やわただより No.12
先月末、八幡市内のある中学1年生5クラス、160人ほどの生徒さんに、福祉学習の一環として、
「目に見えないバリアについて」ということで障害者の暮らしについて
話す機会がありました。
バリアとは壁とか大きな川とか行く手を阻むものをそう言いますが、車椅子や杖などを使う
肢体障害者には、駅の階段、電車やバスのステップ、建物の出入り口の段差、車道と歩道の
段差などが日常生活の中での大きなバリアであり、目の不自由な視覚障害者にとっては
道路や駅構内を歩く時の大事な道案内である点字ブロックの上に、自転車や物が無造作に置かれ
ている事などは事故につながりかねないバリアである事、そのバリアを解消する為に
エレベーターやスロープを設置したり、低床バスを走らせたりして、誰もが生活の上で困らない
ようにする事がバリアフリーの社会にするという事、そして階段や坂道、点字ブロック上の
自転車などは目に見えるバリアだけれども、目に見えないバリアとは?と言うと、いじめや差別
ではないだろうか、と話しました。
私が小学校に入る年齢になった60年ほど前の日本には就学猶予という制度があって、障害児は
学校に来なくてもよろしい、勉強しなくていいよ、と言う時代だったのですが、それは大きな
差別だったわけです。今の日本には勿論そんな制度はありません。
また差別は健常者と障害者の間だけではなく、肌色で差別する人種差別があり、男と女、
老人と若者、又生まれた地域などによる差別もあります。
人間はみんな同じ空気を吸い、同じ重さの命を持ち、幸せに生きる権利を持つと言う意識を
全ての人が持てば差別はなくなるでしょうが、それは言うはたやすく実現はなかなか難しい事
ではありますが、共生を目指して皆さんたちも共に協力を、とお願いしました。
障害者と一口に言っても、先にあげた肢体障害者、視覚障害者の他に、耳の不自由な聴覚障害者
や知的障害者、精神障害者の方々もおられ、それぞれに合った支援を受けながら一市民として
生活できるよう頑張って居られることなどを話し、最後に「今、みんなの命輝け第九合唱団」と
いう障害者、健常者共に「友よ、苦しみ、悲しみをのりこえて、共に手を取り合って喜びの歌を
歌おう」と歌うベートーベンの「第九交響曲」を6年前にニューヨークのカーネギーホールで
開催したコンサートの時のビデオの第4楽章、合唱部分だけを観て聴いて貰いました。
その中で一部分ですが、知的障害の人たちが小太鼓で共演しているところ、手話隊という
グループが体全体を使って美しい手話で合唱の意味を表現しているところを観て貰いたかった
からです。
生徒さんたちには静かに話を聴き、ビデオを楽しんで貰えたようでした。
八幡の夏を告げる高良神社の「太鼓まつり」が15日から始まり、各地区の氏子が太鼓みこしを
担いで「ヨッサー、ヨッサー」と市内を練り歩きます。いよいよ夏本番です。
勝手に立てていた、1年間は続けようと言う目標を達成?して、12を作れました。
ワードの使い方、写真の取り込み方や送信の仕方、(今回は適当な写真がなく残念でしたが)
レイアウトの方法などいろいろ教えて頂いたり、また感想を寄せて下さったり、
嬉しゅうございました。もっと勉強したいと思いますが一応「やわただより」は終らせて
頂きます。
やわただより No.11
近畿も梅雨に入りました。少し発行が遅くなってしまいました。
「広報やわた」の6月号に、糖尿病が原因で視力を失い、毎朝のインスリン注射が欠かせない
女性のために、市内のボランティアグループ「やまびこ自助具の会」のメンバーが、
人手を借りないで自分で注射が出来る自助具を考案し、女性に喜ばれているという記事が
掲載されています。
その自助具は木製で高さ3.5センチ、奥行き12センチ、横14.5センチで、
半円に彫られた溝があり、溝の先端部に注射針をおいた後、インスリンが入ったカートリッジ式
の容器を溝にはめてねじると、注射針の脱着が安全に出来るという仕組みで、カートリッジを
入れる補助具に目盛りのストッパーを付けて、注射液の量の確認が出来るようにもなっている
そうです。
女性は娘さんの手を借りて注射をしていたそうですが、これで一人でも出来ると
嬉しそうな笑顔の写真も載せられています。
今、全国に650万人の糖尿病患者が居るそうですが、糖尿病という病気は、体を動かすエネルギー
源となるブドウ糖がうまく血液の流れに乗って筋肉や細胞に運ばれなくなり、血液中にあふれて
しまう病気で、それが血糖値が上がるということです。
それを下げて上手くコントロールするホルモンがインスリンです。
インスリンは膵臓で作られて体内に送られるものですが、
β細胞というインスリンを作る細胞が破壊されたりして出る量が少なくなったり、筋肉や肝臓
の方の細胞がインスリン作用を上手く受け入れない、また、遺伝子の異常や肝臓、膵臓などの
病気、あるいは薬剤が原因であったり、様々なケースがあります。
食事や運動などに気をつけて、上記の女性のようにインスリン注射をしつつ、
普通の生活が出来れば喜ばしい事と思います。
八幡市身体障害者協会では、きたる7月28日(金)福祉商工会館2階において、
講師に谷口明広氏を迎え、「共に生きる社会を目指して」と題し講演会を開催します。
参加費は無料。どなたでもご参加いただけます。
一人でも多くのご参加をお待ち致します。
11月23日(祝)に北区の京都コンサートホールで開催される「今、みんなの命輝け第九
コンサート」に6年ぶりに参加しようと、先月から始まった練習に行っています。
1993年に第1回コンサートが多くの方々の協力を得て、八幡市文化センターで開催され、
感動の大成功を収めて以来、西京極体育館での1200人の大合唱、京都コンサートホール、
ニューヨーク公演と参加してきましたが、体調不良などでその後は客席専門でいました。
今年は教室が樟葉公民館に設けられたのでおそるおそる参加してみましたが、案の定回転の
鈍った頭と舌で従いて行くのに必死のパッチ、ドイツ語のら行のべらんめー調巻き舌が出来
ません。
ストップしていると、だれかお休みしている人がいますね、といっぺんにばれて
しまいます。でも、発声練習をして、何とか集中して声を出すのって本当に楽しい。よし、
まだ時間はあるぞ、挫折はしないぞ、と老骨に鞭を打っています。