「なんでなんスか
なんでなんスか
なんでなんスかーッ!?」
横島の絶叫が、美神の事務所に響き渡った。
「死ぬ思いでやっと手に入れたGS資格なのにーっ!!
『資格とってもまだGSにはなれない』って
どーゆーことです!?」
「だーかーらー!
あんたがプロのGSになるには私の許可が要るの!」
泣きわめく横島に対して、美神が説明する。
一人でGSとして活動するためには、もしものための保証人が必要なのだ。美神の事務所で働いている横島の場合は、当然、美神がその立場にあたる。
「あんたが一人前になったと私が思うまでは
当分見習いスイーパーよ!
今後は雇い主としてだけじゃなく、
師匠としても私をあがめることね!」
こうして、横島の見習いスイーパーとしての活動がスタートしたわけだが・・・。
あるときは、
「横島クン!!
バンダナからビビビって光線出して!! 早く!!」
「あのバンダナなら、試合の後で
小竜姫さまに取り上げられちゃいました。
今してるのは別のっスよ!!」
「なんであんな便利なもの返しちゃうの!!
バカッ!!」
と美神に叩かれ、またあるときは、
「横島クン!!
試合で使ってたあのタテはっ・・・!?」
「ドシロートで落ちつきのない俺が、
そうそう都合よく
いつも使えるはずがないでしょう!!」
「威張って言えることか!!
バカッ!!」
と、やっぱり美神に叩かれる。
「なんか・・・資格取って
ますます立場がさがったような・・・」
そんな生活が半月ほど続いたところで、美神が横島に申し渡した。
「横島クン。
あんた一人で妙神山へ行ってらっしゃい」
「ええっ!?」
「今のままじゃ、あまりにあんまりだからね。
修業してきなさい。
あんた例のバンダナのおかげで
合格しちゃったようなもんでしょ?
ちょっと小竜姫に責任取ってもらわなきゃ」
口では散々なことを言う美神だったが、内心では、合格したのは横島の実力だと認めている。
しかし、その実力を日頃の除霊仕事で発揮出来ていないのも事実である。美神は、このままでは情けないと思ったのだ。
それに、横島がGS資格を取ったら妙神山で修業させようというのは、前々から考えていたことでもあった。
『横島さん、死んじゃいますよ・・・』
美神の修業を思い出し、心配するおキヌであったが、
「大丈夫よ、おキヌちゃん。
私と同じ修業を受けてこいなんて言わないわ」
美神は優しい口調でおキヌを安心させた。そして、
「横島クン、あんたは・・・」
横島に課題を与えた。
それは、試合で使ったサイキック・ソーサー、あれを常時使用可能にすることだった。しかも、それを半分の霊力で作るようにと注文をつける。全霊力を集めるのは危険だと美神は心配したからだった。
「無理言うなー!!
そんなこと出来るわけないっスよ!!」
「出来ないって思うな!!
あんた、両手に同時に作ってみせたじゃない。
あのとき、両手にあったのは、どっちも
『半分の霊力のタテ』でしょ?
もう、それを作ることには成功してるのよ」
横島をその気にさせるように、美神はウインクしてみせる。
そして、
「出来るまで、帰ってきちゃダメだからねー!!」
と、横島を送り出したのであった。
第十二話 遅れてきたヒーロー
『横島さん、どうしてるかな・・・』
おキヌは、窓の外を眺めていた。雨が降り出しそうな空模様だ。
今、事務所の中にいるのは、おキヌと美神だけだった。
美神は、リラックスした姿勢で椅子に座っており、
「大丈夫よ。
何かあったら、小竜姫さまが連絡くれるでしょ」
おキヌに顔を向けずに、その独り言に応じた。
もはや神様も友人であるかのような、そんな気楽な口調である。
『でも、いつ戻ってくることやら・・・』
振り向いたおキヌは、不安そうな表情を見せていた。
美神が与えた課題が終わらないんじゃないかと心配しているのだ。
ここで、おキヌのほうを向いた美神は、
「あんまり遅くなるようなら、
こっちから迎えにいくわよ。
妙神山に永住されても困るからね。
あれでも私の大事な丁稚なのよ?」
おキヌを安心させるつもりで微笑んでみせた。だが、
『私の大事な・・・』
おキヌは、美神の言葉の一部をリフレインしている。
それを見て、
「ちょっと、そういう意味じゃないわよ。
『うちの事務所の』って意味よ?」
美神は、慌ててバタバタと手を振った。
「おキヌちゃん、
若くて死んじゃったあんたには
わかんないでしょーけど、
大人の女から見れば、
あいつは男の範疇に入ってないの!」
そう言いながら、美神は、考えてしまう。
(前にも同じこと言ったっけ。
横島クンのお父さまが帰国した時だったかな?
あの時のおキヌちゃんは、
冷やかすような笑顔を見せてたわ。
でも今は、ちょっと違う・・・)
そして、言葉を続けてしまうのだ。
「おキヌちゃんも、物好きねえ」
からかうような口調の美神だったが、
(なんで私こんなこと言ってるんだろ・・・?)
