サルカニ合戦
マチガエタ
( ・∀)⊃スーパ サルカニ合戦 ナ マチガエタ
ヽ(・∀・ )
・・・( ・∀)⊃スーパ サルカニ合戦 ナ
ヽ(・∀・ )・・・
ガシッ
・・・( ・∀)⊃スーパサルカナ合戦
ヽ(・∀・ )・・・
ペタッ
コレデイイ スーパサルカナ合戦 コレデイイ
ヽ(・∀・ )・・・ ・・・( ・∀・)ノ
スーパサルカナ合戦
プロローグ
〔カナタ〕
「店の手伝いばかりで疲れるカナー」
ゴシゴシ
ゴシゴシ
ゴシゴシ
ゴシゴシ
・・・・・・・・・・・・・・・・・バン!
〔カナタ〕
「ダーッ!!こんな日常の繰り返しは嫌カナーッ!!カナタはまだやり残した事がたくさんあるカナーッ!!!」
〔カナタ〕
「カナタはまだ燃え尽きていないカナ・・・・・真っ白な灰になるまで戦いたかったカナ」
ブーン
〔カナタ〕
「!!!こ、コレはカナタたちが現れたときと同じパターンカナ」
ドサッ
〔背の低い男〕
「イタたたた・・・・・・・ん?ココはドコだ?」
ブギュ!
〔50年は生きてそうな男〕
「ん?サル・・・・ココが”もんごる”ってところか?」
〔サル〕
「殿・・・・信長様!踏んでます」
〔信長〕
「気にするなサル、俺は痛くない。それよりヒカゲ!ココはどこだ?」
〔ヒカゲ〕
「どうやら別世界と繋がったようね。銅鐸の劣化のせいかしら?」
〔カナタ〕
「別世界!?別世界から来たカナー!」
〔信長〕
「現地人がいたか・・・・丁度いい!この世界の事を教えろ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〔信長〕
「そうか・・・この世界では戦はもう起こらんか・・・・・サル、ヒカゲ、お蘭、場所を変えるぞ!」
〔カナタ〕
「待つカナーッ!カナタ達もつれてって欲しいカナー」
〔信長〕
「・・・いいぜ!味方は多いほうがいい。サル!カナタ!お前らに天下をとらせてやる!!」
1章 来訪者
初期配置
敵:ルシオラ、パピリオ、ベスパ
味方:弓、雪之丞
〔弓〕
「人間じゃなさそうね・・・!友好的でもないわ!」
〔雪之丞〕
「俺たちに用があるみたいだぜ!気をつけろ!」
〔パピリオ〕
「こわくないでちゅよー。すぐおわるから!」
〔弓〕
「キヤァァァァァァ」
〔雪之丞〕
「て、てめえ!!ブッ殺してやる!!」
バリバリバリバリバリ
〔雪之丞〕
「な!?に・・・・」
〔ベスパ〕
「なーにやってんのさパピリオ」
〔ルシオラ〕
「勝手に集合場所を動いちゃダメじゃない!」
〔雪之丞〕
「な、なんだこいつら・・・」
〔パピリオ〕
「ちょっと待ってて!男の方がまだなんでちゅ!」
〔雪之丞〕
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
出撃キャラクター
美神、横島、おキヌ
1ターン目
「ふん!コイツらじゃなかったでちゅか・・・・ルシオラちゃん次にいくでちゅ」
雪之丞と弓を興味なさそうに放り出して3人姉妹がその場を後にしようとする。
「待ちなさい!白昼堂々といい度胸じゃない!!」
騒ぎを聞きつけて美神、横島、おキヌが映画館前に駆けつけた。
雪之丞と弓はぐったりして動かない。
「雪之丞!しっかりしろ何があったんだ!!」
横島は雪之丞を揺さぶり事情を聞こうとする。
「説明しろ雪之丞!!何でお前が俺の弓さんと映画館前に・・・ハウッ」
横島の頭に神通棍が突き刺さる。
「よ・こ・し・ま・話が進まなくなるから黙ってなさい」
2ターン目
「ルシオラちゃん!コイツも霊能力者でちゅよ。結晶を持ってるかもしれまちぇん」
パピリオが美神を指差す。
