椎名作品二次創作小説投稿広場


闇の中で見る夢はどんな夢なんだろう?(絶対可憐チルドレン)

愛してるという言葉さえも遠い昔(第10話)


投稿者名:ルカ
投稿日時:09/ 8/19

『不二子さん好みの美形だったよ♪』
『早くいいなさいよ〜!』
 冗談めかしていうその言葉を聞いてると、とても心が温かくなったのを覚えている。
 とても切なかったんだとても。
 柔らかく優しく笑う貴方を見るととても心が温かくなった。
「愛してる」
 そういわれても今は心が一つになれない。
 永遠を信じていたけど、今は信じられない。
 信じてる、京介のことは信じてる。
 でも道は一つにはならないの。
 ずっとずっと一緒だったわ。
 愛しているの、愛してる。愛してる。
 心がちぎれそうだ。
 誰か助けてほしい、そう思うと皆本クンが私の手を握った。
 大丈夫、というように。
「……管理官、貴方の気持ちを教えてください。どうしたいんですか?」
「パンドラにはいけないわ。京介、わかって」
「不二子さん」
「愛してる。それだけは真実よ。ずっとずっとずっと大好きで、今も愛してるわ。それだけが私の真実よ」
 この言葉をいった瞬間、京介の何かが揺らぐのを感じる。
 私は泣く、静かにただ泣くのだ。
「愛してる。それだけが真実よ」
 本当の気持ちを言葉にしよう。
 そして信じあっていた頃の気持ちを思い出すの。
 愛してる、愛してる、愛してる。
 囁く言葉は、あの時の気持ち。
 あの時の純粋な気持ちの塊。


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