内心では、自分の発言を不思議に思っていた。
なんだか、ちょっと痛い。小さなトゲが心のどこかに刺さったような感じがしたのだが、言葉は止まらなかった。
「あいつのことが好きなんでしょ?
つきあってるんでしょ?」
『え?』
心の中のトゲが大きくなる。
「部屋で二人で過ごしてさあ。
掃除してあげたり、
ご飯作ってあげたり、
下着の洗濯まで・・・。
そういう関係をね、
世間では『つきあってる』って言うのよ」
『違いますよ、美神さん。
そういう雰囲気じゃないですから』
心の中のトゲがドンドン大きくなる。
「一日デートしたのよねえ?
楽しかった? その後は?」
『あっ、はい。
楽しかったです。
でも、あの一度だけです』
「GS試験のとき、キスしたんでしょ?
救護室で二人っきりになったからって。
あれっきり?
それとも、横島クンの部屋でも?」
『あの時だけですよー。
あの日の横島さんって、なんだか・・・。
それに、キスっていっても、
ほっぺたにチュッてしただけです』
いつのまにか、おキヌは、うつむいてしまっている。
そんなおキヌを見ていられなくて、美神は、
「ごめん、おキヌちゃん。
ちょっと言い過ぎたわ・・・」
と言いながら、窓の外へ視線をそらせた。
いつのまにか、外では雨が降っていた。
『えっ?
美神さん・・・』
おキヌが美神に声をかけた時。
ドガシャァアアァン!!
事務所ビルの前に雷が落ちた。
___________
「いったいぜんたい・・・!!」
美神とおキヌがビルから飛び出すと、そこには、一人の女性が立っていた。
三歳くらいの女の子を腕に抱きかかえている。
その女性を見た美神は、
「・・・!!
マ・・・!?」
驚きの表情を浮かべた。
一方、おキヌは、腕の中の幼児を見て驚いていた。
『こっ・・・
子供の頃の美神さん・・・!?』
美神は以前にパイパーという悪魔によって子供にされてしまったことがあり、おキヌは、それを見ている。だから、目の前の女の子の正体がすぐに分かったのだ。
「この子を・・・。
娘をしばらくお願いします・・・!!」
女性は、子供を美神の手に押し付けた。
「お願い!
この子を守るには
今はこれしか方法がないの!」
「ちょ・・・ちょっと待って・・・!!
わけを・・・!!」
彼女が美神の質問に答える時間はなかった。
ドグワァアァアッ!!
雷が女性に直撃し、彼女の姿が消える。
美神とおキヌは、茫然と立ちすくむしかなかった。
美神がつぶやく。
「マ・・・、ママ・・・!!」
『えっ!?』
突然現れて、そして消え去った女性。
彼女は、美神の死んだはずの母親、美智恵であった。
___________
「時間移動だわ・・・!
それしか考えられない・・・!!」
『時間移動・・・!?』
「ママは腕のいいゴーストスイーパーだったの。
何か・・・危険な敵に狙われて・・・、
子供の私を守るために未来へ来たのよ!」
『腕のいいスイーパー・・・だった・・・?』
「ええ、私が中学生のとき亡くなったわ」
美神の言葉を聞いて、おキヌは、
『美神さん、えーと、
あの、死ぬことはちっとも・・・。
だから・・・あの・・・。
ううう・・・』
美神を慰めようとしたのだが、泣き出してしまい、逆に美神から言葉をかけられた。
「いいのよ、おキヌちゃん。
ありがと」
今この瞬間、二人の間に、さきほどのわだかまりは完全になくなっていた。
「ま、ともかく、
ママにあんな能力があったとは私も初耳だわ。
くわしい話を聞きたかったけど・・・」
美神がそこまで話したとき、
「あえおあぁぇあぁんっ」
幼児の泣き声が、部屋中に鳴り響いた。
ソファに寝かされていた子供の美神、『れーこ』が目を覚ましたのある。
「ママ!?
ママーッ!?
ママ、どこなのーッ!?」
___________
お菓子とオモチャと子供番組で、美神たちは、なんとかれーこを泣き止ますことができた。
『・・・だからほんのしばらくがまんしてね、
いいコにしてたらママはすぐにお迎えに来るわ』
おキヌが子供の相手をしている。
美神は、すでに疲れ果ててしまい、何も出来ないのだ。
「れーこ・・・、
ママが来ゆまで待ってゆ」
『えらいわ、れーこちゃんは強いのねえ』
「うん!
れーこ、ママの子だもん!」
純真な子供の笑顔を見て、美神が回復した。
「かわいいっ!!
さすが私だわっ!!」
れーこを抱きしめながら、美神は決意する。
「さーてと、
ママが迎えに来るまでは
この子の面倒みなくちゃね・・・!」
『いったいいつまで・・・?』
「さあ・・・?
