疲れとひとくちにいっても色々な原因があります。単純に運動のし過ぎの疲れには栄養補給も考えて、胃腸の働きも整える作用のある十全大補湯や補中益気湯を使います。

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冷たいものの摂り過ぎや水分の摂り過ぎからくる夏バテには清暑益気湯を、また胃腸虚弱のため疲れ易いような方には小建中湯や大健中湯などを用います。

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気を使いすぎた疲れなどには加味帰脾湯や柴胡加竜骨牡蛎湯を用います。

精力減退には、八味地黄丸や鹿茸大補湯などを用います。


色々な原因の疲れによく使われる処方

●運動のし過ぎの疲れに

十全大補湯 貧血があり胃腸の働き悪く食欲不振で、手足が冷え皮膚も乾燥しているときの体調を整える。
補中益気湯 虚弱体質で疲れやすく手足の倦怠感があり、食味も判らなく汗かき易くなっているとき。


●水分の取り過ぎからくる夏バテに

清暑益気湯 喉が渇き小便の色濃く大便ゆるく回数多い時で、手足の倦怠感や食欲不振・無気力で汗が出て体が弱っている時に用います。


●胃腸虚弱の為に疲れやすい方に

小建中湯 虚弱体質で疲れ易く小便の量回数とも多く、口の中が渇き鼻血がで易い人の腹痛や風邪などの用います。
大健中湯 胃下垂があり腹筋弱く腸管の動きがわかるような人の冷えからくる腹痛や胆石や腎臓結石の痛みに用います。


●気を使いすぎた疲れに

加味帰脾湯 貧血があったりのぼせのある人の不眠・健忘・体中痛かったりといわゆる自律神経失調症に用います。
柴胡加竜骨牡蛎湯 吃驚しやすい人の神経症・ヒステリーなどに用います。

●精力減退には

八味地黄丸 咽喉がよく渇き小便の出が悪かったり反対に多かったり、夜間に何度かトイレに起きるような人の精力減退に用います。
鹿茸大補湯 何処といって身体に異状のない人の精力増強・強壮に用います。


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