き、一直線に、再びトイレへと走っていきました。
  『はぁ〜どうすれば良いんだ…』
トイレに駆け込んだリドルは座り込んで悩んでいました。
何故ならトイレの個室の前には
『大丈夫ですか?そんなに悪いのでしたら私にきちんとお見せなさい!』
扉を叩きなから訴えるマダム・ポンフリーが居た。
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