〜第1章〜
〜国家誕生〜
神
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長女 娘 長子 次子 末子
┃ ┏┻━┳━┓ ┃
子 嫡子 姉 妹 子
┃
孫
神は4人に後事を託してこの世から去っていった。4人の子は地を4分し、そ
れぞれの地に名を付けた。娘は湖畔、長子は中原、次子は平原、末子は聖地治め
た。
神が没しての5年後に、神子がこの世を拡大すべしと一軍を率いて武力によっ
て勢力を拡大していった。隣接する中海地方の軍を神子自ら率いる兵で蹴散らし、
中海君主は降伏を申し出た。神子は中海君主を臣下に加えてそのまま中海地方を
治めさせた。
15年には3倍にも勢力が拡大し、その勢いに任せてさらに勢力拡大を図った。
しかし、中流地方を征圧に向かったところ、敵の策に陥り軍は進退極まった。退
却すらままならぬ中で神子は武勇を奮い敵軍と戦い、震撼させた。しかし、すぐ
さま駆けつけるはずの神子の子の率いる後続軍は現れず、やむなく軍を四散させ
て血路を開いて落ち延びた。神子の子の率いる後続が駆けつけられなかったのは
下流地方で敵軍と交戦して足止めをされていたためであった。そのため神子は下
流地方に行く事ができず神娘の治める湖畔地方に落ち延びていった。しかし、神
娘の領内に入る直前に何者かの刺客に不意に襲われ、戦いぬくもそれまでの疲労
には勝てず、やがて力尽きて落命した。
それを聞いた神子の子も大いに嘆き悲しみ、殉じて死んだ。神子の子はわずか
15歳であった。
その頃、神子四天王は勇者が東山地方を、猛者が北地地方の攻略に出ており、
治者と智者は平原で内政と軍務に携わっていた。
一説には進軍中に神子の持つ勢力を恐れた神娘が、神子軍と対峙している勢力
に極秘のうちに援助して神子の軍を撃ち破り、自分のもとに逃れてくる神子に刺
客を送って討ったとも言われている。
神子が治めた地域は神娘と神長子が治めようとしてお互いに争いを始めた。そ
の間、神子の拡大した領地は神子の臣下や降伏していた君主によって再び統治さ
れ、神子の領土跡は平原のみとなった。
この平原を神娘と神長子が得ようとして争い、17年、その争いの中で神長子
は病に倒れ、後事を子に委ねて死んだ。齢37歳であった。
神長子には3人の子がおり、長男、長女、次女がそれぞれ17、15、12歳
である。一方、神娘にも17歳の子が一人、そして孫が生まれたばかりである。