対戦物語

〜第1章〜
人物伝

No.061
龍春鈴喋
北原(-1-)
 知勇ことさら高く政治にも知識豊富である。まさに知将タイプであり軍師に適
任。戦略眼に特に長けている。
 16年、北原領主籠範安栄のもとに仕官した。
 「この度、殿の元に仕官しようと馳せ参じました。女とて天下を見ております。
願わくばお取りたてのほどを。」
 籠範安栄は、
 「おお、その天下を見る目に偽りはなさそうではないか。良い目をしておる。
よし龍春殿の戦略眼にとくと期待しておる。では、まだ任が重いかも知れないが
軍師に任ずる。宜しく助けてくれよ。」
と言って大いに喜んだ。以後、軍師として仕えた。
 30年、嘆豹瑛樺と結ばれた。

No.062
魅姫
入江(44-)
 呂堅と龍魅の長女。

No.063
魯鈴
北海(21-)
 魯封と魯零の長女。
 45年、北海軍の中原侵攻を迎撃した。その際、敵将明と一騎討ちを行った。
魯鈴がまず討って出たが、明にこれを見事に蹴散らされた。
魯鈴「うぐっ!!」
二見「魯鈴!!戻れ!!後は任せなさい!!」
と、二見が変わって挑んできた。二見と明は互角の戦いを繰り広げ、両軍かたず
を飲んで見守った。しかし、その均衡が破れて、
二見「・・・く、今一歩のところで・・・。」
明 「私ももう年か・・・。これほどまでてこずるとは・・・。く、この傷は深
いな・・・。もう、我が天命も長くあるまい。」
大将明が重傷になり軍勢が総崩れになりました。明は退却しました。
周亮「ろ、魯鈴が・・・。」
魯鈴「周亮!!しっかりせい!!今なら明を潰せる!!ち、動かぬ。12才の初
陣には荷が重かったか。」
魯鈴「まぁ、周亮を責めても仕方ない。二見を欠いては我が部隊は立ち行かぬ。
全員、撤収!!」
二見を討ち取ったものの明は深手を負ってしまった。

No.064
美杉
東山(-2-44)
 深森領主美土里の妹。
 東山にそびえる山で祖父と狩りで生計を立てていた。
 出身は深森であったが、生まれて間もなく祖父が小さな深森を離れ、東山に移
り住んだ。その頃、父が深森を取りまとめて一つの勢力を築いた。
 17年、祖父が他界し、山を下りて東山領主石鏡に仕えた。武将として兵を預
かり、旧知の者を連れて部隊を作った。
 29年、神明と結ばれた。
 30年、長子美也が生まれた。
 31年、湖畔の平原急襲に対して30年に援軍に行った的矢を援護するべく兵
を率いて後詰めを行った。しかしこの援軍が出たため東山の防備が手薄になり、
背後から急襲した北海の軍に対して東山は大敗してしまった。
 35年、平原が北海領主孫亮に攻められ、奮戦するも陥落し、降った。
 45年、病にかかり、夫神明と長子美也に見守られながら他界した。
 神明は、
「おお、美杉よ、なぜこんなに早く死んでしまったのだ。まだ息子の美也も15
だぞ。これからという時に・・・。」
 美也は、
「母上、なぜ逝かれた。まだ私は母上に教わることは山ほどありましたのに・・・。」
と、二人で泣いた。

No.065
勇孫
北海(45-)
 勇子と的和の長女。父方祖父と祖母は平原四天王勇者と平原四天王智者、母方
祖父と祖母は東山名将的矢と東山知将安乗。
 血統的には申し分なく、将来は非常に期待された。

