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絶対可憐チルドレン短編集

愛しても愛されるわけじゃないんだよ(兵部


投稿者名:ルカ
投稿日時:08/12/27

「絶対にわかりあえるはずなどないんだよ」
『愛しても愛されるわけではない』
「……エスパーとノーマルは理解しあうことなどできない」
『愛しても愛されるわけではない、絶対に愛しても、愛を返してもらえるということはない』
 否定の意味で彼女がボクにいった言葉、それをボクは彼の前で同じような言葉を繰り返していた。
 わかりあえるはずだ。どうして愛してもらえない?
 リフレインする重なる言葉。
「わかりあえずはずだ、どちらも同じ人間だ」
『どうして愛してくれない?』
 ボクはこんなにもキミを愛してた。そう昔彼女にボクはいった。
 ノーマルであるからエスパーであるから。
 そういう理由じゃない、私は……。
「愛しても愛されるわけじゃないんだよ」
 真剣な瞳で彼はボクに呼びかける。
 でもボクは否定の形に首を振る。
 彼の強い情熱の形をみるのがすきだった。
 まるで昔のボクのようだったから。
 わかりあえるはずがない。
 愛しても愛されるわけじゃなく。
 ボクは彼女にとって必然じゃなかった。
 必要じゃなかった。
 だからノーマルとエスパーもわかりあえるはずがない。
 ボクは否定の形に首を振る。
 悲しい瞳をする彼は、まるで昔のボクのようだった。
「わかりあえるはずがないんだよ。皆本クン」
「そんなことはない!」
 どうしたってかなわない願いがあって。
 どうしたってどうにもならないことがある。
 ボクは瞳を軽く閉じた。
 そして呼びかける彼に否定の形で首を振った。
 愛しても愛されるわけじゃない。
 そんな言葉さえ昔のこと。
 愛した彼女の否定の言葉を、今はボクがささやく。
 


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