未来の私に預けられたことなんて、
覚えてないからね・・・」
おキヌは、
『仲良くしましょうね、れーこちゃん!』
れーこに笑顔を向けたが、心の中では、横島のことを思い出していた。
(こんなとき、横島さんがいてくれたら・・・)
横島は子供をあやすのが得意であると、おキヌは知っている。前に美神が子供にされてしまったときは、横島が上手に相手していたからだ。
(そばにいて欲しいときに
あなたはいない・・・。
横島さん・・・)
___________
翌日。
美神は、東都大学の構内を歩いていた。
美神の父親が、ここで教授をしているのだ。彼の研究室にコンタクトをとった美神は、彼が不在であることを知らされると同時に、美神に渡すものがあると言われたのだった。
手渡されたものは、美智恵からのメッセージだった。
「十何年も前の約束だったろーに
よく覚えてたわね・・・」
美神は、芝生に腰をおろして、読み始めた。
『令子へ
あなたがこの手紙を読むのは
私がタイムスリップした翌日のはずです。
あなたには隠していましたが
私には時間を移動する特殊な能力があります』
という書き出しで始まった手紙には、プライベートなメッセージの他にも重要な内容が書かれていた。
美智恵は人面鳥ハーピーに襲われた。そして、大昔から魔族が時間移動能力者を狙っているということを知らされたのだ。そうした特殊能力を持った一族は皆殺しにするのだそうだ。
「なんですって・・・っ!?
それじゃ、あの羽根は・・・!?」
美神は、昨夜妖怪が事務所に襲撃しようと試みたことを知っていた。
前にも説明したように、美神の事務所ビルには人工霊魂が取り憑いている。彼は常時事務所に結界を張り続けているのだが、そこへ侵入しようとしたものがいたのだ。結界に阻まれて帰っていったが、今朝、美神が外へでてみると、鳥の羽根が一枚落ちていた。
あれはハーピーの羽根だったのだ。
ちょうど美神が気がついたとき、空から、そのハーピーが襲撃してきた。
『死ね!!
美神令子!!』
昼間の太陽を背にしたハーピーの攻撃を、美神は避けることができない。
強烈な羽根の弾丸(フェザー・ブレット)が、美神に直撃した。
___________
『フッ!
あっさり仕留めたじゃん!
母親の方はこのフェザー・ブレットを
全部よけたもんだったがね!』
勝ち誇りながら、ハーピーが降りてくる。
『ほーっほほ、ほほほっ!!
だめな二代目でよかったわ!!
関西弁で言うところの
「あかんたれ」ってやつじゃん!
「アホボン」とも言うじゃん!!』
ハーピーは、かつての美智恵との戦いを回想した。
美智恵を追いつめたハーピーだったが、フェザー・ブレットをかわされ、霊体ボウガンで反撃されてしまう。さらに、対悪魔用の退魔護符をくらってしまい、長い間、暗い冥府をさまようハメに陥ったのだった。
『ちょうど大人と子供、
両方の美神令子がそろってたみたいで、
どっちを殺そうか迷ったんだけどね、
この方が17年前の恨みがスカッと晴らせたじゃん!』
地面に降り立ったハーピーは、横たわる美神に、ゆっくりと近づいていく。
その時。
「誰がダメな二代目だって!?」
突然美神が起き上がり、
「よけられなきゃハネ返しゃいいだけよ!
私がママより弱いなんて思わないことね!!」
神通棍の一撃をハーピーに見舞った。
美神は、服の下に強化セラミックのアーマーを着込んでいた。だから、フェザー・ブレットにも耐えることが出来たのだ。
『うわあっ!!』
しかし、ハーピーも美神の攻撃を耐えきった。
『ちっ!』
「待ちなさいっ!!」
飛んで逃げていくハーピーを見送りながら、
「奴のねらいが私だとしたら・・・。
次に行くところはひとつ・・・!!」
美神も、慌ててその場を後にした。
___________
その頃、美神の事務所では、
「おねーちゃん遅いね」
ぬり絵で遊んでいたれーこが、おキヌに話しかけていた。
『もうすぐ帰ってきますよ』
当たり障りのない言葉を返したおキヌは、コツコツと窓を叩く音に気がついた。
『あれっ・・・?
鳥だあ・・・!!』
雀でも鳩でもない。都会では見かけぬ二羽の鳥が、窓のそばまで来てたのだ。
『かわいい・・・!
れーこちゃんも来てごらん!』
おキヌがれーこに声をかけたとき、鳥たちはバサバサと飛び立っていった。その行く先に目を向けると、事務所ビルの前に一人の女性が立っているのが見えた。
ショートカットのスーツ姿の女性だ。
「私、令子さんに頼まれて
子供をお預かりしに来ました。
子供の世話は大変でしょう?
