セブン・ダイアルズは、かつて多くのアイルランド人が住む典型的なスラムであったという。
Monmouth StreetとEarlham Streetの交点にあり、セント・ジャイルズ教会から南東に、シャフツベリイ・アベニューを越えると、ここに到達する。ただし、今のロンドンの地図に、セブン・ダイアルズという名はない。
Dickensの短編集Sketches by BOZ[5]には、セブン・ダイアルズを次のように記している。
'From the irregular square into which he has plunged, the streets and courts
dart in all directions, until they are lost in the unwholesome vapour which
hangs over the house-tops, and renders the dirty perspective uncertain
and confined; ...'
また、フロラ・トリスタン:ロンドン散策[6]は、セント・ジャイルズ教区の、悪臭や不潔な様子を記している。Seven
Dialsという奇妙な名前も、私の興味を惹き付けた。そこで、一度行ってみたいものだと思っていた。
しかし、今はそのような面影はなく、当時の様子を想像できないのは、残念な気がしている。
セブン・ダイアルズには、7本もの道路が集まっている。現在は、ここは小さいroundaboutのようになっていて、その真中にある一本の柱状のモニュメントの上部に、七つの小さな日時計が付いている。セブン・ダイアルズという名は、七つの日時計のことなのだろうか。柱の側に立って周りを眺めると、鋭角に交わる二つの道に挟まれた建物は、さながら高級洋菓子のように厚みが薄い。
私は、ここで方向を変えては、七枚の写真を撮った。それをフォトショップを使って、繋いでみた。人や自動車などが頻繁に移動しているのと、中央の柱があるために、撮影場所を移動したので、うまく繋がらなかったが。
上に述べた、Sketch by BOZという短編集には、私の知る限り、その前半部には翻訳がある。[17]この後半部も、前半同様、とても面白いものである。
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Last updated on 13 April 1999.