2005.11.20

晩秋の里山

晩秋の里山では木の実の採集と農耕、気分は縄文・弥生の時代
工房階段、納屋、ドラム缶囲炉裏その他手を付けたいことはたくさんあるのですが、
しばらくは採集と農耕に専念しましょう
サツマイモが終わった畑はタマネギの植え付けの準備です
今年のサツマイモの最終の収穫日11月13日はちょっと遅すぎたのかも知れません
芯部に傷んだものがあります。もう霜に当たっていたのかも
ほかほか焼き芋を楽しみに持ち帰られた人には申し訳ありません
今年は花トーチのオープンで秋のイベントが少し後ろにずれましたが、来年はスケジュールを考えなければ

花トーチのクリスマスリースの材料を調達に山に入ります

途中、南さんがたんぼの手入れをしています
イノシシを捕らえたそうです。20キロほどの子猪、親子でやってきて親が目を離したスキに?
どうも学習能力は弱いようで、この様子だとまだいけそうです
えさに傷んだ芋を提供しておこう イモでシシを釣る?

あたらしい道に入ります
国土地理院二万五千分の1の地図に線は入っているのですが、これまでは途中から笹藪状態で通れなかった道
軽トラが通れそうな幅にきれいに伐採され整備されています
南さんの話では森林組合がやっていたがその意図はわからないと
入植当初、探索途中行く手を阻まれたときには草刈り機を武器に自分で切り拓こうかと思ったくらいで、有り難いことです
松毬、杉の実、檜の実、ひいらぎ、蔓、サルトリイバラ、背負子はみるみるいっぱいになります

突然繁みの向こうに大きな水面が目に入ります
月ヶ瀬湖(名張川)が深く入り込んでそこに抜けたのです
谷から落ちる小さな滝もあります
散策には一押しのコースですが、ほとんど人が通ることのない道なので、またいつまで通れるものなのか

今年は柿の当たり年、あちこちで豊作の情報を聞きます
摘蕾、摘果をしなければと思いながら手を抜いてそのままだった富有柿、
初収穫の去年は3,4個だったか
なんのことはない、びっしりに集まったそれぞれが大きく立派な出来映えなのです
摘まなくてよかった


2005.10.30

日曜日の朝、南さんが軽トラでやってきました。話題はもちろんイノシシのこと、
私は早朝から散歩がてらチェックに出かけていたのですが、えさのヌカには鼻跡、下には足跡が残っている。
けれども扉がない。まだ馴らし?をやっているのかとその時は思っていました。

南さん曰く、つかまえた!、70キロくらいありそうな大きな奴だったけど・・・・、逃げられた。
人を呼びに30分くらい現場を離れた間に逃げられてしまった、と。
扉の格子に鼻を入れて上に押し上げ(軽すぎた?)逃げたらしい。
イノシシ君も可能性を求めて必死で逃げる方法を探し、そして見つけたのでしょう。
で、扉はその対策処置のために持ち帰られていたのです。
普通はここでもうしばらくは現れないだろうと思うでしょう。
ところがその朝私が見たように、前夜あるいは早朝に現れ、懲りずにまた檻の中でヌカをこづいていた。
いっしょに入れていたクズ芋はなくなっていたらしい

その芋は近くの南さんのこの秋の収穫です。南さんはに毎晩空き缶利用の灯油ランプを畑の真ん中に据えてイノシシよけにしていました。
地元だからできること。雨除けに傘をさし掛けて、チロチロと揺らぐ炎と傘に映るぼんやりの火影は真夜中にはちょっと不気味なものです。
ところがその火を気味悪がったイノシシからは守れたものの、まだアングラの敵がいた、野ねずみにやられていたのです
そのやられた残りのクズ芋がイノシシの肉に変わるはずだった。
人間万事・・・そううまくいくものではない。

花トーチのお店をデコレートする花実を探しに行きます。
ナオ子さんはもうチェックポイントをいくつか持っています。
この時期は里山の道の端に赤い青い実色とりどりです。