プロの私にお任せくださいな」
彼女は、二階の窓に顔を向けて、おキヌに語りかけた。
『え? 美神さんに・・・?』
「少し急いでますので、
子供をここへ連れてきていただけます?」
『美神さんのいいつけですって・・・。
下へ行きましょう』
女性の言葉を疑いもせず、おキヌは、れーこを抱えて階下へ向かった。
ビルから出た二人に、女性が声をかける。
「いらっしゃい・・・」
彼女は、実は、美神に頼まれたベビーシッターなどではない。ハーピーの変装だった。
ハーピーは、結界に入れないが故に、騙して子供を外へ出させようと考えていたのだ。
ようやく目の前まで誘い出せたが、ハーピー自身が結界ギリギリまで近寄って立っていたために、まだ、おキヌとれーこは結界の中だった。
「さあ・・・!」
しかし、あと一息というところで、
「やだ!」
れーこが駄々をこね始めた。
子供ながらに、嫌な予感がしたのだ。
「れーこ行かない!!」
『あっ、れーこちゃん・・・!!』
おキヌの腕を振り払って、令子は走り出してしまった。
計画とは違うが、ハーピーとしては、これでも十分だった。
『いい子だ!!
結界の外へ出たね・・・!
今殺してあげるじゃん!!』
正体をあらわしたハーピーは、フェザー・ブレットを投げつけた!!
(れーこちゃん!!)
おキヌも全く反応出来ない。
一直線に、れーこへと向かうフェザー・ブレットだったが・・・。
ギィィイン!!
それは、霊気のタテに防がれていた。
『横島さん!!』
嬉しそうにおキヌが叫ぶ。
サイキック・ソーサーを展開させた横島が、そこに立っていたのだ。
「へへへ・・・。
ギリギリで間に合いましたね。
『遅れてきたヒーロー』ってとこかな?」
二枚目然として、横島がつぶやいた。
___________
「あれ!?
美神さん、また子供にされちゃったんですか!?」
振り向いた横島は、れーこを見て不思議そうな顔をした。
『横島さん・・・!!』
そんな横島に抱きつくおキヌ。
そこへ、一台の車がやってきて停車した。美神の愛車、シェルビー・コブラである。
運転席の美神は、
「れーこ!!」
まず、れーこの無事を確認する。
それから、横島とおキヌに気がついた。
横島が片手にサイキック・ソーサーを出しているため、絵にはならないが、それでも二人は抱き合っている。
「横島・・・。
この大変なときに、
いきなり現れて何をやってるかーっ!!」
美神は、横島を足蹴にする。
「ああっ、美神さん!!
濡れ衣だーっ!!
俺が助けたのに・・・!!」
横島は、口ではそう言いながらも、久しぶりの感覚を少し楽しんでいた。
『見ちゃダメよ、れーこちゃん』
おキヌは、れーこを抱きかかえるだけで、横島を助けようとはしない。
美神は本気で怒っているわけではない。れーこが無事で安心したからこそ、いつものような行動に出たのだ。おキヌはそう思っていた。
しかし、この場にいたのは三人だけではない。
『あたいを無視するなーっ!!』
ハーピーが、再びフェザー・ブレットを投げつけた。
今度は簡単には防がれないよう、いくつも同時に、複数の方向へ打ち出している。
「くっ!!」
美神のところへ向かった弾は、すべて横島のサイキック・ソーサーが抑えたが、
「きゃあっ!!」
れーこを抱きかかえていたおキヌには、なんの盾もない。なんとか直撃はさけたものの、おキヌは、足をもつれさせて倒れてしまった。
その拍子に、れーこが放り出される。
美神が、れーこへ向かって駆け出した。
それと同時に、
『これで終わりじゃん!!』
ハーピーの攻撃が、また、れーこを襲う。
「伏せてっ!! れーこ!!」
美神が飛び込む。
ズガァアン!!
ギリギリで間に合った。
ハーピーのフェザー・ブレットは、すべて美神のボディ・アーマーに弾かれていた。
『チイッ!!』
悔しげな表情を見せるハーピーだが、それどころではなかった。
美神がれーこへと向かう間に、横島がハーピーの目の前にまで迫っていたのだ。
「おーじょーせいやあっ!!
ハンズ・オブ・グローリー!!」
突然、横島の手から、霊気の刀が伸びた。
『何っ!!』
ハーピーの腹部に直撃する。
深い傷ではなかったが、ハーピーは、このままやりあうのは危険だと感じた。
『あたいは諦めないからね!!
また来るじゃん!!』
捨てゼリフを残して、ハーピーが空へ逃げていく。
それを見上げる美神は、立ち上がることが出来なかった。
「さ・・・さすがに何発もくらうと・・・
アバラを痛めたみたい・・・!!」
一発ならば問題はない。二発くらいでも、痛みはすれども、まだ大丈夫だっただろう。しかし、もともと一撃受けていた上に、今、れーこを庇って幾つもくらってしまったのだ。美神のダメージは、決して軽いものではなかった。
そして、ここで、さらに問題が発生する。
「うわーん!!
