香港旅行記

〜第1章・旅立ち〜



旅立つことに決めた俺は、ともに行動する仲間を探し始めた。香港は食が素晴らしいと言うことで、数人で行った方が得だと思ったから。みんなで皿をつつくのが、中華のスタイルだろうしね。

そこで当時学生だった俺は、学校の同級生を誘うこと。こいつらなら、食い気も妖しげなものも理解してくれるだろうと(笑)

なんとか勧誘して、3人の友人をゲット。計4人で行くことに成功!! やはり、期間が短いのと比較的安価なのが、奴ら説得する好材料になったようだ。

決行日は1995年3月上旬。この時期なら、なかなか休めないアルバイトもちょうど空きの週で問題はない。

1月から2月にかけて行われる試験もクリア。ただこの年は例の地震が神戸であって、交通網の遮断から姫路在住のMの参加が危ぶまれたが、特に問題もなく旅立つことになった。

ちなみに、香港旅行はパッケージツアーが安い。むろん、貧乏旅行すればもっと安くなると思うが、3〜4日の旅である。効率よく回るにはツアーの方が良い。半日ツアーだけついていて、後は自由だ。これなら自由な時間も多いし。

(が、このことには落とし穴があることを、このときは知る由もない)

日本航空は定刻通り関空を出発。4時間ほどの短いフライトを楽しんだ後、いよいよ香港に到着。当時は今の空港とは違い、住宅地がすぐ近くに見える世界でも有数の着陸の難しい空港であった。

その景色を楽しみつつ、翼は香港啓徳空港へと降りていった。