古道具 二題

いま里山は風のぐあいでむっとした栗の花のにおいに包まれます南さんの大きな栗の木の花は今が満開、
里山らんどの五右衛門風呂を覆う栗の木も元気に花を付けています
香りとはいいがたい青臭いにおいは慣れるまで、なにこれって感じ

自宅から月ヶ瀬への道
古道具屋というべきか、リサイクルショップというべきかちょっと決めにくい店があります
どちらにも中途半端な感じなのですが、値段はどちらかというとリサイクルショップ
これいくら?、にはどうでもいいような値付けがかえってきます
時々覗いていくのですが、たまに面白いものを見つけます
今回は木の桶(樽)がふたつ店の外に転がっています

ひとつはおひつ

木の厚みもありりっぱなものです
記憶にあるおひつの蓋は桶を覆うように縁のあるモノだったのですが、これは普通の鍋ぶた様のもの

裏に記銘があります
むかしの人は購入した日を裏などにきちんと書いていたようですが、これはどうも違います
御大典記念 昭和三年拾壱月
昭和天皇即位の御大典、意気に感じたおそらく京都の一庶民が思い立ってつくらせ配ったものなのでしょう

http://www.kyobunka.or.jp/phot/taiten.html

76年の星霜を経たにしてはしっかりしていて500円の評価はかわいそう
「洗っていないからね、洗ったら1000円よ」はマダム風の女主人


もうひとつは角樽(つのだる)

りっぱな角です。こちらの銘は、南大工町有田屋久治郎
角樽の説明は以下のページで・・・・・

http://www2.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/historyhp/collect/col4.html

祭礼・婚礼の祝いに贈られたもののようで
一生連れ添うという語呂合わせから一升が普通だったようですが、これはもっとありそうです
なおこさんはどちらにも柿渋を塗って化粧をしたいとはりきっていますが
おひつには炊きたての釜のご飯を入れてあげたいなあ
ちなみに角樽は1000円、こちらも雨ざらしで洗ってはいなかった

このくらいのお金でいろんなことが空想できてアートな再生も楽しめるんだったらリーズナブルなお買い物だと思いません

この店ではこれまで石臼、木桶の火鉢、千歯扱(せんばこき)を手に入れました
せんばこきは和鉄のふるさと鳥取県が主産地(でした)、これは蕎麦の脱穀に本来の用途に使う予定です

タマネギに続きじゃがいもの収穫、2キロの種芋から大小取り混ぜて28.3キロ
まだ1キロ分違う品種が下の畑にカボチャとスイカにはさみうちにされ残っています
これからしばらくはタマネギ、じゃがいもの料理が続きそうです