椎名作品二次創作小説投稿広場


極楽!?壮絶温泉バトル

出発


投稿者名:キンピカ
投稿日時:06/10/11

「(ピポパポパ・・・Trrrrr・・・Trrガチャッ)はい、こちら地獄亭専属タクシー『黄泉の渡し舟』です。」
「こちらはピーーーーッだ。早速例の計画に移る。こちらから連絡したことにして横島君に電話をかけてくれ。電話番号は連絡用として聞いておいたから安心してくれ。くれぐれもぬからないように頼む」
「了解しました」

ガチャンと電話を切った謎の男は満足そうにコーヒーを啜った。
「これで、後は日が来るのを待つだけ・・・」
フフフと男の笑い声が密かに漏れた。


〜温泉旅行一日目〜

「え〜と・・・普通に○×▼#駅の前でいいんだよな?」
と自宅に近い駅の広場で荷物を持った横島は時計を確認した。時間を見るとお昼の2時数分前。約束の二時まではもう少しである。
「しかし喰い放題か・・・しかもマツタケつき・・・くぅ〜〜〜昨日飯抜いてよかったぜ」
おかげで横島の胃の中は空っぽである。しかしこれも喰い放題で満たされると思えばなんともなくなっていた。
「ブロロロロ・・・バタン」
その音と共に目の前に『黒い』タクシーが突如現れて、運転手が出てきた。
「福引を当てられた横島様ですか?」
「え?はっはい、そうですけど・・・」
「では、お荷物をお預かりいたします」
と運転手は車の後ろに誘導した。
「荷物はいいんだけどさ・・・何でタクシーが真っ黒?」
「当旅館のサービスです」
「あ、そうなんですか〜・・・て、なんで『霊柩車』やねん!!!!!」
「お客様を丁重に極楽へ送るためです」
「こんなサービス縁起悪すぎやーーーッ!!!」
「ではお荷物はこちらの棺桶に。横島様は隣の棺桶にお入りください」
「客を棺桶で運ぶんかい!!!!!」
「ですから無事にじご・・・極楽に送るためです」
「いま『じご』ってなに!!?」
「そしてさらに快適に送れますように・・・」
プシューーーッ・・・
「あ・・・あん・・・た・・・何・・・を・・・」
「ぐっすり睡眠ガスもサービスです」
と駅のど真ん中で横島はガスをかがされて思いっきり周りに注目されまくりながら棺桶に詰め込まれ霊柩車、もといタクシーで地獄亭に出発した。


「じゃあシロ、タマモ、私は除霊の仕事で行ってくるから二、三日留守番頼んだわよ」
「すみません美神さん。私も友達と旅行に行こうと誘われちゃって留守番できなくて・・・」
「別にいいのよ、今回の除霊は私一人でできるぼろ儲けの仕事だし。それにたまにはおキヌちゃんも羽を伸ばさせないとね」
「拙者たちはちゃんと留守番しておくので大丈夫でござるよおキヌ殿」
「そうよ、バカ犬だけではともかく私がいるんだから安心して」
「犬でないでござる!狼でござる!!!バカでもござらんこの女狐!!!!!」
といつもの口喧嘩が始まったところでおキヌちゃんは先に「ちゃんと留守番お願いね」といったあと一足先に出かけた。
「じゃあ、く・れ・ぐ・れ・も事務所をぼろぼろにしないようにね!!!」
「わかったわ」「わかったでござる」
と震える二人を見て後で美神は事務所を出ようとして・・・
「人工幽霊一号、私がいない間よろしくね。もう一度言うけど私は仕事で京都に行ってくるからね、誰か来たらそういっておいて」
「了解です、オーナー」
と念入りにあくまで『仕事』で『京都』に行くことにして美神は愛車のコブラに乗り込んだ。


「えっと・・・この路線でいいはずよね・・・」
とおキヌちゃんは駅の券売機の前で目的地を確認した。行き先はもちろん横島が行くはずの『地獄亭』。そのパンフに書いてある最寄り駅を確認した。横島、もといおキヌちゃんが行こうとしている所は東京の隣の県、群馬の●×☆△山。
「(これで貯金がかなり少なくなるんだけどな・・・)」
しかしそこは好きな者、つまり横島と温泉で過ごすためならおキヌちゃんにとって安いものである。
「(待っててくださいね横島さん)」
そういって券売機で切符を買ったおキヌちゃんはホームへと移動した。


「タマモ〜〜〜拙者ちょっと散歩してくるでござるよ」
「ふ〜〜〜ん、行ってくれば〜〜〜」
と一応散歩に行くといったシロは事務所を出てから外に隠しておいた荷物を抱えてムフフと顔をほころばせた。
シロの計画は単純であった。
『横島先生の匂いを追って温泉に行く→散歩したたらたまたまここに着いたことにして、お金がないので横島先生の部屋に無理やり転がり込む』
「フフフ、我ながらたいした計画でござる」
と靴紐を固く結びなおすと深呼吸した。
「横島先生!!!いま拙者が行くでござるよーーーーーッ!!!!!」
と眼に見えぬ速さで猛然とダッシュをした。


「よし、バカ犬は消えたわね」
と窓から外を念入りに確認してタマモも荷物を抱えた。
「《ミス.タマモ、あなたもどこかに行くのですか?》」
と人工幽霊一号が声をかけた。
「ええ、バカ犬がいるとこじゃ落ち着いて生活できないから唐巣神父のところに泊まりに行くわ。一応バカ犬宛に書置きしておくから見させるようにお願い」
「了解しました」
そういって書置きを置いた後外に出たタマモもほとんど彼女が言う『バカ犬』とほとんど同じ計画を企てていた(笑)


こうしてそれぞれの計画どうり温泉へと向かったメンバー
気になるところですがこれはまた次回のお話。


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