グーラーの活躍、というか寧ろガルーダたちの活躍により辛くもベルゼブルを倒した横島たちはとりえあえず休憩をとるためにルシオラたちの別荘へと戻ってきた。
「なんだい、ずいぶんと良いとこに住んでるじゃないか横島。いったいどうやって手に入れたんだい?」
「ダーリンこれがアタシたちの愛の巣になるんだね!!」
いや、それはちょっと違うんだグーラー、これはアシュタロスたちが使ってた秘密基地で・・・と事情を説明する横島。
速攻で愛の巣を否定されたグーラーはかなりむくれたが、惚れた弱みか黙って横島の後に続く。
その際、暇そ〜にしてるガルーダたちに自由時間を与えるのも忘れない。この数のガルーダが家の中で暇つぶしを始めたらとてもじゃないが家屋がもたないと判断したのだろう。
メドーサといえば横島の発言にポンと手を打つと、
「ああ、ココがそうなのかい。アタシらが復活させられた後に幾つかの集合ポイントが指示されたんだけど、ここも確かそのひとつに入っていたんだよ。」
そうなのか・・・ならば、他の魔族がココに来ていてもおかしくなかったんだな、と横島は自らの強運に感謝する。今の状態で話のわからない魔族に遭遇でもしたら結果は火を見るより明らかだ。
同時に、この場所がそういう魔族たちに破壊されていない事にも感謝する。
この思い出の場所は永遠にこのままであって欲しい。
そんな少年らしいセンチメンタルな気持ちが横島の中に存在していた。
とにかく、休憩するなら急いで休憩しないとな、でもやっぱ若いから早いんだろうな・・・などと、明らかに休憩の意味が違う事を考える横島だったが、今回は口からでなかったのでツッコまれなかった。
なにか物足りない気分を味わいつつもとりあえず二人をソファに促す。
「でさ、この後どうするんだ二人とも?」
「別にどうでも」
「ダーリンと一緒にいたい!」
すげ〜、返答に困るなぁ・・・半笑いで横島は心のうちでごちた。
とりあえず、具体的な事を話そう、と横島がもちかける。
横島と分かれるにしろ、一緒に行くにしろ二人は魔族、人間界で生きていくのは並大抵の事ではない。
「特にメドーサ。おまえ確か指名手配食らってるだろ?どうすんだよ?」
「ああ、その事なら問題ないね。あたしはもう二回もアンタにやられてんだよ?とっくの昔に人間界のリストから外れてるさ。」
思い出したのかメドーサから殺気、いや魔気があふれ出す。
が、とうの横島本人は涼しい顔。
「ん?アンタ、平気なのかい?」
「何が?」
何もわかりません、ってな顔のアホ面にシバきたしたくなるのを我慢しつつメドーサは質問した。。
「魔気だよ。魔気。まぁ、人間界じゃ瘴気ともいうけど、あたしら魔族が出す魔元素を含んだ空気は人間には毒なのに・・・」
アンタおかしいんじゃないのかい?と半眼で睨みつける。
「そうかなぁ〜?別になんにも感じなかったぞ?むしろオラワクワクしてきたぞ!」
メドーサの胸がPACH-PACHしてるからな、とのたまう横島に、どこの戦闘民族だよダーリン!と突っ込むグーラー。
森で隠棲していたわりには余りにも世俗の事に詳しい鬼である。
「・・・なんかおかしいねぇ・・・ちょっとこっちきて服脱ぎな」
ちょいちょいと手招きしながら自分の隣をポンポンと叩くメドーサ。
その言葉に横島は思わず鼻息あらくガッチンポー。
「えええええ!!そんないきなりソファで!?しかもグーラーがいるのにか!?いや〜、せめてベッドがべらっ!!」
「ええいっ!それをやると行が増えて作者が楽になるだけなんだよっ!!おまけにマンネリは読者を飽きさすだろうがっ!!さっさとこっちきて脱ぐっ!!」
なかなか心に刺さる事を言いつつメドーサは横島の服を脱がす。
いや〜ん、などと叫んで何故か乳首を隠す横島を無視しつつ、メドーサはいきなりその五指を横島の腹へと突き刺した。
「ぎゃ〜〜!!メドーサの指が俺の腹に!?てか五行封印!?」
九尾の狐はタマモやがな〜、とボケる横島を無視しつつ黙って指に神経をめぐらすメドーサ。
ちなみにココまでの待遇の悪さと、修正力のため今回はグーラーが横島を殴っておいた。
「なにしてんの蛇女?」
幻の右を横島に見舞いつつ尋ねるグーラー。