ママーッ!!」
すっかり怯えてしまったれーこが、また走り出してしまったのだ。
『あっ、待って!!』
おキヌが声をかけたが、れーこは止まらない。細い路地に逃げ込んでしまう。
「まずいわ・・・!!
ハーピーに見つかったら・・・」
『私、あの妖怪ほど速くはないけど・・・。
飛んで追いかけてみます!』
「無線持って!
れーこを見つけたらすぐに知らせるのよ!」
『はいっ!』
おキヌが飛び去ったところで、横島が美神に尋ねた。
「あの・・・。
美神さん、子供になったり、二人になったり・・・。
そろそろ事情、説明してもらえますか?」
___________
「・・・というわけなのよ」
痛みをこらえながら、なんとかコブラを運転する美神。
今、彼女は、助手席の横島に、これまでの経緯を語り終わったところだった。
「それって無茶苦茶まずいんじゃないっスか?」
「ええ。
あいつが私たちより先に『れーこ』を
見つけちゃったら私は終わりね・・・」
「そうなったら・・・。
このちちもッ!!
この尻もフトモモもッ!!
この時代に存在しなくなってしまう・・・!!」
「そういう問題じゃないでしょ!?
バカたれッ・・・!!」
鉄拳制裁をくだす美神だったが、いつもの勢いはない。
運転中だからという理由だけではない。それだけ美神が受けたダメージが大きいのだ。
今もズキズキとアバラの痛みが続いている。美神は、気を紛らわせるために話を続けた。
「ところで横島クン・・・。
戻ってきたってことは、修業うまくいったのね!?
それに、さっきの霊波刀・・・」
「はい、いつでも出せますよ。
見てください、ホラ!!」
満面の笑顔で、横島は、左手に霊気の盾を、右手に霊波刀を出してみせた。
「カッコいいっスよね!?
剣と盾を装備して、いかにも冒険の主人公って感じ。
貧弱な坊やでしかなかった俺が、
ついにヒーローへの道を歩み出したんです。
まさにこれは栄光をつかむ手ーッ!!
『栄光の手(ハンズ・オブ・グローリー)』ッ!!」
一人盛り上がる横島に、美神がジト目を向ける。
「仰々しいネーミングだけど、
よーするに、ただの霊波刀でしょ?
そんなもん出せる霊能力者、結構いるわよ。
私には無理だけど」
「『私には無理だけど』・・・!?
おお、ついに俺が美神さんを超えたんだーっ!!
これで美神さんも俺を・・・」
美神に飛びかかろうとした横島を、
「超えてない!!」
美神の右ストレートが黙らせる。
ちょうどそのとき、雨が降り出した。
「ほら、あんたが馬鹿なこと言うから、
神さまが怒っちゃったじゃないの」
そんな美神の言葉と同時に、無線機のインカムにおキヌの声が飛び込んできた。
『美神さんっ!!
早く来てーっ!!』
___________
おキヌは、ハーピーに飛びついていた。
『て・・・てめェ・・・!!』
ハーピーは、れーこを見つけてフェザー・ブレットを投げつけたところだった。だが、おキヌに抱きつかれて、狙いが逸れてしまったのだ。
『れーこちゃん逃げてーっ!!』
おキヌに言われるまでもなく、地上のれーこは駆け出している。
『ちイッ!!』
ハーピーはおキヌを蹴り飛ばし、れーこを追う。
れーこは、近くのショッピング・モールに逃げ込んでいた。
『やっかいなとこへ逃げこんだな・・・!!』
モールのビルの中には、子供が隠れる場所はいくらでもあった。
『ここでかくれんぼしようってかい?
フン、甘いね・・・!!
出て来い!!
さもないと無関係な人間をひとりずつ狙撃してくよ!!』
ハーピーが叫ぶ。
それは、れーこの耳にも届いていた。
もし、れーこが大人の美神令子だったら、
「関係ない人間がどーなろーと
私が知ったこっちゃないわよ!」
とか、
「他人の命より自分の命が優先よ!
出ていく必要ないわ!!」
と言っていたかもしれない。
しかし、彼女はまだ純真な子供である。どうしていいか、わからなかった。
れーこが困惑している間に、
「れーこちゃん!!」
横島とおキヌが、入り口から飛び込んできた。
れーこにとって、おキヌは昨日から遊んでくれたお姉さんであり、横島は、さきほど助けてくれたお兄さんである。
「あっ!!」
小さく叫んで、隠れ場所から一歩踏み出してしまう。
その姿を、ハーピーが見つけた。
『そこか・・・!!』
ハーピーは、れーこへ向けて、フェザー・ブレットを三発同時に投げ放った。
横島もおキヌも間に合わない。美神に至ってはモールに入ってきてすらいない。傷のために、コブラからおりることも出来ないのだ。
ズバン!!
しかし、フェザー・ブレットは、三発とも叩き落とされた。横合いから飛んできた破魔札に迎撃されたのである。
それを投げつけたのは、
「ママ!!」
れーこのママ、いつのまにか来ていた美神美智恵であった。
横島の言葉ではないが、まさに『遅れてきたヒーロー』というタイミングである。
『貴様・・・!!』
「娘に手出しはさせません!!」
退魔護符を構える美智恵に対し、
『遅い!!
