ドラム缶たき火装置

暖炉の機能を期待しているけれどもそのイメージからは少し遠く、囲炉裏の機能を期待しているけれどもそのスタイルでもない、だけど当てはまらなくもない。
屋内のたき火というのが一番ぴったりしているようです。
半割りドラム缶はかつて金曜会の信州無線旅行(モービルハムで同じ車内にいるように仲間どうしで楽しくおしゃべりしながら移動する)でお世話になった大鹿村、
杖突街道沿いの民泊たかやすの四阿厨房にあって楽しく使えたことが強く頭に残っているのです。
これにカバーをつけて煙を集めれば屋内でも使えるのではないかと。

洗浄済みペンキ塗り替えドラム缶はホームセンターの最後の1個の処分品で1980円、普通こんな値段では手に入りません。
ドラム缶は切断砥石を取り付けたディスクグラインダーで切断します。
切断面を仕上げる研磨用のディスクグラインダーと二つあればディスク取替の手間がかからず便利です。


フレームは25ミリのアングル材を溶接で組んでいますが上部の枠はボルト止めで高さを2段階に調節できるようにしてあります。
中央の桟は鍋をぶら下げるためのもの。




壁の煙突貫通部

ステンレスの鋼管と軟鋼(普通の鉄)の板との溶接はうまくいかないのではないかと溶接関係のサポーターであ
るF氏の忠告がありましたが軟鋼用の溶接棒で一応溶け込んでくっついています。力がかかるところではないの
で大丈夫でしょう。
壁の中、パイプは断熱材に囲われます。煙突からの熱による低温炭化が心配されますが断熱材はストーブに放り
込んでも燃えないで小さくなるだけ、耐火機能は見事なものです。
150ミリ径の厚板パイプの中に106ミリ径の薄板ステンレスパイプが貫通します。





問題は火床とカバーの間隔、ダッチオーブンの出し入れを考えると大きくしたいけれど煙を吸い上げてくれるものなのか、
カバーが暖まれば上昇気流ができると思うのですが













煙突の配管が終わりいよいよ火入れです。 (デジカメを忘れたので画像は次回の更新になります)

まずはカバーが高い位置で試みます。煙が出ないように紙を燃やしてカバーと煙突を温め、次にできるだけ燃えやすそうな薪でファイアストームをつくります。
炎が上がりうまく燃えているのですがカバーからは煙が室内にあふれ、しだいに充満します。

失敗

カバーの高さを下の位置に変え、先ほどと同じ要領・手順でストームを燃やします。
煙突はさわれないほどあつい、先ほどよりは遅いペースですがやはり煙はカバーを越えて室内へ、煙の濃度は上がってやがて耐えられなくなります。
煙突が煙を排出できない原因を考えてみました。できないというのではなく追いつかないということなのでしょうが。
1. 管が細い 暖炉型薪ストーブは大きな煙突がついているようです
2. 煙突の水平部分が長い 室内で3メートル横引きしています。この部分は煙を上げることにまったく寄与していないのです

煙突とカバーをひっくり返して煙を水と考えると、排水管が小さければよほどの流速がなければオーバーフローすることはわかりやすい、しかも水平の部分は流れの大きな障害になっているはずです

思惑違い、

これまで工房をはじめものつくりはほぼ思惑通りに進んでいたのですが、
そうそう自分のイメージ通りに進むものではないことを思い知らされましたさて、あきらめて野外での利用のみにしてしまうか、なんとか工夫して問題を解決するか
























煙突の水平部分に勾配をつけると吸引力に大幅な改善が見られました けれど やはり煙はカバーを越えて時間とともに室内に充満します。
木尻からでる煙は熱を持っていないので上昇せず現在のカバーではどうしても煙突まで吸引できないようです。
さらに内側に漏斗状のカバーをつければまだ良いのでしょうが火の管理も大変そう