「試してみる価値はあるわね」
ルシオラがエネルギー結晶の探知リングを美神に向けようとする。
「させるか!」
横島が文珠で3人姉妹を凍結させた。
「おどろいた・・・・!いまの絶対零度近く下がったわよ!」
「ためたパワーを一気に放出する技か・・・!」
「おもしろーい!!パピオラこいつ気にいったでちゅ!」
パビリオは横島の首に素早くリングをはめた。
3ターン目
美神たちから少し離れた場所に数名の人影が突然現れた。
リーダーと思しき男はその場で大きく息を吸い込む。
「いい空気だ・・・・活力に満ちている。サル!カナタ!しばらくこの世界の様子をさぐれ」
こう言い残すと男は二人だけを残し撤退してしまう。
「ううっ、人使い荒いカナー。セイリュートは力をかしてくれないし・・・」
「まあ、仕方ないよ。それより何か向こうの方で小競り合いがあるみたいだ。この世界の実力試しにはいいんじゃないか?」
「仕方ない、やるカナー」
カナタ達の周囲にAIによってコントロールされたデッキブラシをはじめとする掃除道具があらわれる。
AIコマンド×10
「何であんなヤツらが来るの!?チャンネルは遮断されているはずなのに・・・」
ルシオラは探知リングを手に持ったまま状況の変化を分析する。
「パビリオ、ベスパ、撤退よ!アシュ様の身に何かあったのかも知れない」
「アシュ様の身に!」
先ほどから黙っていたベスパが真っ先にその場を後にする。
「ルシオラちゃん!この子連れてっていい?」
「・・・・・ちゃんと面倒みるのよ」
「わかったでちゅ」
「のわぁ〜み〜か〜み〜さ〜ん!」
続いてルシオラとパピリオも横島を連れてその場から撤退する。
後には横島の悲鳴だけが残された。
4ターン目
「美神さん!横島さんが!!」
「分かっているわ・・・おキヌちゃん。でも今はこっちの方が先決ね!」
美神は周囲を取り囲む謎のAI清掃道具に切りかかった。
「極楽にいかせてあげるわ!」
神通棍の一撃にデッキブラシが消し飛ぶ。
「お願い!おとなしくして!」
おキヌのネクロマンサーの笛によってAI掃除道具の指揮権がカナタからおキヌに移っていく。
「AIなのにお化け扱いカナー」
「細かいことはきにしないのっ!」
美神は次々にAI清掃用具を破壊していった。
「コイツ、リョウよりも凶悪カナー」
「一筋縄ではいかないってことか・・・撤退だな」
サルとカナタはその場から撤退を開始した。
「なんなの!?アイツらは一体?・・・それとアシュタロスが結晶を狙ってきている!!」
すべての敵ユニットを大破させ、美神はその場に立ち尽くす。
結晶を狙われている自分、さらわれた横島、従順な清掃用具を手に入れ上機嫌のおキヌ。
美神は自分を取り巻く運命の歯車が大きく動くのを感じた。
とりあえずAI清掃用具は事務所の美化に重宝したそうな。
2章 集結
初期配置
敵:サル、カナタ
〔ルシオラ〕
「昼と夜の一瞬のすきま・・・!短時間しか見れないからよけい美しいのね」
〔横島〕
「・・・・・・・・・・・・」
〔ルシオラ〕
「とりあえずそのバカな服・・・着てくれて感謝するわ。もう行くわ。陽が沈んじゃった!」
〔横島〕
「・・・・・・・・・・・・・・・」
出撃キャラクター
美神、おキヌ
1ターン目
「とうとう見つけたわよ!」
翌日、美神は遭遇したサルとカナタの前に立ちふさがる。
「うう・・しつこいカナー」
「お前の友達を呼ぶしかないな」
「仕方ないカナー・・・リョウ!カム・ヒア!!!」
カナタの呼び声に答えるように同じ背格好の少年が現れた。
「コラ!最初からダチを頼るな!!」
現れた少年はいきなりカナタを足蹴にする。