No.066
安乗
東山(-7-)
 16年、東山領主石鏡のもとに仕官した。
 「この度、平原の君主落命により、属国であった諸侯におおきな衝撃が走って
おり、従属派と独立派の対立が予想されます。さらに中原、湖畔の兄弟の対立も
予想されます。私にお役に立てることがございますでしょうか。」
 東山卜占官として仕えた。
 22年、安乗と結ばれた。長女的和が生まれた。
 39年、北海に侵攻され東山が壊滅し、捕らわれの身になった。そして、夫の
的矢は自害して果てた。北海の獄に入れられ、降伏を促されたが、
「夫が北海に敗れて自害したのに、妻がどうして北海に降れよう。我が身の置き
所は北海にあらず。的和、あなたは親と共に行動せずともよろしい。伴侶勇子殿
の元に身を置きなさい。」
と言って、北海領主孫亮に釈放されると北海を去った。
 43年、亡き夫の旧友である病床の籠称儒景を見舞いにいって、北原に仕官を
勧められた。

No.067
嘆夫人
北原(35-)
 嘆洪言信の妻。
 50年、長子嘆子、長女龍娘、次女嘆娘の三つ子を産んだ。

No.068
的和
東山(22-)
 的矢と安乗の長女。
 44年、勇子と結ばれた。
 45年、勇孫が生まれた。


No.069
呂音
(りょいん)
中海(7-)
 中海領主呂永の長女。呂堅の妹。
 30年、平原が中流を攻めた際、湖畔からの裏切りによって大敗し、湖畔に降
った。
 32年、湖畔が中原に統合されるとそれに従った。
 35年、兄の呂堅と明の長女圭明と共に輜重隊を率いて中流の勇者討伐に参加
した。
 36年、中流を奪回するべく全兵を投入した龍牙に攻められ敗退。中原に引き
上げたが、兄の呂堅と圭明は捕えられてしまった。
 38年、中原の平原進軍に従った。その際、北海も平原に進軍しており、中原、
平原、北海の大混戦となった。魯封の妻魯零と闘心の一騎討ちで闘心が魯零を討
ち取ると、大いに怒った魯封が襲いかかってきたので、闘心に代って一騎討ちに
挑んだが1合で捕えられた。
 40年、北海の将である父呂永が他界すると大いに悲しんだ。
 呂永が死の直前、娘が中原将として捕えられ、降伏したのを知って、床に呼び
寄せ、
「最後に娘の呂音に会うことができようとは・・・。おお、なんという運命よ。
もはや思い残すことはない。乱世に散り散りになった我が子達よ。強く生きよ。」
と言った。呂音は、
「父上・・・。ああ、せっかく再会できましたのに、なぜお別れをせねばならぬ
のです。ああ、運命とはなんという悲しき定めなのでしょう。」
 と、その定めに嘆いた。その後、父の亡骸と共に、
「孫亮殿、父は中海領主。中海陥落後は北海に長く仕え北海に尽くしてまいりま
した。中海の地に安らかに眠らせてくださいませ。私は父の亡骸とともに父の生
まれた地へ帰ります。」
 中海の地に帰って行った。

No.070
呈鳳伯祥
(ていほう)
北原(-1-)
 蒼軍一の武勇の持ち主であり、その武勇は籠範よりも上を行く。籠が指揮をし、
鳳が攻める。蒼家の若手ゴールデンコンビ。
 女としてはその男勝りの武勇が北原では有名である。北原に攻め入った猛者と
勇者に戦いを挑むが当時10才。軽くあしらわれて相手にもされなかった^^。
以後武勇を磨いたという。打倒勇者&猛者に燃えているわけではないようである。
 17年、北原領主籠範安栄のもとに仕官した。
「この武勇、使える場を捜してここへ参りました。武勇に自信はございます。女
と甘く見ぬよう。」
 籠範安栄は、
「おお、呈鳳ではないか。昔は共に武芸を磨きあったな。とは言え未だもってし
ても、鳳の武力は私の及ばぬところ。その腕を高く買わせてもらうぞ。」
と言って大いに再会を喜んだ。