退魔札を使うより早く
あたいのフェザー・ブレットで・・・!!』
ハーピーは勝利を確信する。しかし、
「そうはさせるかーっ!!」
横島のサイキック・ソーサーが投げつけられた。直撃をくらったハーピーは、地面に叩き付けられてしまう。
追い打ちをかけるように、
「退け!! 妖怪!!
今度こそ二度と戻って来るなっ!!」
美智恵の退魔護符がハーピーを襲う。
『ギャアアアアッ!!』
しかも、それで終わりではなかった。
「とどめだーっ!!」
駆け寄ってきた横島が、ハンズ・オブ・グローリーを振り下ろす。
『くそ・・・!!
これですんだと・・・』
何か言いかけたハーピーだったが、言い終わる前に、一刀両断されてしまった。
___________
戦いを終わらせた横島たちがモールから出ると、すでに雨はやんでいた。
雷が通り過ぎてしまえば、次に落雷があるまで美智恵は帰ることができない。少しの間、美智恵は娘のところに滞在することになるのだ。
美神たちとともに、事務所へ向かう。
美神は、痛み自体は激しいが、肋骨がやられているだけだ。夜分に病院へ行くほどではなかった。
事務所で応急処置を終わらせた美神は、横島から、修業に関してさらに詳しい話を聞いたのだが・・・。
「何ですって!!
シャドウがパワーダウンした!?」
話を聞いて椅子から飛び上がってしまった。
「霊能力が上がったら、
シャドウの姿が少し変化したんです。
なんと喋るようになったんですが、
『コワイ・・・。タタカイ、キライ』とか言い出して」
新しいシャドウは、横島の言うこともきかないらしい。
「それでも無理矢理使わせてみたんスよ!?
でも、幻惑能力も麻酔能力も弱くなってるんです」
一度に一つしか幻を作れない。それもすぐに消えてしまったり、見るからに幻とわかるぼんやりしたモノだったり。
麻酔も、眠らせるというより少し痺れさせるくらい。
その程度になってしまったのだった。
横島は知らなかったのだが、かつてのシャドウの能力は、横島の霊基構造に僅かに含まれる不純物に由来するものだった。以前の横島は、本人の霊能力自体が少なかったからこそ、シャドウ化した際にその不純物の影響が強く出ていたのだ。だが、本来の霊能力が上がるにしたがい、その割合も薄くなってしまったのである。
「このバカ!!
霊波刀なんてありきたりなもの手に入れて、
せっかくの便利な能力、失うなんて!」
美神が横島を蹴り倒す。
だが、ふと、途中で足をとめて、
「ん? 今なんて言った?
まさか、小竜姫の前で
『麻酔能力』使っちゃったの?」
と尋ねた。
以前の美神の修業において、小竜姫は、横島のシャドウの麻酔能力によって倒された。だが美神がやっつけたことにして、パワーアップを勝ち取っているのだ(第六話「ホタルの力」参照)。
そんなズルがバレたら大変なので、美神は、『麻酔能力』を使わないようにとクギをさしていたのだった。
「すんません・・・」
「バカバカ!!」
横島はボロボロにされた。
『心配しないでくださいね。
これ、いつものことですから』
おキヌが平然と解説する横で、美智恵は唖然として我が娘の様子を観察する。
そして、理解した。
美神は、喜々として横島をシバいている。では、いったい何が嬉しいのか。
(素直じゃないのね・・・)
美智恵は、心の中で苦笑する。
一方、美神自身も気がついていた。
こうしていると、心の中で、欠けていたものが満たされていくのだ。
(そうか・・・。
私もおキヌちゃんと同じだったのね。
寂しかったんだわ、このバカがいなくなって)
少しだけ自分に正直になった美神は、
(横島クンのことで
おキヌちゃんをいじめちゃったのも、
半分、八つ当たりみたいなものね・・・。
もう一回、ちゃんと
おキヌちゃんに謝らなきゃ・・・!!)
