プリオン
Prion

 プリオンタンパク質(Prion Protein, PrP)のことです。αへリックス構造が多
く、プロテイナーゼKによって容易に分解されます。
 生体内では、脳からの情報伝達をしていると言われています。
 プリオンタンパク質は、正常組織に存在するPrPcと病原体構成成分であるPrPcj
または、PrPscがあります。PrPcjとPrPscは同じです。

 病原性のプリオンはスクレイビー病の羊やクロイツフェルト・ヤコブ病の患者
から分離された感染性の強い桿状構造のアミロイド様繊維画分です。核酸を含ま
ず、タンパク質分解酵素や加熱、紫外線などの物理化学的処理に強いです。
 scrapie-associated fibrils (FAS)ともいいます。
 正常なプリオンタンパクは、αへリックス構造が多く、プロテイナーゼKによ
って容易に分解されます。しかし、病原体構成成分PrPcjは、同じくαへリックス
構造が多く、プロテイナーゼK抵抗性のPrPcoreを生成します。PrPscはβシート
構造が多く、凝集してアミロイド繊維を作ります。
 正常なプリオンタンパクと病原性のプリオンタンパクはPrP mRNAの発現は正常
細胞と差がないため、翻訳後修飾によるものと考えられています。ヒトのPrP遺伝
子には多くの点変異、挿入、多型性があり、家族性クロイツフェルト・ヤコブ病
との関係が明らかになっています。
 最近、PrPの異常が発病原因であると考えられる疾患群をプリオン病と呼ぶよう
になりました。
 プリオンには不明な点が多く、生きている動物から精度良く異常プリオンだけ
検出する方法は発見されていません。



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