「マズは自分の力でやって見ろ!!」
「ううっ、言うと思ったカナー。それならば自分の力でやって見るカナー」
カナタはおもむろにAIチップをバラ撒く。
それらは周囲の道具に取り憑き自らを兵器に変えた。
AIコマンド×20
「お前自分の力って意味分かってるか?」
リョウは呆れたように呟いた。
2ターン目
美神は次々にAIコマンドを撃破する。
「まだまだっ!!こんなモノ?」
「み、美神さーん。かなりキツイんですけど・・・」
おキヌも健闘はしているものの立て続けに襲ってくるAIコマンドに防戦一方になる。
「おキヌちゃんしっかり!そろそろザコキャラも打ち止めよ」
おキヌを励ます美神。
神通棍を鞭状に変化させ一気に敵をうち払った。
「ああ・・・不味いカナー」
横目でリョウをチラ見するカナタ。
リョウはあくまでも気が付かない振りを決め込む。
途方に暮れるカナタ。
サルの近くにヒナタがあらわれた。
「日吉、なんとなく見えるわ!あの女がこの世界の鍵よ!」
日吉と呼ばれたサルがカナタを元気づける。
「カナタしっかりしろ!あの女が今回の目的らしいぞ!!!」
「それならもう少し頑張るカナー」
カナタはもう一度AIチップをバラ撒いた。
AIコマンド×40
「・・・頑張るったってAIチップをバラ撒いてるだけじゃねーか!」
一仕事終えた顔をしているカナタにリョウは思わず突っ込んでしまった。
3ターン目
「あうう・・・・美神さん!もうダメです」
「あきらめないで!おキヌちゃん!!」
おキヌを勇気づける美神。
しかし美神自身の体力も心許なくなってきていた。
「クッ、横島のヤツ肝心な時にいないんだから・・・」
美神らしからぬ弱気な言葉が口からこぼれそうになる。
「間に合ったか!」
「唐巣神父!!」
美神、おキヌの近くに唐巣があらわれた。
続いてエミ、ピート、冥子、マリア、カオス、タイガーが後に続く。
助っ人グループのリーダーである唐巣が敵に向かって大見得を切った。
「世のため人のため、邪悪な者たちの野望をうち砕くGS唐巣」
唐巣は自分の額を指すように右人差し指を額にあてる。
「この輝きを恐れぬならかかってこい!!!」(※スイマセンEmoto-s様ネタを使わせてもらいました。)
恐れたのか呆れたのか不明だがとりあえず敵の動きは止まっていた。
その機を逃さずエミが敵のど真ん中に走り込む。
「先手必勝なワケ!サイフラッ・・・じゃ無かった。霊体撃滅波!!!!!」
エミを中心とした同心円上に霊波が炸裂する。
巻き込まれたAIコマンドは全て大破した。
「エミちゃんすご〜い!それ〜じゃあ私も〜」
「え!?」
冥子の意図を察知したエミが大急ぎでその場を離脱する。
「みん〜な〜行くわよ〜」
冥子の影から12神将が飛び出し周囲にそのパワーを振りまく。
「グハッ!」
「冥子さんなんで・・・」
「なんでジャー」
体勢が崩れた敵を殲滅すべくその場に駆け込んだピート、タイガー、唐巣ごと、周囲の敵は戦闘不能なダメージを負う。
「冥子っ!おたくのマップ兵・・・じゃなくて広範囲への攻撃は、敵味方の区別がないんだから無闇に使わないの!!!」
「あ〜ん、エミちゃんが怒った〜」
辛くも巻き添えを免れたエミに怒られ冥子は半泣きになる。
「ああ、まずいカナー。もうAIチップがないカナー」
「チッ、どうやら俺の出番みたいだな。コイツらなら手加減は無用らしい」
生身の人間と戦うことを気にしていたリョウが美神の方へ移動を開始する。
身構える美神とリョウの間にマリアが立ちふさがった。
4ターン目
「ロケットパーンチ!!」
リョウの顔面にマリアの有線式ロケットパンチが炸裂する。