赤い実はサンキライ、野バラ、青い実の野ブドウ、アケビも良い色合いです
アケビは今年は当たり年のようでいつもは高いところにようやく見つけ出すのですが
場所によっては鈴なりの状態、皮も料理に使えるということで一度は挑戦してみたい食材です

日曜日、帰宅は柳生−奈良町(花トーチ)経由、
里山採取の自然素材の配達コースがお定まりになりそうです

2005.10.21

DATSUN

新しいトラックを手に入れました、
ピックアップトラック ダットサン
ニッサンのニッサンより古いブランドのくるまです

私が記憶しているのは、脱兎(ダット)のごとく駆けていく、から・・・・・
由緒あるブランド名なのです
名前の由来はまだいろいろとあって、その説明はWebに任せるとして


自動車会社の社名の由来もいろいろありトヨタはもちろん創業者豊田佐吉から、ホンダは宗一郎、スズキも同じく創業者からきています
ダイハツはもとの社名が「大阪発動機」だと思っていたのですが「発動機製造」だった、 じゃあダイはなんダイ
マツダはゾロアスター教の神アフラ・マツダからと記憶していますが、
マツダランプ(東芝)もおなじくそれからきているのは不思議な気がします
今の時代そのようなネーミングの発想はないでしょう、感性は時代とともに大きく変わっている

ダットサンの話に戻ります

私のピックアップトラックのイメージはアメリカ西部の田舎道をゆったりバウンドしながら走っているシーン

このタイプのトラックは今なぜか姿を消しています
トヨタのハイラックス、マツダのプロシード、三菱のストラーダ、そしてこのダットサン
どんな思惑があったのか、各社とももう生産を中止しているのです

だから当然中古車、Webで探しました
前の軽トラは5年落ちで走行距離9300キロだったのですが、(軽トラはそれからの5年間で約4万キロ走ってくれました)
今度のダットサンは平成10年登録で8400キロ、  7年間何をしていたのだろう

走っていないということはあまり使っていない?から、ボディも荷台もまだまだきれいです
これに枕木を積み、耕耘機を積み、薪材を積み、牛糞を積み、していると・・・・・
軽トラの荷台はしっかりとその仕事の跡を残しています
こんどはもう少し優しく扱ってあげよう

ハンドルの横にギヤチェンジのレバーが付いてそのおかげで1列シートの乗車定員は3名、タクシーがこれですね、自動車学校の車もそうだった
時にオートマに乗り、時に座席左下のミッションレバーを操り、そしてこのレバー、
シフトダウン、んっと、この手はどこに行けばいいの、突然にワイパーが振り始めます

3人乗ると窮屈ですが何かの時に+1名はやはり重宝します
ほんとうはまだまだ乗れるのです
道交法 第55条 ・・・・・・ただし、もつぱら貨物を運搬する構造の自動車(以下次条及び第57条において「貨物自動車」という。)
で貨物を積載しているものにあつては、当該貨物を看守するため必要な最小限度の人員をその荷台に乗車させて運転することができる

荷物がないと話にならないけれど、荷物によっては最小限度が一人とは限らない
シートベルト着用を確実に・・・というのに荷台から落ちることは考えない? このへんの法律は置き忘れられている?

運転席の前にエンジンがあるのがボンネット型、普通の乗用車がこれですね、
昔はバスも大型トラックもボンネット型だったのですがいつか前面が切り立ったキャブオーバーに変わってしまいました。
あらためて仕様を見ると、エンジンルーム+キャブが荷台よりも長いのです
やはりトラックとしてのパフォーマンスを考えるとキャブオーバーになってしまうのか
ボンネット型が消えていくのもしかたがないのか、でも衝突安全性は絶対にこちらが上です

これまで二駆の軽トラで困るシーンがあったのですが、今回も四駆でないのが残念なところ、車両重量約2.5トン、
重たければよいのだろうと思っていたがそうでもなさそう
オーディオはAMラジオのみ、手回しウィンドウ、1Ton積み、もうこれは完全に貨物車のコンセプト
里山にはこの仕様が相応しい

