9月、里山はめっきり静かになりました
鳥の声は今はあまり聞こえてきません
ヒグラシに替わってツクツクホーシが思い出したように迫力のない声をあげます
昼はキリギリスが、これもちょっと元気のない声、夜はコオロギがもう秋を感じさせます

南山城村・田山の稲作は三重県のエリアに属するようです
田植えが早いのですが、稲刈りも早い
9月初旬、もう刈り取っているところがあります
昭和34年、未曾有の被害をもたらした伊勢湾台風の教訓が他所より早い稲作のタイムテーブルをつくった

里山らんどから続く谷には十枚ほどの田んぼがあり、イノシシを防ぐ電気柵が設置してあります
一番里側の南さんのタンボには電気柵はありません
南さんはスズメおどしを兼ねた?ししおどしを採用しています

普通にししおどしと言えば竹に水が溜まり、時に石を打ってカァーンと音がなる優雅なものですが、
こちらのししおどしはガスボンベを従えた爆音発生装置なのです、ドーンというすごい音を響かせます
カァーンは鹿ノシシ用ですがドーンは猪ノシシ用
ともに紅葉と牡丹で鍋に連想されますが、
シシ(肉の意)が当然のように名前にくっついてしまったイノシシ、
むかしの人は食べる対象としか認識しなかったのでしょうか


爆音は24時間営業なので、約5分おきに深夜も轟いているのですが、
慣れてくると耳が取捨しているのかあまり気になりません

去年の夏はラジオの深夜放送が大音響で里山に流れていたのですが、爆発音の方が気になりません
電気柵を仕掛けてもイノシシは田んぼを闊歩しているようで泥田にいくつかの足跡が残っています

むかしながらにハサ木にかけた田んぼがあります
こちらは機械を入れずに手で刈っているのが足跡でわかります


茶畑は枝葉が伸び放題なのでご近所のプロを見習って電気トリマーで剪定します
ススキだのシダだのが茶の木の中から顔を出しています
小さくてかわいらしい花が蔓の先にちょこちょことくっついて茶葉を覆っています
へくそ葛、
なんて不名誉な名前を付けられたものでしょう、恥ずかしくて頬がまっ赤です












ビオトープの池はホテイアオイが残暑を得てすさまじく成長しています
スイレンとホテイアオイの葉に埋められ、少なくなった水面を眺めていると奥の方で葉が揺れます
来た
葉の間を縫ってくねくねと泳ぎながらこちらに向かってくると、やはり少し緊張します
すみかは池の奧にあるようです
蛙の姿がが少しずつ消えているように感じるのは気のせいでしょうか

里小屋建設は天井張りをもって一応完了です
次にナオ子さんから陶芸用工房の建築を要請されています
柱は檜の間伐材、は決まりですが他の構造、ディテールの構想はこれからの楽しみです