「!・・・お前もアンドロイドか!面白い!!」
全力でマリアに突進するリョウ。
両者の凄まじい戦闘に周囲の建物があっという間に全壊する。
お互いの防御力を上回る攻撃を両者とも当てられないでいた。
「なんて戦闘なの!しかも、マリアの攻撃があまり効いていない!!」
「心配はいらんよ!今回はオカルトGメンがスポンサーだからな・・・目一杯マリアの武装を改造しといた」
美神の隣りに立ったドクターカオスは、壊れたAIチップを拾い集めながら大した心配もせず両者の戦いを見ていた。
「チッ、パワー、耐久力は互角か・・・それなら最大の攻撃を至近距離から・・・・」
リョウは瓦礫の山に隠れマリアの隙を窺う。
敵の姿をロストしたマリアはリョウの狙い通り隙をみせてしまった。
「もらった!!」
両肩のランチャーを出現させ、背後からマリアに最大級の攻撃をしかけるリョウ。
プスン・・・
しかし、攻撃は不発に終わった。
「なんでこんなに早くエネルギー切れに・・・・グッ、は、腹が・・・」
猛烈な空腹感にリョウはその場にへたり込んでしまう。
食べ物からエネルギーを得るリョウは、エネルギー切れが近いと空腹を覚えるように作られていた。
「カナタやAIチップのエネルギーは全てリョウからもらってるからカナー」
さも当たり前のようにカナタが解説する。
「て、てめえ!こっち来てから無闇に腹が減るのはそういう訳だったのか・・・」
「セイリュートがエネルギーを供給してくれないから仕方ないカナー」
リョウは慌てて周囲に食べ物がないか探しはじめる。
別に何でもかまわないのだがその辺が彼の人間性だろう。
「今だ、マリア!!」
「イエス!Drカオス」
カオスのかけ声にマリアは腕をブンブン振り回しはじめる。
「大車輪ロケットパーンチ!!」
「ぐはっ!!」
マリアの必殺技をまともに喰らいリョウは遙か彼方に飛ばされてしまった。
「うう、よくもリョウを・・・もうゆるさないカナー」
「・・・・・・・・・・」
サルは半分以上はお前のせいだという台詞を精神力を総動員しておさえる。
殿に仕える上での特殊技能・忍耐と言うやつだ。
サルはヒカゲと目配せする。
いざとなったら無理にでもカナタを引き連れ撤退する気だった。
「こうなったら撤退カナー」
とことんヘタレな姿勢にずっこけながらもサル、カナタ、ヒカゲは撤退した。
〔カオス〕
「思った通り、このパーツは地球に無い物質で作られておった」
〔美神〕
「どういう事!?アイツらが宇宙人とでも?」
〔唐巣〕
「未だ調査中だが、現在、神界、魔界とも連絡が取れない状況で急に現れた謎の勢力といった所だ」
〔美神〕
「それにアイツら私の事をこの世界の鍵って・・・それにアシュタロスが結晶を狙って」
〔唐巣〕
「アシュタロスの危機については妙神山から辛くも脱出してきた彼女が教えてくれた」
〔美神〕
「ヒャクメ!」
〔唐巣〕
「結界の中で眠ってもらってる・・・小竜姫、ワルキューレ、ジークは行方不明だ」
〔唐巣〕
「単刀直入に言おう。令子君!キミは今二つの勢力によってその身を狙われている」
〔唐巣〕
「状況がハッキリするまでしばらく身を隠すんだ。これはキミのお母さん・・美智恵さんからの命令でもある!」
〔美神〕
「ママが!!!」
3章 反撃
初期配置
敵:逆天号、ルシオラ、ベスパ、パピリオ、横島
味方:美智恵、西条、名も無き兵隊の皆さん
〔西条〕
「ムチャクチャだ!発電所の電力を自分の体に・・・」
〔美智恵〕
「勝つためには手段を選びません!これが私の戦い方よ!!」
ドゴァララァッ
〔ルシオラ〕
「しまっ・・・・・・!!」
ガッ!!!