と思うのであった。
(第十三話「とらわれのおひめさま」に続く)
第六話を書いていた時点で、「GS試験後に横島が単独修業に行って栄光の手を覚える」という展開は、既に決めていました。ただし、その時点では、修業に関しては、どこかのエピソードのタイトル前の部分で軽くすませるつもりでした。
それが、いざハーピー編を書き始めようとしたところで、
「横島は修業のため不在。いいところで戻ってきて『遅れてきたヒーロー』を自称するが、実は『遅れてきたヒーロー』は横島ではなくて美智恵」
「シャドウのパワーダウンイベント。特殊能力を失ったこと、麻酔能力も小竜姫の前で試したことで、美神にボコられる(これを美智恵が眺める形でオチにする)」
というプランを思いつき、このような内容になりました。
美神とおキヌの女の戦いの部分は、当初の想定にはなく、書いているうちにだんだん加速してしまったものです。それでも、今回の話の結末に何とかうまく絡めることが出来たと自負しています。
なお、美神を『イヤな女』として描写したつもりはありません。また、この先、(特に最終決戦の頃になって)美神にはオイシイ役が山ほど回ってきます。美神ファンの皆様、ご了承ください。
原作のこの時点では、美神美智恵という名前は出てきませんが、表記の都合上、ここではその名を用いました。ただし、地の文で使うにとどめ、セリフには用いていません(登場人物たちはその名前をまだ知らないであろうという想定にも矛盾しないようにしました)。
さて、次回と次々回は香港編です。
「未来の記憶」がゆえに、美神が原作とは違う行動をとり、それが全体に大きく影響してしまいます。
ご期待ください。
なお、今回の話を書くにあたって、『母からの伝言!! 』の他に、『ただいま修行中!!』『父帰る!!』『香港編』『GS美神'78!!』を参考にしました。 (あらすじキミヒコ)
ハーピー編と言う事で横島の修行は描写無し、結構重要なポイントではないかと思うんですが。
横島は色々活躍しても結局美神にドツかれる、原作そのままと言う感じがします。
内面的には原作よりも接近してるのでもう少しご褒美とかを横島にあげた方が良いと思います。 (白川正)
すいません、小竜姫さま曰く『歩行器』ですから。
それに、額からビームは少し便利すぎるので、敢えて。
>ハーピー編と言う事で横島の修行は描写無し、結構重要なポイントではないかと思うんですが。
いきなり現れて霊波刀を使わせたかったので、こういう形になりました。
でも、言われてみれば、修業シーンを挿入するのもアリだったかもしれません。『できた・・・!!』とか『それは・・・!?』とか、そうしたセリフで場面転換にすれば、何を会得したか曖昧なままですからね。
>横島は色々活躍しても結局美神にドツかれる、原作そのままと言う感じがします。
それも横島の良さの一つなのではないでしょうか。ただしフォローの意味で、ここで、美神の心情描写を入れてみました。
これで、これも美神なりのスキンシップなのだということに・・・(笑)。
>内面的には原作よりも接近してるのでもう少しご褒美とかを横島にあげた方が良いと思います。
『ご褒美』は匙加減が難しいですね。
たとえ内心の気持ちが大きくても、本来素直じゃないはずの美神が、恋人でもない横島に(キスなどの)性的な褒美を上げるのは想像しにくいです。また、金銭的な褒美というのも、やはり・・・。
せめて、手料理くらいでしょうか。
では、第十三話コメントのレスに続きます。 (あらすじキミヒコ)
今回はハーピー編ということでしたが、一番気になったことをひとつ言わせていただきます。
それは、美神はなんでいきなり妙神山での修行を横島に課したのか、ということです。
もちろん美神のことだから、即戦力がほしかったとかまどろっこしいのは嫌だとかそんな理由だろうなーとか思い至りはしますが、仮にも最高とうたわれるGSである美神がまだ資格を取ったばかりのGS見習いでしかない横島に、美神自身でさえ唐巣神父に止められるような妙神山での修行を行わせるのか、ちゃんとした理由があるにしろ府に落ちませんでした。
一気にパワーアップ!なんていい話の裏にはどぎついリスクがあって当然、それを一従業員、さらに言うならバイトでしかない、さらにさらに言うなら時給250円というもはや暴力的な雇用契約の身に課すというのは良識が欠けているなんてレベルで片付けられる事では無い・・・んじゃないかなぁ?
なんだか変にヒートアップしてしまってスミマセンが、とにかく修行するなら美神自身が指導するなり、師である神父に頼むなりするのが自然ではないかと思いました。
長くなりましたが一応・・・
私はハァーレム推進派!!
ハーレムが好きだ、それがイイ女なら更に好し!