No.071
龍華
中流(-7-47)
 明の妹。龍角散の妻。
 中流軍師として仕えた。
 36年、勇者に奪われた中流を奪回するべく全兵力をあげて進軍し勝利したが、
中原の呂堅と圭明を捕えた時、叔母龍華として圭明を保護した。
「龍牙さま、圭明は我が姉の子。どうかこの龍華に免じて命を奪うことは。もと
より今回の戦いは中流に駐屯する勇者軍より中流を奪回するのが目的。中原との
交戦は、いわば無用の戦。ここで圭明を処罰することは中原と真っ向から対立す
ることとなります。いずれ雌雄を決することはあるやもしれませぬが、今はその
時ではありませぬ。何とぞ寛大なるご処分を。」
 龍牙は、
「うむ、亡き母上、父上に長年仕えた軍師殿の言、何も異論はない。この度の戦
いは勇者に対するもの。この件に関して中原との仲立ちをよろしくお願いいたす。」
と、言った。
 その後、この戦いについて中原との間での仲立ちに貢献した。中原は姉の明が
応対し、表面上は事無きを得た。
 しかし、戦争で衰退しきった中流が入江に統合されるとそれに従った。
 入江の傘下に入ってからは、主に他国の情報収集に奔走し、北海との外交を行
った。しかし、北海は外交の使者を受け入れる事がなかった。
 47年、その生涯を閉じた。長子龍鱗は、
「母が、龍華が他界いたしました。享年54才でした。父に続いて母まで逝かれ
てしまったか。」
 姪の圭明は、
「ああ、龍華叔母様には入江の将として扱われるように多大なる配慮を殿に進言
してくださった・・・。このご恩を返さぬうちに逝かれるとは。この圭明、叔母
様に恥をかかせるような真似は致しませぬ。どうか、黄泉の国より見ていてくだ
さいませ。」
と、霊前に誓った。

No.072

中流(-10-46)
 活の妻。
 湖畔と中流は親交があったため、9年に夫が中流に訪れた時に夫に出会った。
その後、戦禍を逃れて湖畔に移り住んだ。
 14年に結ばれた。
 16年、活とともに湖畔に仕官した。
「願わくばこの至らぬ夫の世話をしとうございます。夫と共にお取立ていただき
とう存じます。」
 湖畔軍師として仕えた。
 32年、湖畔が中原に統合されるとそれに従った。
 36年、中流に駐屯した長女圭明が龍牙に捕えられたが、妹龍華の仲立ちで圭
明は中流に保護されることになった。
 45年、北海軍の中原侵攻を迎撃した。その際、敵将二見と一騎討ちを行った。
魯鈴がまず討って出て、これを見事に蹴散らしたが、
魯鈴「うぐっ!!」
二見「魯鈴!!戻れ!!後は任せなさい!!」
と、二見が変わって挑んできた。二見と明は互角の戦いを繰り広げ、両軍かたず
を飲んで見守った。しかし、その均衡が破れて、
二見「・・・く、今一歩のところで・・・。」
明 「私ももう年か・・・。これほどまでてこずるとは・・・。く、この傷は深
いな・・・。もう、我が天命も長くあるまい。」
大将明が重傷になり軍勢が総崩れになりました。明は退却しました。
周亮「ろ、魯鈴が・・・。」
魯鈴「周亮!!しっかりせい!!今なら明を潰せる!!ち、動かぬ。12才の初
陣には荷が重かったか。」
魯鈴「まぁ、周亮を責めても仕方ない。二見を欠いては我が部隊は立ち行かぬ。
全員、撤収!!」
二見を討ち取ったものの明は深手を負ってしまった。
 46年、先の二見との一騎討ちで受けた傷がもとで死んだ。

