煎じ方・服用の仕方
それぞれ処方によって少しずつ違いますが、大まかに言えば、煎じ薬一日分に対して水400mlを入れ、沸騰するまでは強火で、沸騰したらとろ火で30〜40分煎じます。できた煎じ液は熱いうちにこしてとっておき、一日3回に分けて食間に服用してください。
煎じる容器は陶器がいいですが、煎じ薬専用で用意をしないと臭いが付いて料理には使い難くなります。薬缶は口のところが洗えないので臭いが付いてしまいます。
ホーローや厚手のアルミ・ステンレスの鍋で充分煎じることはで来ます。
後始末のことを考えて薬をお茶パックみたいなものに入れる方がいらっしゃいますが、対流する事によって成分が溶け出すのでなるたけそういったものに入れずに煎じてください。
処方によっては熱いのを服用しなさいとか冷ましてから服用しなさいとかの指示があります。指示の無いものは温かくても冷めていても服用しやすい温度で服用してください。◆ ◆ ◆ 煎じ方や服用の仕方も大切ですが、それ以上に病に対する養生も大切です。
例えば、風邪の時
身体を冷やすようなものをたくさん摂ると治りが遅くなります。
生野菜・果物・酢・鶏肉などは身体を冷やすため、冷えるといけない病(冷え性・冷えると痛む神経痛など)にはなるべく摂取しないよう気をつけてください。
また熱が無いときでも風呂に入ることはかなり体力を消耗するので、できれば避ける方が早く治ります。
身体を温めるほうがよいと考えて入浴される方もいらっしゃいますが、咳のあるときなどは特に胸部に炎症があるため暖めない方が良いです。◆ ◆ ◆ 胃腸の調子が悪い時や肝機能が低下している時は出来るだけ消化のいいもの食べてください。吐き気のあるときは温かいものを摂るとよけいむかつきます。食べるもの飲むものは冷まして冷たいものにしてください。つわりのむかつきの時も同じことです。
例えば指に怪我している時にお湯が掛かったり醤油やラー油が付いたら痛いし傷の治りも遅くなるのは皆さん経験したことがあるでしょう。
胃や内臓に炎症があるというのは目に見えてないだけで、指の怪我と同じように熱いもの刺激の強いものに触れると治りが遅くなります。
あまり脂っ濃いものや刺激の強いものは、炎症の起こっているときには控えてください。えてして脂っこいものなどや辛いものが欲しくなるのですが、体に悪い物が欲しくなるみたいで、あっさりした消化のいいものを摂るように心掛けてください。◆ ◆ ◆ 狭心症などで胸に痛みを感じるようなことが起こる方は、ラッキョウを食べるようにすると痛みが起こりにくくなります。
漢方には括楼薤白白酒湯(かろうがいはくはくしゅとう)という処方があります。
自分で材料を用意して服用するには何も問題は無いのですが、薬屋が狭心症に良いですよと言って薬としては売ることができない処方です。
この処方の主な成分がラッキョウです。嫌いでなければラッキョウの酢漬けを毎食時に1〜2個食べておくと随分と予防に役立つみたいです。