「どういうことっスか!?」
事務所に横島の声が響く。それも当然の反応。なにしろ、アパートで寝ていたと思ったら事務所で美神にグーパンチを食らって起こされた上に、自分の体にまた韋駄天が憑いたと同時に七人の韋駄天に命まで狙われる事になった、といきなり言われても状況がさっぱり分からない。
「落ち着きなさいよ。みっともない」
「これが落ち着いていられますかーーーー!!とにかく今どういう状況なのかちゃんと説明してくださいよ!!」
「分かった分かった。分かったから一度落ち着きなさい」
横島は美神に言われ、とりあえず一度ソファーに座り、落ち着きを取り戻した。ちなみに八兵衛が表だった時に美神にしばかれた怪我がすでに完治しているのはお約束。
美神は横島が落ち着いたのを確認すると、韋駄天・八兵衛との会話を説明した。
〜回想シーン〜
「いだてんとっきゅうたい?」
『有無。ちなみに漢字では、韋駄天特九隊と書く』
いきなり出てきたわけの分からない隊の名前に、頭の上に‘?’をつけて困惑する美神。
八兵衛はその、韋駄天特九隊とやらについて話し始めた。
『韋駄天特九隊とは、数多くの韋駄天の中でももっとも速く、強い韋駄天九人だけで結成された隊のことだ』
「その隊と、韋駄天様が横島クンの体に憑依していることと、何の関係があるのよ?」
『そのことについては話を大分さかのぼらなくてはならん。美神どの、九兵衛を覚えておるか?』
「ええ。覚えてるわよ」
韋駄天・九兵衛とは、かつて首都高速などで大暴れし、美神たちと八兵衛が退治した韋駄天のことである。
『実はその九兵衛の起こした事件がきっかけで、韋駄天特九隊の中でとんでもないことが起こってしまったのだ』
「何が起こったの?」
『・・・・・韋駄天特九隊最強の男、一角(イッカク)が九兵衛の行動に賛成してしまったのだ』
それを聞いた美神は、一瞬目の前が真っ暗になった。
前に乗り出し、八兵衛に今の自分の不安をぶちまけた。
「ちょっと待ってよ。まさか、私たちにその男と戦えって言うんじゃないでしょうね!?」
『それは少し違う。言ったであろう『七人』と、・・・一角と残りの六人ともたたかってもらう事になる』
バンッ!!
それを聞いた美神はデスクを思いっきりたたいた。
いくらなんでも、こんなことを要求されて怒るなと言う方が無理な問題だ。
韋駄天の中でも最強と言われる男に加えて、その次に最強といってもいい六人とも戦わなくてはならないのだから。
「冗談じゃないわ!!」
気持ちを抑えきれずに、怒鳴りこむ美神。しかし、八兵衛もそう簡単に引き下がるわけにはいかない。
『待たれよ美神どの。私も申し訳ないとは思っている。しかし、このままでは世界が危ないのだ』
「世界?そんな言葉で私が動くとでも思ってるの?だいたいそんな危ないことに人間を巻き込まないでよ!!」
『それには訳があるのだ』
八兵衛はひとまず、初めから話すことにした。
話によると、やはり九兵衛の意見に賛成した一角を始めは全員が止めたらしい。
一角もさすがに全員からのもう反発にはかなわず、事は収まった。
韋駄天全員は、このとき心の底からほっとしたと言う。それもそのはず、何しろ神族は人間にとっては“善”の存在でなければならないのだから。
九兵衛は鬼と化したとはいえ、もともとは神族。あの時の事件で韋駄天一族の神族での評判は最悪といってもいいほどの状態まで低下していたのだ。そんな自体を、また繰り返すわけにはいかない。
だが・・・九兵衛の起こした事件から一年もしない内に一角の考えはまた変わった。
その原因となった事件の名は・・・・・
「アシュタロス大戦・・・」
美神の口から自然とその言葉が出てきた。
フゥ−、と息を吐き出すと、美神はいすにどさりと座りこんだ。
(結果的に私の責任か・・・はぁー−−・・・)
確かに自分の責任だった。
アシュタロス大戦は美神の中にあった、魂の結晶を六大魔王の一人である、アシュタロスが狙ったためにおきたこと。
おそらく韋駄天たちの中では議論などせずともすぐに決まった事なのだろう。
他の神族には頼めない。魔族など論外。だとすると残るのは人間しかなくなる。しかもあの大戦の原因になった、美神令子が適任だと判断したのだろう。
「・・・仕方ないわね」
『では・・・・・』
「やるわ。でも、その前に肝心のなんで横島クンの体に入っているのかを、説明してもらうわよ、韋駄天特九隊の八兵衛様」
そう言われた八兵衛は驚いた。
『きずいていたのか?』
「当たり前よ。私を誰だと思ってるの?九人って事は、どうせ九兵衛もそうなんでしょう」
『恐れ入ったよ・・・』
二人の話はまだ続く。
いやー、この一週間色々と大変でした。なかなか話の内容がきまらなくて・・・・
何だか自分が書いてみて、他の投稿者の皆さんの苦労が身に染みて分かりました。
正直に言いますと、今回の話はあまり自身がありません。自分の中ではなんか強引な気がします。(汗)
次は自分でも満足できるような話が書けるといいな〜(笑)(でもまた投稿が遅れるかも) (鷹巳)
いやいやいや。だからとっくの昔に気づいているってんですよお〜い。
一角、八兵衛、九兵衛ときて特九隊の構成に気づいてないわけないでしょう!
この人最後までヨコシマンの正体を隠せてたと思い込むほどバカですからねえ。 (九尾)
ある程度生活が落ち着いてきてので、初めてコメント返しと言うものを書きたいと思います。
<九尾様へ>
毎回コメントを送っていただき、本当にどうもありがとうございます。
今回の話についてですが、やっぱり構成ににきずいちゃいましたか。まー、分かりやすいからそこはしょうがないですね。
確かに、僕も八兵衛はバカだと思っていましたので最後の最後ではまだ美神がきずいていないと思っている発言を残して、いったん話をきりました。
続きの方はなるべく速く書き上げられるように努力しますので、これからもどうか宜しくお願いします。 (鷹巳)
「きずく」じゃなくて「きづく」です。『ZU』じゃなく『DU』で『づ』。 (九尾)
なんともあほらしいミスを犯してしまいました。
これからはこんな事のないように注意します。 (鷹巳)
初めまして。『絶チル』の二次小説を投稿している方ですよね?読ませていただきました。お互い頑張りましょう。
それはそうと、コメントありがとうございます。
確かに韋駄天には数字をつけるようにしていきます。ただおっしゃるように難しいので、全員の名前を出せるのはもう少し後になりそうです。 (鷹巳)
あなたの投稿なさっているのは『絶チル』ではありませんでしたよね。
本当にに申し訳ありませんでした。 (鷹巳)