〔ルシオラ〕
「ポチ!」
〔横島〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔ルシオラ〕
「お前バカなの?一瞬迷ったんでしょ!?なのになんで・・・」
〔横島〕
「夕焼け好きだっていったろ・・・・一緒に見ちまったから・・・あれが最後じゃ悲しいよ」
〔ルシオラ〕
「おまえ・・・・」
出撃キャラクター
唐巣、ピート、エミ、タイガー、冥子、おキヌ、マリア、カオス
1ターン目
「てめー、これでも喰らいやがれっ!!」
ベスパが略奪した戦闘機を操り美智恵めがけて特攻をかける。
しかし、美智恵はあっさりと戦闘機を切り裂いた。
「こいつ・・・本当に人間か!?上等だコノヤロー!タイマンで勝負だ!!」
「あら、私はもう大人ですもの・・・子供相手にタイマンなんてしないのよ」
美智恵の合図と共に、周囲を固める兵士が一斉にベスパを狙い撃ちにする。
「いててっ!!こりゃ銀の銃弾!」
「悪ガキにお仕置きするのに・・・手段を選ぶつもりはないのよっ!!」
ひるんだベスパに向かい、美智恵は先程戦闘機を切り裂いた一撃を打ち込もうとした。
2ターン目
(閃)
突然現れた横島が目くらましの文珠を投げ入れた。
閃光に目を奪われ美智恵の一撃は空を切った。
「撤退だ!ルシオラが航行装置を応急修理した」
「ポチ!おまえ・・・」
「話はあとでちゅ!ここは眷属にまかせて撤退でちゅ」
ベスパとパピリオはそれぞれの眷属を呼び寄せ撤退する。
二人が撤退した後も横島はその場に残っていた。
「美神さんのお母さん!!いつこの時代に・・・」
「久しぶりね横島君・・・ずいぶん敵の娘と仲良くなってるじゃない」
ギクッ!
横島は先程のルシオラとのやりとりを思い出す。
「そりゃ一緒に殺されかかれば手も組みますよ!!」
「男の子が細かいこと気にしちゃダメよ・・・でももう帰ってくるんでしょ?」
「そりゃ・・・元々さらわれただけですし・・・・・グハッ」
首輪の追跡機能が動きだし横島の体が引きずられるように宙に浮かんだ。
美智恵は慌てたように横島を追いかける。
「待って横島君!いま地球はアシュタロス以外の驚異にも晒されようとしているの」
「クッ、何ですって!!」
横島は首輪の力に無理に逆らおうとする。
首がしまり顔色がどんどん悪くなる。
「いま二つの勢力が令子を狙っている。横島君!令子を・・・・」
「息が・・・・かはっ!1年だけ・・・1年だけ持ちこたえればチャンネルの遮断は消えます」
美智恵の言葉を最後まで聞くことなく横島は空中に消えていった。
3ターン目
蝶×500
蜂×500
二人の呼び寄せた眷属が出現した。
「一般の兵士は下がって!的が小さすぎるわ!!」
美智恵は素早く気持ちを切り替えると、銃で応戦しようとする兵士に撤退を呼びかける。
西条がジャスティスで眷属を払いのけながら兵士の撤退を助けていた。
「おまたせしました!」
唐巣、ピート、エミ、タイガー、冥子、マリア、カオス、おキヌが美智恵の周囲に集まる。
彼らは美神救出の後、美智恵に合流する手筈となっていた。
現在、美神は都庁地下で待機を命じられている。
「神父、遅いじゃない!!」
「令子君の説得に時間がかかってね。全く誰に似たのか・・・」