No.073
籠麗桓卓
北原(33-)
 籠礼孔香と華秋(伊瑜子幸)の長女。

No.074
朱瑜
北原(22-)
 朱翔新建と呈分公珪の娘。


No.075
圭明
湖畔(18-)
 明の娘。
 32年、湖畔が中原に統合されるとそれに従った。
 35年、中流に駐屯した勇者討伐に参加した。
 36年、勇者に奪われた中流を奪回するべく全兵力をあげて進軍してきた中流
軍に大敗し、呂堅とともに捕らわれた。しかし、中流軍師の叔母龍華に保護され
た。。戦争で衰退しきった中流が入江に統合されるとそれに従った。
 39年、入江地方を洪水が襲い河の河口付近は壊滅に瀕した。入江の生産、人
口も激減し、領主介子嬰は圭明に命じて災害復興を行った。大掛かりな治水工事
と奇抜な農法を行い、入江の生産は以前にも増して向上した。入江に大いに貢献
し領主の信を得て治水に関する全権を任された。

No.076
河姫
入江(43-)
 介子良と呂音の長女。

No.077
龍冬
北原(-29-13)
 龍春鈴喋の母。
 −2年、龍恵易安と結ばれた。
 −1年、長女龍春鈴喋が生まれた。
 13年、病に倒れ、そのまま他界した。

No.078
龍娘
北原(50-)
 嘆洪言信の長女。

No.079
嘆娘
北原(50-)
 嘆洪言信の次女。

No.080
魯零
北海(-5-38)
 魯封の妻。
 27年、夫魯封の推挙で北海に仕えた。
 魯封の副将として常に行動を共にした。
 38年、中原の平原進軍に従った。その際、北海も平原に進軍しており、中原、
平原、北海の大混戦となった。魯封の妻魯零と闘心の一騎討ちで闘心が魯零を討
ち取ると、大いに怒った魯封が襲いかかってきたので、闘心に代って一騎討ちに
挑んだ呂音が1合で捕えられた。
 38年、北海領主孫亮とともに平原を攻めたが、当時に平原には中原勢も進軍
しており、中原、平原、北海の三者入り乱れての大混戦となった。そして、その
混戦の中で中原神祭部隊と対峙し、妻魯零を戦死させ大いに嘆き悲しんだ。そし
て、その怒りの大進撃によって中原の神祭を討ち取り中原勢を無力化した。
 魯封「む、何だ!?この軍勢は!!」
 魯零「あなた、これは中原の部隊よ。気を付けて。」
 神祭「あれは北海の軍勢!!な、なんとこのようなことが!!やつらも平原攻
略に乗り出したか。」
 闘心「われらがこの二年、攻略し続け、もう少しで落ちる所。ここで北海ごと
きに奪われては。」
 呂音「・・・まずは、この場で北海を駆逐せねば。」
 魯封「突撃だ!!押せ押せぃ!!」
 神祭「こちらは百戦錬磨の将に兵。数が同じであらば有利なのはこちらだ。」
 魯零「一騎討ちか。副将である私が挑みますわ。」
 闘心「ゆくぞ。」
 闘心「うるぁーー!!とどめだ!!」
 魯零「くっ!!力量が違いすぎるわ。あ、あなた・・・ごめんなさい。」
 魯零は闘心に討ち取られた。
 魯封は妻魯零の死に怒りの猛攻を行いました。もはや、誰にも止められません。
 魯封「魯零ーーーーーーーーー!!!!」
 魯封「お、おのれ!!許さぬぞ!!我が妻よ。仇は取る。見ておれ。」
 闘心「夫婦で冥土へ送ってやるわ。」
 闘心「ぐ、ぐぉっ!!」
 呂音「闘心殿、ここは私が。お退きください。」
 呂音「きゃーーー!!!」
 魯封「呂永殿の娘か。命は助けてやる。」
 呂音は捕えられました。
 神祭「ぐふっ!!ま、まさかこの私が・・・こんなばかな・・・。」
 魯封「ふー。ふー。ふー。」
 神祭は魯封に討たれました。
 闘心は呂音によって難を逃れたので、そのまま退いた。中原の兵は散り散りに
なった。
 魯封は、魯零の死に大いに悲しんだ。

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