花と書U−俳句の花たちー bP

     日本は四季の変化に富み、自然の恵みを受けた美しい花が多く見られます。

     私達の周りにある花の写真と 俳句に歌われた花を組み合わせてみました。

 


  《1》 紫雲英(げんげ)=蓮華草

             春の田圃や野原に咲く。
茎が地を臥して広がり、羽状複葉で柔らかい
卵形の小さい葉をつける。
紅紫色の蝶形の小花を輪状に咲かせるさま
が、蓮花に似ている。

   写真提供者・まさと (以下3枚)

              紫雲英咲き 熊野(くまの)
           ふる道細りけり
          −小山 紫水 句ー

   《2》 睡蓮

                    沼や池に生育する熱帯原産の多年生水草
地下茎は 水底泥中深く埋まり、多数の
 葉を水面に浮かぶ 
            睡蓮の 針に雨ふる 静かかな
      ー山口青邨 句ー  

   《3》 蝋梅 

                    ろうばい科の落葉潅木。中国原産
2月頃、葉に先だって香気ある花を
 開く。蝋細工のような光沢を有し、
 卵形の果実を結ぶ
                

   老梅の 穢き(きたなき)までに
        花 多し  ー虚子句ー

   昭和34年春の作、虚子歿年の句
   古木が衰亡に向っているにもかかわらず、
   かえっておびただしい花を咲かせ 生命力
   を、発散していることへの驚きと うとましさ
   を「穢き迄に」と言った

   

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