第8回 三楽会展作品集

第7回展より 早や2年10ヶ月が経過し 今回は1年前から取り組んだ巻子(巻物)、帖、歌留多など 今まで勉強したものの
集大成のつもりで仕上げました。これで終点という訳ではありません まだまだ勉強は残っていますが 一応の纏めです 
ご高覧賜りますようお願い致します




   会期 平成17年1月21日〜23日
   会場 大和郡山市市民交流館 1F集会室

* 巻子、帖をはじめ 屏風 井桁 ランプシェード、スカーフ、テーブルクロス、ティッシュケースの他 特別教室で制作した「一字書」、公民館クラブの皆さんの合作である「貝合わせ」など展示しました 

       
中島 艸風 「世界のこどものうた」
”こどものハイク・地球歳時記2001”より 太陽はお母さん 他15扁
【作者のコメント】
住んでいる国は違っていても子供達の心の声は世界中
一緒なんだ!と思いながら暖かい気持ちで書きました
山本 艸苑 歌留多「百人一首」
百人一首 読み札、取り札合計200枚 カルタサイズに制作
【作者のコメント】
細字ですので若いうちにと 平安の雅に想いを馳せ歌人の
心情 床しさを感じながら一首一首書きました
   
三本 美風 「吉語集」

半紙1/4サイズに”慶”など18語書いています
月に2〜3語づつ コツコツと書き上げました
佐藤 有英 巻子(半紙横)「九成宮醴泉銘」節臨
【作者のコメント】
九成宮醴泉銘1108文字のうち 96文字の臨書です
上品でスマートな書体が大好きです このような字を書く男性は 
どんな人かと憧れます
   
田中 幸峰 「四字熟語集」1
半紙1/2 扇面形など ”雲中白鶴”他17語
九州は飯塚市在住の作者は通信で月3枚程度制作
変化に富んだ素晴らしい作品になりました
田中 幸峰 「四字熟語集」2
用紙の工夫など たいへんな努力の結集です
【作者のコメント】
金紙の墨の乾きが遅くタイヘンでした 「合縁奇縁」は書き辛か
ったけれど知らなかった熟語とも出会い勉強になりました
   
高田 幻雨 巻子「祝允明」臨書
半紙6文字の練習を重ねた上 巻紙サイズに狂草の
書を一気に書き上げました
【作者のコメント】
憧れの祝允明の書が書けるとワクワクしていたが 自由奔放な
狂草の書は崩し方が面白い分 解明が大変でした。書き終え
た今は充実感でいっぱいです。
奥 艸香 ランプシェード「いろはにホホホ」
【作者のコメント】
一日の終りの明かりにちょっとほほえんでみたくリズムよく韻を
踏んで「ホホホ」と入れてみました 和紙と墨の濃淡に心引か
れるので刷毛で墨を刷き少し遊んでみました。
      
守屋 清風 「良寛さんのうた」
半紙半分程度のサイズに形を変化させています
【作者のコメント】
初めて小筆の作品に取り組みましたが作品に気持ち
が表現出来ず苦労しました
高田 清香 帖「禅語集」
ハガキサイズに禅語を「竹に上下の節あり 松に古今の色なし」

【作者のコメント】
禅語の意味 案外知っているようで知らない事の多いのに我な
がら驚いた この機会に勉強出来良かった
 
藤井 桃香 扇子2点「翔・擬古」
1,色冷金箋使用 2,白画仙紙使用=故交忘る可からず
 猶 蘭桂の芳の如し
【作者のコメント】
1、は画仙紙に書き仕立てたものですが 2、は白扇に
書き入れました 直接書き込むのはタイヘンな緊張でした
福林 静雨 半紙「伊都内親王願文」臨書

20数年前に練習していたものを 83歳の今 一気に書き
直ししたものです 当時好きな古典だったようですが 今も
楽しく書かれたようです 
角田 恵雨 「百人一首」

数年前に お稽古でコツコツ書き上げ百首を3冊の帖に
纏めたものです 長い時間を掛けて丁寧に書いています
片倉 光雨 「関戸古今集」臨書
現存の関戸古今集を1年掛けて全臨。この古典は見開き
四紙を二つ折りにし その一輪ずつを糸で綴じた重綴
(綴葉帖)で 現在制作出来る表具店が少なく 神戸の
原汲古堂さんのお世話になった。
川崎 絢子 刻字「響」
屋久杉の自然木は 木目が面白いが初めての挑戦には
タイヘンだったと思います。
【作者のコメント】
心に響く・音が響く…色んなとらえ方のできるこの『響』を
自分なりの形で表現しました。自分の想いとは裏腹に、
納得のいく表現がなかなかできませんでした。特に木の
性質上、彫るのが難しく苦労しました。しかし、その分
自分の想いを込めることができ、楽しく進んでいきました。
そして、‘書’は様々な表現方法があると改めて勉強に
なりました。
仲川 虹雨 テーブルクロス「山づくし」
【作者のコメント】
栗で染めた布に 座敷舞 道成寺の一節「山づくし」を
書いたものです。一枚きりの布への制作はたいへんな
緊張でした。
木村 笙風 「近代人の歌」
清水比庵の歌“ほのぼのと 夜のあけければ駿河のや
朝日まづさす 富士の高嶺に”他19首
【作者のコメント】
喜寿の記念の作です
小野 都峰 「自作短歌」
【作者のコメント】
仮名の名筆を学びながら 自作の短歌を書きたいと
いう夢が 今回叶いました。
岡田 汀雪 スカーフ「萬葉歌」
【作者のコメント】
やわらかな かな文字を布地に書いてスカーフにし
風にゆれるイメージに仕上げました。
杉山 智桜 屏風「唐詩」
【作者のコメント】
自然の移り行く景色を思い浮かべながら 書きました
田村 清恵 三面屏「太極拳の詞」
【作者のコメント】
奥座敷に眠っていた三面鏡が屏風に生まれ変わり
ました。
左右の書体の釣り合いが取り難く苦労しました。
                            
平和書道会 貝合せ「吉語」
平和公民館クラブの皆さんの合作でお正月らしくおめでたい言葉の貝合せを制作しました このクラブは纏まりが良く 遊びに勉強に気持ちをひとつにし楽しんでいます。

   【三楽目次へ戻る】 【目次へ戻る】 【次へ】