2005.9

パソコンがダウンするなどでしばらく更新が止まりましたが、その間に里山は夏から秋の景色に変わっています

かまどをget

うらの南さんの茶畑の道ばたにかまどと流しが積んであるのを見つけました。
すぐ横に窪地があって(昔やっていたという泥炭の採掘抗の跡かなと思っていたのですが)
そこに壁土、竹を編んだ芯、など明らかに古家の廃材が放り込まれています。
処分するために持ってきたはずなのに、なぜかまどと流しだけがきれいに積んであるのか?
翌週(9/24)廃棄物を軽トラに積んだ南さんが現れました。早速かまどをいただけないだろうかと交渉、
もちろんOK、よけて置いてある理由は南さんにもわからなかった。
運んだのは大工さん、放り込まれていればもう日の目は見なかったはずです。
ついでに南さんの軽トラに積んで運んでもらうことをお願いする。
わが軽トラは四駆ではなくてこの急勾配の山道を登ってくる自信はないのです。
さっそく助っ人(由布子とますさん)をよび四人で荷台に運び上げるのですが、火穴に手をかけ力を入れたとたん
煙突穴の部分がこわれてしまった。長年の熱でもろくなっていたのです。もっと慎重に扱うべきでした。

かまどといっても普通にイメージする赤土を小山のように盛り上げた作りつけのかまどではないのです。
工場製作?されたタイル張りの規格品。
ピンときました、初めて見るものですが、これは文化かまど
少し前の時代、なんでも名前の頭に文化をつける流行(はやり)がありました。
文化住宅、文化鍋、文化包丁
現在から見れば中途半端な文化なのですが、当時としては画期的な文化だったのでしょう。
何が文化なのかと考え始めると、重いテーマになってしまうのでやめておきましょう。
とまれ、これはまさに文化かまどなのです。
Webで文化かまどと引くとやはりでました。まだ新規の導入もあるようです。
補修をして煙突を付ければ里山らんどの台所は文化的に改善されるでしょう。

中下さんのおじいちゃんが新米を持ってきてくれました。かまどで炊くとおいしいでしょう。(話がうまく続きます)
田山の現在および昔の情報は多くこのおじいちゃんから入ってきます。息子夫婦ともども世話好きで話し好きの人たちなのです。
新着のかまど、流しを前に昔の生活の話に始まり、昼間からうろちょろしていたキツネが消え、タヌキも病気で一統全滅、しかしイノシシは・・・・

イノシシといえば、以前紹介した南さんの檻(捕獲箱)は谷のもう少し奥の方にセットされ、ヌカでの餌付けに成功したようです。
今はまだ脂が乗っていないので捕獲はもう少し先だとか。
中下さんはこの考えには賛成できない様子、「そんなことしてたら離れてしまうで・・・、牡丹肉は高いが、わ
しらは牛肉のほうがええな・・・・」

これから10月、里山はまた秋が深まります

2005.8.21、27−28

夏の総括
お盆休みに2週間空けた里山らんどは草ボウボウ
心配していた渇水は雨水の溜まり具合から樹木だけではなく雑草にも十分な恵みを与えていたようです

秋・冬野菜の準備に向けて畑の整理にかかります、
残っていたスイカは小玉が多いのですが、すでに収穫したものと同数11個もありました、
残っているいもを土の中から探し出すのが楽しいように、茂った葉のうらに迷彩色で隠れているのを見つけるのもうれしいものです。
防鳥ネットをきれいに片付け、枠を下のサツマイモ畑に転用します。カラスから今度はイノシシ除け。
枠に立てられたフェンスは見たことがある人もいるはず、今は住宅地に変身中のある会社の敷地を守っていました。
解体業者に話を付けて譲り受けてきたものです。
資源・資材を大切にすることは環境を守ることにストレートにつながります。ナオ子さんは“美しくない“といいますが昨年に比べれば格段にまし
フェンスはたわわに実った富有柿も守ります。昨年低いところの実はイノシシにやられたのです。