「黙りな色情狂。こうやって体内のチャクラ経路を調べてんだよ。
ったく、これじゃ霊力なんて練れないやね。」
ズボ、という嫌な音とともに指を引き抜く。
汚い汚い、と言いながら近くにあった布巾で手を拭くメドーサの姿に、ちょっぴり目の端が光る横島であった。
でもまぁ、こんな扱いいつもの事だしな、と気を取り直してメドーサにたずねる。
「で、結局なにがわかったんだ?まさか俺の中には人柱力が・・・」
「いや、まったく無いよそんなもんは。あっても良くて長○小力だね。」
「そんなっ!!超アウェイ?超アウェイ!?」
「いーから黙って聞きな!アンタ最近死に掛けたろ?」
メドーサの一言にうっとつまる横島。
「おまけに誰かに助けられた。大方そのアンタに惚れてたルシオラってやつだろうね。」
「確かに言われれば匂いが前と違うような・・・」
グーラーも横島の変化に気付いたのか違和感を述べる。
横島はそんな二人の言葉をただ黙ってかみ締めていた。
「・・・ああ、確かにメドーサの言ったとおりだよ。でも、なぜわかったんだ?」
「アンタの霊基構造、人間と魔族の破片でモザイクみたいになってるよ。それじゃ霊力はうまく流れないだろうね」
「そうなの、か・・・」
ここへきて最近の失調の原因をつかんだ横島。雪之丞たちと額をつっつきあわせてあーでもないこーでもないと話し合ってもでなかった結論がこうも簡単にでるとは。
そして、その原因が彼の今は亡き思い人の所為であったとは。
横島は動揺を隠しきれない表情で俯いた。
「ま、落胆する気持ちもわかるけどさ。考えようによっちゃこれはずいぶんとした好機だよアンタ。。
なにせ、霊力と魔力を両方使えるようなもんだからね。
格段に戦闘の幅は広がるよ。
まぁ、そのためには少し回路を整理しなきゃいけないけども・・・」
「いい」
「はっ?」
ポツリと、だがしっかりと意志が込められた一言にメドーサは固まる。
そこにはいつもの彼らしかぬ、引き締まった決意の表情が見て取れた。
「それがルシオラとの絆だから。俺は別に強く無くったって良い・・・
力が無くったっていい・・・
ただ、
こーして抱きついてもごあhldkふじk!?
・・・死なない身体があれば良いっ!!」
「良かねーんだよこのド低脳がぁっ!!」
どこから取り出したのか、ミニサイズの矛を横島に突き刺しながら怒鳴るメドーサ。
フォークのようなそれを何回も何回も突き刺すが、こころなしか横島の顔は嬉しそうだ。
急にまじめな顔になった横島に少し、ビックリして次の行動を見逃してしまった。
横でグーラーも少し呆れている。
なんだか決意に満ちた表情で落ち着いた事を言うから何を言うのかと思えば、というか実際には『皆を守れればそれでいい・・・』とかなんとかカッコイイ事を言うのかと思っていた。
まぁ、メドーサ的にはそんな事を言う人間は言わない人間以上に信用できなかったのだが。
とにかく、
不意を疲れたルパンダイヴに動揺し、思わず胸までの侵入を許してしまった。
その事に対する自分への苛立ちと期待?を裏切られた事への怒りがフォークのスピードを加速させる。
「きさまが!泣くまで!フォークを突き刺すのを止めないよ!!」
いや、その前に死ぬだろ、というグーラーのツッコミは軽くシカトされた。
どこかで見た事があるようなその私刑ショーはメドーサの腕が疲れるまで四十五分続けられた。
気が付いたら約八ヶ月ほどお留守にしていて自分でもビックリでした。
その間に自分は何をやっていたかというと、もて王を読んで、ジョジョを読んで、もて王を読んで、ジョジョを読んで・・・(以下エンドレス)
つまり、何が言いたいかというと、もて王って面白いですねということで。あれにあやかって今回はジョジョパロ結構使いました。
パロが嫌いな人にはごめんなさい。
楽しんでくれた人にはありがとうございました。
では、次の話も載ったらよろしくおねがいします。 (touka)
まぁでもこいつってこんな感じだったしなぁ。 (錬樹)
いや〜、確かにぜんぜん話が進みませんね。横島は女性との絡みのときすごい勝手に動くキャラなんで制御が大変です。次の話はもう少し進めたいなと思ってるんですが、いやはやどうなることやら・・・ (touka)