烏龍茶
Chinese oolong tea

　烏龍茶は福建省の気候が栽培に最適でした。
　福建省は年間の平均気温は１８℃くらいで、朝晩の寒暖の変化が激しく、霧の発
生しやすい気候でした。お茶の栽培にはこういった条件が最適です。
　中でも福建省武夷山が宋の時代から有名なお茶の産地でした。ここが、世界中の
お茶の起源です。
　お茶はもともと薬だったとして飲まれ、その効能から、お茶は大変貴重な薬とし
て用いられ、世界中に広がりました。その後、お茶は嗜好品として飲まれるように
なりました。
　中国最古の薬学事典「神農本草経」に「心に安らぎを与え気力を養う。また肥満
や老化を防止する。」とお茶の効能がはっきり認められています。ほかにも、「お
茶は万病の薬、長寿の薬。」と記され、貴重な物であることが述べられています。 
　烏龍茶は味と香りを引き立てる工程の多さから「余香回味」（ユイシャンホイウ
ェイ）と言われています。茶葉の品種、産地、収穫時期などから味も香りも数十種
類があります。代表的な銘茶は、鉄観音・水仙・烏龍などです。
　これらの多くは福建省で生産されています。福建省のウーロン茶は、本場中国を
代表するお茶として世界的に有名なブランドです。 


烏龍茶の作り方

　晴れた日の朝に茶摘は行われまます。
一芯三葉（１つの芽と３枚の葉）で摘まれ、日光にさらして発酵させます。次に、
室内で陰干ししてさらに発酵を促進させます。烏龍茶は、半発酵茶と呼ばれ発酵を
止めるタイミングで、烏龍茶になるかならないかが決まってしまいます。そのため
烏龍茶を作るには長い伝統と手作りの熟練した技を要します。
「三分の赤、七分の緑」の状態にし、何度も揉んで良い香りと味、形を作ります。
最後に炭火で乾燥させます。


烏龍茶の効用

　ウーロン茶は半発酵によって、様々な種類のポリフェノールが作られます。ポリ
フェノールは健康に良く、主に、中性脂肪低下、活性酸素消去などに役立つと言わ
れています。