お盆前、池に金魚とメダカを放しました。
30匹と20匹、先住者(魚)は先にメダカがいなくなり、少しずつ金魚もいなくなり消えていたのです。
伊賀上野で手に入れ放したのは夜、そして翌日以来まったく姿を見せないのです。
南さんのしいたけ湿潤用池(コンクリート水槽)には本人が知らないうちに金魚が泳ぎ、それがなんとなく増えているという
(因果関係があるのではないかと話を出したわけではまったくないのです)
わが池に戻って、まったく姿が見えないということはどういうことか。
何かの事情で統制よく金魚もメダカもどこかに隠れている??、しかし先住者の動きからはそんなことは考えにくい。
南さんの話ではアオサギを時々見かけると、しかしすべての金魚とメダカを短期間(時間)のうちに食べ尽くすことが出来るのか。
水たまりではないのだから。
南さんは、池にネットを張ったら、 というけれどそれではビオトープの池にならない、
自然のままに生物の営みが行われてこそビオトープ、それでは魚を放つことが間違いだったのか。
水たまりではないと言ったけれども、池は泥たまりではあるのです。斜面のほとんどと上の畑に降ったすべての雨は泥を伴って池に流れてくる。
掘り返して柔らかくする畑の土が主なのでしょうが沈殿地の役割をはたしてすぐにヘドロ状のものが底に溜まります。
肥料もある程度含んでいるだろうからまた上の畑に戻してやらなければいけない。

昨年かんじんの実が不作で手に入らず断念した柿渋作りに挑戦します。収穫は渋(タンニン)が一番乗っているこの時季なのです。
実はまだこれから大きくなるのですが、色づくとだめ、渋の総量ではこの時季らしいのです。
落柿工房上の山柿は実が小さくて天王(柿渋用品種)のようですがなにしろ木が大きい。
工房の屋根に上り高枝鋏がようよう届くのです。
柿渋作り詳細の報告はitemの新コーナーで

2005.8.6−7

里山に蝉時雨はありません
ここでいう里山は南山城村田山という地域に特定してのこと
蝉時雨といえば普通はクマゼミのワシワシワシワシワシワシワシ・・・・・
          アブラゼミの焼け付くようなジーーーーーーーーーーーーーーーー
でしょうが、田山では蝉の声といえばヒグラシなのです。ヒグラシにはしぐれといった趣はない
夕方にカナカナカナカナ カナカナカナカナと聴くともの悲しくなります
もっとも田山では朝から鳴いているのですが

雨が降りません。
ハナミズキが一本枯れてしまいました。池の水を汲み果樹(花より果実)を中心に集中的に水やりをします。
この時期はいきものの維持が優先でものづくりは進みません。

アシナガバチが仮設トイレに巣を作りました
用を足すときには煙でいぶしだし、ちょっと留守にしてもらう。
巣を取り除いても同じ、また集団団結力ですぐに復活するから妥協せざるを得ない。

すぐ汗をかく夏は昼から五右衛門風呂、由布子が冷たいビールを持ってきてくれます。
よく気が利くお酒好きの娘です。
風呂にはホースで注水し、湧かしすぎにはバケツで、自分で自由に調整できないのは不便でした。
そこで水道を引きこみ釜に注ぐ蛇口を付けました。

釜のそばに立ち、火が当たる可能性のある位置なので鋼管を使う必要があります。
今まではVP管(ビニールパイプ)しか使ったことがなくホームセンターでも鋼管の配管部品は見たことがなかったので
鋼管部分だけは水道設備屋さんに注文しなければいけないと思っていた。

ところがあるところにはあるもので伊賀上野のホームセンターに定尺ですがネジを切った鋼管や部品がそろっているのを見つけました。
直管どうしを直角の継手で継いでいくと風呂釜に注ぐしっかりした蛇口が仕上がりました。

Nさんから単身赴任の終了時に譲り受けた全自動洗濯機に再活躍してもらうために同時にその配管作業も進めます。
同じく畑の下に敷設していた工房への給水管もつなぎ込みをします。
工房のシンク位置のパイプ末端はエンドキャップでとりあえず塞いでおきます。

すべての配管作業を確認してポンプのスイッチをON、
遠く工房の方でボンという音、スワッ、工房が水浸し?、あわててスイッチを切り飛んでいくと内ではなく外の地中で水の音。
そうです、忘れていました。この場所に立水栓がほしいなと分岐をつけ仮にエンドキャップをつけていたのです
(接着剤を付けていなかった)。

