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睡眠時遊行症では徘徊が、夜驚症では叫び声が特徴的です。3−12才の男児に多く、15%の子供に少なくとも1回はみられるという人もいます。
昼間にストレスや興奮が多いと出やすい傾向がありますので気をつけましょう。
発作時は、なだめようとすると興奮するので危険防止に配慮して見守ることが大事です。時に少量の抗不安剤を飲まれた方がよい場合があります。思春期には自然消失することが多いようですが原因は不明です。
寝ぼけが一晩に何回も起きる場合はてんかんと間違うことがあり、検査が必要です
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1−3%の頻度で起こります。原因の多くは扁桃肥大(7−8才)、アデノイド肥大(5−6才)です。しかし1才前で症状を来す例もあります。
努力呼吸に伴う体力の消耗、無呼吸による低酸素症、低酸素症に伴う中途覚醒、中途覚醒に伴う交感神経系の過緊張と睡眠不足が問題となります。
睡眠中の症状としてはいびき、陥没呼吸、夜尿があります。覚醒時の症状としては落ち着きのなさがあります。また胸郭の変形も来すことがあります。長期予後の検討は十分ではありませんが、成長障害、高血圧、高次脳障害が懸念されています。アデノイド扁桃摘出後に子供の成績が向上したとの報告があります。連日の酸素不足が潜在的な能力の向上を阻害していたのかもしれません。
睡眠時無呼吸は治療可能な疾患なので、胸郭変形、落ち着きのなさ、扁桃肥大を認めるときには検査をおすすめします。
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15年前との比較では、小学生で12時以降の就寝が4.5倍、中学生で2.7倍に増えています。この傾向は低年齢でも認められます。日本の小中学生の約6割が睡眠不足の状態にあります。必要な睡眠時間には個人差が大きく、睡眠時間の過不足は昼間の覚醒度で判断してください。
睡眠不足は認知能力を低下させ、ストレスを増やし交感神経を緊張させ、耐糖能を悪化させ、血圧を上昇させます。イライラ感が強い小中学生では就寝時間が遅いと気になる報告があります。眠気は「気合い」だけでは乗り切れません。しんどいときは十分睡眠をとりましょう。睡眠が阻害されると免疫反応に異常が生じるとの研究もあります。深夜に光刺激を受けているとますます朝の目覚めは遅くなり、早朝に光刺激を受けると朝の目覚めが更に楽になると言われています。
早寝早起きという忘れられた習慣をみなおす必要があるでしょう。