美神もイイ女に書いてくださいね。 (え〜に)
>それは、美神はなんでいきなり妙神山での修行を横島に課したのか、ということです。
>もちろん美神のことだから、即戦力がほしかったとかまどろっこしいのは嫌だとかそんな理由だろうなーとか思い至りはしますが
私が想定していたのは、後者に近いですが、まだ若干違うようです。『まどろっこしい』というよりむしろ、『自分には指導しにくいと思って小竜姫にまかせた』と考えていました。それを美神ふうの口調で言わせてみたのが、
>ちょっと小竜姫に責任取ってもらわなきゃ
という台詞でした。
>とにかく修行するなら美神自身が指導するなり、師である神父に頼むなりするのが自然ではないかと思いました。
実は、現在執筆中の十七話の中で、『あまり美神が横島をキチンと指導していないので』という表現を入れています。原作を読んでいて、私が、美神の指導能力は低いというイメージを持っているからでした。美神こそ『名選手必ずしも名コーチならず』という言葉が相応しいというイメージです。もちろん、美神独特の(いい意味での)『小ずるい』戦法は横島にも伝授されていますが、あれも、美神から教わったというよりも、横島が技を盗んだという印象を(個人的には)持っています。
弟子が師匠の技を盗むというのも、師匠が敢えてやらせているなら、それはそれで立派な指導方法です。そういうスタイルは美神らしいと思うのですが、少なくとも、美神が横島に手取り足取り教えるイメージは、私にはありません。
この十二話冒頭で美神が問題にしているサイキック・ソーサーは、美神自身が使うような技でもないので、その意味でも、美神には指導しにくいと思いました。
また、『神父に頼む』に関してなのですが、これは、全く考えていませんでした。
確かに、唐巣というのは、「GS美神」という世界観の中で美神が(素直に)敬意を表すことが出来る数少ない人物でしょうし、美神は唐巣を信頼していると思います。
じゃあ何故私が全く想定していなかったかというと、やはり、戦闘スタイルの違いでしょうか。
ピートが唐巣に師事しているように、全般的な意味での『師匠/弟子』というのには適しているかもしれません。でも、ここで問題にしているサイキック・ソーサーの指導に関しては、はたしてどうかと思うのです。
(原作で後に)シロが霊波刀を強くしたくて横島を師と仰いだように、具体的なポイントの向上に関しては、それ相応の師匠が必要な気がします。で、横島の件の場合、近くに適材がいなかったため、万能修業道場である妙神山へ送り込んだ、と。
その辺りが理由になりますね。作品中で説明しきれなかったことを、反省しています。
>美神自身でさえ唐巣神父に止められるような妙神山での修行を行わせるのか
これなんですが、唐巣と比べて美神って、妙神山や小竜姫さまをナメているような気がするのですが、どうでしょう?
もちろん、美神だって妙神山が普通の場所ではないことは知っているので、
>『横島さん、死んじゃいますよ・・・』
>
> 美神の修業を思い出し、心配するおキヌであったが、
>
>「大丈夫よ、おキヌちゃん。
> 私と同じ修業を受けてこいなんて言わないわ」
>
> 美神は優しい口調でおキヌを安心させた。
という表現を入れておいたのですが・・・。
え〜にさんのコメントのおかげで、『指導者としての美神のイメージ』に関しても、『美神が妙神山をどう見ているか』に関しても、もう一度考えさせられました。特に、それが、多くの読者と同じかどうかということを。
(全ての他者と完全に同じイメージを持つことは不可能なわけで)もし自分と読者との間で若干『イメージ』に差があっても、それを説得力ある表現で埋めてこそ『作品』になるのでしょう。ここで再び、自分の表現力の未熟さを思い知らされました。
実は、この段階で美神が横島を修業に出したのには、一つには作者の都合(笑)というのもあります。それを少しでも正当化しようと思って、あらかじめ第七話で
>美神は、あのとき冗談のつもりで口にした、
>
>「せめて資格とってからね、ここで修業するのは」
>
>という言葉を、真剣に検討し始めている。
と書いてみたり、この十二話でも
> それに、横島がGS資格を取ったら妙神山で修業させようというのは、前々から考えていたことでもあった。
と記しました。しかし、この一文に関しても、第六話と第七話を両方うまく引用して、もっと強調するべきだったようです。
こうしてあらためて考えてみると、それこそ、
「封印はされているけれども未来の記憶があるからこそ、無意識のうちに美神も横島のことを深く信用しているのだった」
という(設定を利用した)説明付けが必要だったかもしれません。
今回も有意義なコメント、本当にありがとうございました。
>私はハァーレム推進派!!
これに関しては現時点では何とも言えないので(まだ最終的なカップリングをばらすのは早いので・笑)、レスはしばらく御待ち下さい。
今後もよろしくお願いします。 (あらすじキミヒコ)
横島クンが修行する場合、霊能の師匠としては心眼がベストだと思っていたので、残念!
美神さんは霊能力の師匠としては才能が無さそうだし、
小竜姫さまや猿神は、基礎を教えるのではなく、潜在能力を目覚めさせる役割っぽいですし。
だからこそ、これから心眼と共に横島クンの霊能力が成長するのかな〜と思ってました。
シャドウもえらくパワーダウンしちゃいましたね。
性格も臆病になったみたいだし、妙神山に修行に行ったのに、総合的には弱くなったのでは?
栄光の手と、シャドウが喋れるようになった事だけが成果なのかな。
最後に美神さん、横島クンへの気持ちを少し自覚したみたいですが、
まだまだ丁稚扱いは変わりそうにありませんね〜。 (しんくす)
原作では歩行器あつかいだった心眼ですが、確かに、その先の師匠としても優秀だったかもしれません。御期待に添えない展開で、もうしわけありません。
シャドウはパワーダウンしたものの、そもそもシャドウは常時出せるわけではありませんでした。いつでも使える能力という意味では、栄光の手が発現したことで、総合的にもパワーアップしたと思って下さい。
では、今後もよろしくお願いします。 (あらすじキミヒコ)