自動洗濯機は給水圧が心配だったのですが、しばらくの混乱(マイコンが仕事の手順を忘れてしまっていた?)
の後うまく働き始めました。ナオ子さんは大満足、洗濯物が多い夏は助かります。

スイカは表紙画像の収穫前に3個ほど収穫しているし、まだ小ぶりなのが畑に4個残っているのでこれまでの最豊作、
南さんにわけてもらった牛糞が効いたようです。
欲を言えばもっと撒いておけばみんな大きな玉に仕上がっていた?。
その南さんは大凶作、もっともいつもあまり収穫にこだわっていなくて、
例年忘れたようにいつまでもほったらかしでころがつている大玉を指をくわえて見ていたものでした

2005.7.18

短期集中型の梅雨が明け本格的な夏の到来
遠くの南さんに借りた畑、しばらくのほったらかし状態で一面背丈ほどの雑草で覆われ、もう手を付ける気になりません。
ところが近くの南さんのこんにゃくいもの葉が開いているのを見て思い出した。
ほとんど期待しないで草をかき分け、何時だったか植えたところを覗いてみると、ちゃんと列をなして葉が開いているではありませんか。
ちょうど傘が風にあおられて裏返った状態、そんな形をしているのです
こんにゃくいもは一番上の畑で一度失敗しています
その時は数多く植えたのですがしばらくして消失してしまった。
いもが養分を蓄えられるか養分を消費するか、その違いだけなのですが、環境は今のほうが数段上でしょう。
覆っていた草は大きく抜きやすい根なので処分しとりあえず全員が陽の目を見ました。
さあどんどん大きくなあれ

スイカの畑は去年の反省(初期の草取りを怠ったのでスイカはおろか葉さえも雑草に覆われてしまった)を踏まえ、
こまめに草取りを重ねた結果スイカ畑らしい面構えになりました。
そのなかにいくつかそこそこの玉がころがっている(ちゃんと数えると大小15個)

南さんの畑のスイカはいつもうらやましいほどに大玉があっちにもこっちにもころがっていました。
過去形なのは、今年は全部で3つ、そのうち2つはカラスに穴をあけられています。
大きく防鳥ネットを張ってあるのですが上面だけカバーして脇は開いている。
大丈夫なのかなあ、と思っていたのですがやっぱりだめでした。カラスを侮ってはいけない。
南さんは毎年同じ畑でスイカを作っているのですが連作障害がでないのが不思議なことだった。

さあ大切な緑の玉はカラスからしっかり守らなければ・・

建築用単管の接続部品をホームセンターで見つけました。
値段は少し高いのですが防鳥ネットの枠がすっきりと組み上がります
従来の金具(専門用語では直交・自在クランプ)だと単管が重なる上に無骨ないかにも仮設物といった雰囲気になるのです。
これは秋にはすぐ下のさつまいも畑のイノシシ避けになります。

2005.6.26


空梅雨

落柿工房、雨が降っても作業ができるように天井張りは残してあります
天気が良ければやっぱりアウトドアの作業が楽しいし、
天井張りにはなかなか手がつけられない

空梅雨、、つゆぞらではありません、カラツユ
近畿地方は6月11日に梅雨入り宣言したはずなのにその後さっぱり雨は降らない
平均の梅雨入りは6月6日(ちなみに平均の梅雨明けは7月19日)
遅れていた一番上の田んぼの田植えいつかは終わっていました
しかしここも含めて裏の谷津の田には水はありません
たんぼはひび割れ、干上がっています
田植えまでで池の水を使いきりあとは雨を待つより仕方がないのです
タンクで水を運んだら、と提案したのですが、そんなもんじゃ追いつかないと南さんはあきらめ顔
里山では野草たち(雑草とひとくくりで片付けたらかわいそう)がこの時期ワッと大きくなります
が、本格的な雨を得ずにまだ本物ではないのです
ほたる袋笹百合もなんとなく水気が少なく細胞にはりがない

竹林(隣地)との境界、緩衝地帯では笹の若葉がびっしり、もっこりと立ち上がっています
これをほっておくとすぐにまた笹藪に戻ってしまいます

今はまだ柔らかく草刈り機をおもいきり振り回すと敵はおもしろいようになぎ倒されます

トマト、去年は病気にやられてさっぱりだったのですが今年はたくさん実をつけています
赤くなってカラスにやられる前にネットで守ります
スイカはカラスとタヌキから守らなければいけないのですが、南さんによると「タヌキは病気で死んだ」
ん、そんな事情まで掴んでいる?


