鍼灸治療

 ここでは、実際に患者さんから受けた質問の中から頻度の高いものを選んで私なりに回答をつけてみました。これ以外のことについてはメールまたは電話でお問い合わせください。

Q1:  鍼灸を受けたいと思いますが、鍼は痛そうだし、お灸は熱くて跡が残りそうなのでついためらってしまいます。

 A: は髪の毛くらいの太さで指先で簡単に曲げられるほど柔らかくできているので痛みを感じることはほとんどありません。お灸は、大体ゴマ粒位の大きさなので、一瞬チクッと感じる程度の熱さです。また、特殊な器具を用いる方法もあります。こちらは、寒い日に少し熱めのお風呂に入ったような心地よい熱さです。どちらも灸痕が付きにくいように工夫しています。

Q2: 鍼灸はどんな病気に効きますか?

A: 鍼灸が効く病気は非常にたくさんありますが、現代ならアレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎・気管支喘息・花粉症)、運動器疾患(リウマチ・各種の関節痛・五十肩・腰痛・肩こり)、産婦人科疾患(月経痛・逆子・更年期障害・子宮筋腫)・小児科疾患(かんむし・夜尿症)、その他(風邪引き・偏頭痛・顔面麻痺・仮性近視)

Q3:鍼灸はなぜ効くのですか?

 A: これには次の二つの観点があります。
a,現代医学的観点  まだまだ解明されていない部分が多いのですが、鍼灸によって、免疫機能が活発となって全身の抵抗力が増すこと、自律神経系、特に副交感神経系が活発となって心身にリラクゼーション効果をもたらすことが知られています。
,東洋医学的観点  東洋医学では、身体を「気」という1種のエネルギーが巡っていると考えています。その道筋を「経絡」といい、この「気」が滞りなく「経絡」を巡っている状態を健康と考え、これに過不足が生じた状態を病気と考えます。東洋医学ではこれを特有の診察法によって見つけ出し、鍼灸を用いて調整するのです。  今風にいえば、自然治癒力を高めるということになるでしょうか。

Q4: 治療した日のお風呂はどうでしょうか?   

A: 基本的にはOKです。 ただ治療直後に入ると気分が悪くなることがあるので、できれば治療後1・2時間くらいはあけるようにしてください。   ただし、痛みが激しい場合・患部の熱感や腫れが強い場合など、炎症症状が強い場合にはお風呂をひかえていただくことがあります。  尚、お酒についても上記のようにお考えください。

Q5: 鍼灸も保険でかかれると聞きましたが?  

A: 鍼灸治療も各種健康保険でかかることができます。詳しくは、「鍼灸も保険でかかれます」をご参照ください。

Q6: AIDSや肝炎などの感染症が気になります。消毒はどのようにしていますか?  

A: 当院ではステンレス鍼と銀鍼を使用していますが、いずれも患者さんごとに交換しています。1本の鍼をほかの患者さんに使用することは決してありません。  ステンレス鍼は、使用後患者さんの目の前で廃棄します。  銀鍼は、使用後に高圧蒸気滅菌器で消毒し、再使用しています。  その他の器具についても、それぞれに適した方法で万全を期しています。

Q7: 1回の治療時間はどのくらいですか?  

A: 病状によって異なりますが、だいたい30〜40分程度とお考えください。

Q8: 治療にはどのくらいの頻度で通えばいいでしょうか?  

A: これは病状や患者さんの希望によって大きく異なります。一般的には、ギックリ腰や寝違えのような急性症なら2・3回から4・5回程度毎日治療すれば治ってしまいますが、膝関節痛や坐骨神経痛のような慢性症では週1・2回の治療を数ヶ月続けないと治らないものもあります。単に健康管理なら月に1・2回程度でよいでしょう。