『不二子さん好みの美形だったよ♪』
『早くいいなさいよ〜!』
冗談めかしていうその言葉を聞いてると、とても心が温かくなったのを覚えている。
とても切なかったんだとても。
柔らかく優しく笑う貴方を見るととても心が温かくなった。
「愛してる」
そういわれても今は心が一つになれない。
永遠を信じていたけど、今は信じられない。
信じてる、京介のことは信じてる。
でも道は一つにはならないの。
ずっとずっと一緒だったわ。
愛しているの、愛してる。愛してる。
心がちぎれそうだ。
誰か助けてほしい、そう思うと皆本クンが私の手を握った。
大丈夫、というように。
「……管理官、貴方の気持ちを教えてください。どうしたいんですか?」
「パンドラにはいけないわ。京介、わかって」
「不二子さん」
「愛してる。それだけは真実よ。ずっとずっとずっと大好きで、今も愛してるわ。それだけが私の真実よ」
この言葉をいった瞬間、京介の何かが揺らぐのを感じる。
私は泣く、静かにただ泣くのだ。
「愛してる。それだけが真実よ」
本当の気持ちを言葉にしよう。
そして信じあっていた頃の気持ちを思い出すの。
愛してる、愛してる、愛してる。
囁く言葉は、あの時の気持ち。
あの時の純粋な気持ちの塊。