と、このように工房作業はなかなか進まないのです

2005.6.9

出鼻こそイノシシにくじかれましたがハチクのタケノコはその後かなりの収穫があり、
ナオ子さんは「もういいわ」・・、
と言いながらもまた手には刈り鋏、かごを持ち長靴を履いて竹林に入っていきます
ハチクはモウソウと違い、掘るというより切る
あく抜きがいらないので調理までは楽なのです

ジャガイモも収穫が始まりましたがいまのところイノシシの関心を引いていないようです(嗜好が違う?)
イノシシといえばもらった猪肉は姪の結婚式に久しぶりに集まった一世代前の家族(親兄弟)で焼き肉でいただきました
あまりくせがなく豚肉とどう違うのかな?
最近のイノシシは世間慣れし豚化しているのでしょうか

サツマイモは植え付けましたがいつものことながら雨がうまく降ってくれるのか心配です
今年は天気予報を信頼して一週間水につけていたら茎からたくさんの小さな根がでました
確実に根付かせるのにいい方法かも知れない


となりの杜と里山らんどの境斜面、帯状のエリアのそちこちに杉、檜、樫、松が生長してミニチュアの森ができています
植えたわけではないのです。すべて杜から飛来した種による実生
まだ10センチあるかないかの幼い木、でも葉はそれぞれいっちょうまえに親の木と同じです
放っておくと年月を得て大きくなるのでしょうが密度から見てすべてが大きくなれるわけはなさそうで、
成長の差によりこれから淘汰が行われるのでしょう

杜のなかにはそのモデルが残っています
帯状のエリアはよく陽が当たるので木々は等しくチャンスを持ちライバルを意識しているのかはわかりませんが、
その競争とは別にオーナーの意志も強く働くので将来は不明です


まあ今しばらく様子を見てみましょう


2005.5.29

梅雨の前の里山

ようやくわかりました、しつこく表紙画面に登場し(もっとも開花の期間も長いのですが)、
ようやく情報を得ました
その花の名は、マツバウンラン
Webには愛好会までありました
http://www10.plala.or.jp/yu-ko3/aikoukai/aikoukai.html

北アメリカ原産の帰化植物、しかもわりあい新参者、ということで野草図鑑にものっていない?
おなじ故郷のセイタカアワダチソウには愛好会はないでしょうけれども・・・
かわいい花びら、ひょろひょろした茎と名前の通りあるかなきかの葉
雑草としていやがられることはけっしてないでしょう
種をうまく拡散させて来年もっともっと拡がると楽しいだろうなあ

里山らんどの茶畑ではナオ子さんはせっせと若葉を摘み、その葉を目一杯手抜きの方法でお茶に仕上げています
柔らかい葉を電子レンジでチン、手でしっかりもみ上げるところをホットプレートの上でかき混ぜながら乾かす、
これでもちゃんとしたお茶の葉に仕上がっています


ハチクのたけのこ、ほとんどイノシシが先に手を付け、竹林の中は穴だらけ、
里山らんどの万里の長城にあたる地のじゃがいもに夷荻(猪敵)が気が付かぬわけがない
これから植え付けるサツマイモとともにいまからもう心配です


落柿工房の屋根は葺き上がり、雨樋を付ければ梅雨にも大丈夫でしょう

2005.5.15

5月の里山

里山のあちこちから茶摘み(刈り取り)のエンジン音が聞こえてきます
南山城村は茶摘みの最盛期に入っているのです
斜面の茶摘みは段取りがあって、収穫用の布袋をあちこち交換の位置に配置しておきます
二人で向き合って機械を抱え横に走る(動く)と摘み取られた葉は送風で袋に送り込まれます
いっぱいになった袋は斜面なりの通路に置いていきます
広い茶畑、できるだけ無駄な移動がないように作業が進みます
最後に通路の下に置いていた運搬機で拾い上げ、通路の上の軽トラに積み替えて製茶工場へ、
満載の軽トラが里山をなんども往復します

工場は共同のもの、個人のものいろいろ里山に点在しています
夜はあちこちの工場に灯りが見えます
茶の葉は成長を待ってくれないのでこの時期は大忙しなのです
なので当然田植えはもう済んでいます

杜の裏の谷状のたんぼ、一番上の一枚は田植えがまだです
南さんにわけを聞くと、 もう水がないから、
たしかにその上のため池はからになっている、これからの雨を期待するしかないのです
科学技術が進んだ今でも、このように天まかせの生活が里山にはあるのです

茶畑をやっている中下さんからイノシシの肉をもらいました
手に入ったら持ってきてあげる、と話をしていたのです
うれしい隣人です
すじ違いの里の奥で登り窯をつくっている元校長先生は
「家族連れで頻繁にあらわれていたが最近こなくなった、今は子供だけになっているらしい」と
もらった肉は親なのでしょうか

中下さんのおじいちゃんは大八車の車輪に、
子供の頃は車などめずらしく荷物を積んで上野まで大八車を引いていた、と
関西本線、奈良−名古屋間は107年前に通じているのでそのころもうSLは走っていた
でも手軽に使える輸送手段ではなかったのでしょう

シシ肉はとりあえず冷凍して客人があるときにボタン鍋といきますか

2005.5.1

春から初夏の里山
黄色ばかりの里山の紹介は前回しましたが、その後桃の花が咲き、
お隣の茶畑の山際には山つつじが花の屏風を立てピンクの里山に変化しました。
昨年植えた桃の木は二本のうち一本はつぼみを付けたまま根元のあたりからヘシ折られていました。
たまたまイノシシの行く手に立っていた?

遠くの南さんのモウソウ竹林の筍はみんなイノシシにやられたそうです
なりわいのひとつとしている人たちには、やられた、だけではすまない問題でしょう

ピンクが終わると今度は白
デッキの下にシャガ、昨春はもっとにぎやかに花が見られたのに今年はかなり寂しい状態です
下草の刈り込みをおこたったから?、手入れのしかたでだいぶ違うようです
自分たちの繁殖力だけではどうにもならない自然の力関係があるようで、
少し手を貸してやればうまくことが運ぶのであればできるだけ注意深く助けてあげたいものです
山桜の下のやぶ椿も覆いかぶさっていた雑木、藤蔓を取り除き、たくさんの花を付けた様を見ると
しっかりした枝振りであらためて見直しました

実を収穫して椿油が採れたらなあ、なんて思ったりしますが、どうも思いばかりがあちこちに広がり、
季節毎の宿題が溜まっていきます

山桜は一応生きている枝とそうでない枝がはっきりしました。それにしてもやはり元気がない
樹の下に密生した笹を刈り、肥料を与えましょう
元気を取り戻しピンクがいりまじった花びら(元気のない今は白のみ)をたくさんつけてほしいものです

山菜
知っていればいろんな種類をみつけることができるのでしょうが、残念ながら・・・
わらびは南さんの茶畑の斜面が下に集まるところに群生しています。茶の木にはたくさんの肥料を与えるのですが、
水とともに流れた栄養分が太く瑞々しいわらびを育てるのでしょう

タラの芽は山桜の満開を見逃したのと同じで収穫のタイミングを逸してしまいました
週末里人にはしかたのないことです

2005.4.5

里山に春が来ました
里山らんどの春の花はなぜか黄色ばかりです
主役はボリュームのあるミモザアカシヤ
水仙は裏の笹藪のなかに埋もれて自生しているのを移植してきたもの
移植の翌年は花をつけないのですが、今花をつけていないのもあちこち点在し来春がまた楽しみです
レンギョウはまもなく黄色の叢状が目を楽しませてくれるでしょう
それから山茱萸(サンシュユ)も小さな黄色い花をつけています

この花は宮崎県の民謡ひえつきぶしに 庭のサンシュウの木 と唄われていますが、
最近まで私は庭の山椒の木だと思っていた
今までずっとそう思いこんでいたのですが、実はサンシュユだった、
ということを最近に知った、  と思ったらそれもあやしい
Webで「ひえつきぶし、山椒、サンシュユ」をキーワードに調べると、
両説それぞれが真実のように語られ、入り乱れています

すべてのWebが正しい情報を流しているなどと思ったら大きな間違いです
Webは今情報の宝の山、調べるとなんでも答えてくれます、
でも思いこみ、誤った情報はこの例のようにしばしば存在する、と考えておくべきでしょう
もちろん当人たちに悪意はないのですが
真実が知りたいものです

花の色だけではなく冬の間静かだった里山、今は鳥の声もにぎやかです
うぐいす、コジュケイ、シジュウカラ

裏の杜のへりに落ち戸がつけられていないオリを見つけました
南さんが仕掛けたもの
イノシシの出没が激しくなっているらしく起耕前のたんぼにも電線を張っています
あぜをこわされると後始末がたいへんなのだそうです
置いておくだけで戸がまだつけられていないのは慣れさせ警戒心を解くためだとか
ししなべのおすそわけにあずかれるかも・・
ちょっと楽しみな春です

2005.1.25

冬の里山

屋外の水がすぐに凍ってしまう冬
今のところまだ水回りのトラブルはありません
ポンプの上、下のパイプの水は泊まりの夜も抜きます
ポンプの中の保温電球はポンプのモーターと連動しているので別の電源から取るように改造しなければ夜間、ポンプを止めての保温が出来ないのです
その工事も完了、ポンプはいつもぽかぽか保温、もう凍結の心配はありません

工房の断熱材、おおかたは出来たのですが、全部張り付ける前にやっておかなければいけないことがあります
パネルの枠組みに対して電気配線用の孔明けをしておかなければいけないのです
コンセントをどこに付けよう、照明はどこにどのようなもの、と考え始めるとなかなか進みません

そんなところへ畑仕事の指令、ソバ畑に春じゃがを植え付ける準備を始める、
よって肥料、精米機からもらってきた米ぬかを入れ、耕しなさい、と
そうですねえ農作業はその時期というものがあるから優先しなければいけないでしょう、
ジャンパーを着て大工仕事をしていたのですが、耕耘機を使っても硬くなった土を相手では結構な力仕事ですぐTシャツ一枚になります

一仕事完了して、工房作業再開、枠に開けた孔に芯線2o径のケーブルを通していきます

と、また新たな指令、ミカンの葉の色が悪い、肥料が不足しているのだろうから油かすを与えなさい
たしかに樹木、特に果樹にはこの季節に寒肥を与えておかなければいけない
収穫の喜びを得るには、それなりに与えるものも必要なのです
蜜柑類、梅、柿、桃、栗、桜の根本に放射状に油かすを入れていきます
数多くの穴あけ、斜面での作業はけっこうな運動量になります

次は畑に入れる自然の肥料、腐葉土を取りに隣の杜へ
昔だったら手が付けられていない分厚い腐葉土などできる暇がなかった
落ちる前に刈敷きとして畑に鋤込まれていたはずだから
見捨てられたものが活用できる時代、有り難いことです

今、気になっていることがあります

衰えてきた山桜
入植時には大きな樹木全体に見事な花を付けていたのですが、少しずつ弱ってきました
以前覆っていた葛を取り除いたけれども大きな枝ごとに枯れていきます
今生き残っているのは工房側のいくつかの枝だけ
朽ちた枝が大風のときに落とされ少しずつ樹形が無惨にシンプルになっています

いまさら気づいても遅いのですが原因は足下だったのか
大きな葉のチシマ根笹が幹を取り囲むようにびっしり繁茂しています
たしか以前は、まだ地面が見えていた
しかし笹の密生度は高くしかも棹は強く簡単には除去出来そうにありません
焼き払うわけにもいかず、1本ずつのこぎりで処理するしかありません
そうしておいてどのようにか有効に肥料を与える
なんとか元気な山桜によみがえらせたいのですが