美智恵に睨まれたのに気づき唐巣は慌てて話を打ち切る。
誤魔化すように周囲を飛び回る蜂を退治しはじめた。
「冥子!さっき見たいな間違いはしちゃだめなワケ!」
エミが霊体撃滅波の準備をしながら冥子に釘をさす。
「分かったわ〜フィンファン・・・・じゃあなくて4人だけお願い〜」
冥子の影から式神が飛び出し、遠方にいる眷属を一つ一つ撃破していく。
ある意味冥子が最強キャラかも知れないと、エミはその光景を見て力無く笑った。
「まあ、あの子はトロいから二回行動は無理なわけ!」
エミは訳の分からないことを口走りながら霊体撃滅波を発射し周囲の敵を壊滅させた。
4ターン目
逆天号の近くに3つの人影があらわれる。
「アシュタロス殿・・・ずいぶんと旗色が悪いようだが・・・」
「頼りない部下に任せっきりでしたからね・・・信長殿にお恥ずかしい所を見せてしまった」
「少し加勢しましょう・・・・ブラッド手を貸してやれ」
「嫌だ・・・・なんでセイリュートがいないのに頑張らなきゃならないんだ・・・・・」
騙されてこの世界に連れてこられたのか、ブラッドのモチベーションは限りなくゼロに近かった。
信長とブラッドに主従関係が無いのに気づき、アシュタロスの口元がピクリと動く。
どうやらアシュタロスと信長はお互いの腹のさぐり合いをしているらしかった。
「カナタの船の事か・・・・そう言えばアイツ、俺にカナタをくれぐれも頼むと言っておったな」
ピクッ
信長の言葉にブラッドが反応する。
「ガードなんとかに反するってことで、この世界には来ずに今はゲートの外で待機しているが・・・ずっと俺らを見とるらしいぞ」
「それを早く言えって!!」
ブラッドは張り切って戦闘に参加する。
その様子を人の悪い笑顔で見送ってから、信長はアシュタロスと共に逆天号でその場を後にした。
「いくぜチャカ!」
ブラッドのかけ声に、彼に付き添っていた小型動物のようなモノが大口径のライフルに姿を変える。
ブラッドはそれを腹部で支えるように中腰の姿勢で構えると狙いを定めた。
「いっけーハイメガランチャー!!」
チャカから撃たれた高出力の光線は、射線上にいる美智恵たちGSを飲み込もうとしていた。
「危ない!伏せて!!」
すかさず美智恵が全ての電力を結界に変換する。
ギリギリの拮抗を見せてビームが周囲に拡散していった。
5ターン目
「なんて火力だ・・・・」
「ピート!どんなに火力が強かろうと当たらなければどうということはない!みんな例のフォーメーションを試すぞ!!」
唐巣の号令のもとGSたちが結集した。
唐巣とエミが多重結界を張り、タイガー、オキヌ、西条が作戦伝達を行い、ピートとマリアがオフェンスを担当する。
カオスは後方でお茶をすすっていた。
ドカッ!!!
切れ目無い攻撃に防戦一方になったブラッドは、ピートとマリアの蹴りをチャカで受けてしまう。
「キャイン!」
チャカの変形が解け元の小動物形態に戻ってしまった。
「チャカ!・・・クソッ舐めすぎていたか」
行動不能に陥ったチャカを抱えブラッドは撤退していく。
「あなたの予想通りになりましたね」
魔法陣から出た美智恵に唐巣は話かける。
「ええ、どうやら敵は手を結んだようね。でも横島君が貴重な情報をくれたわ。あと一年、あと一年令子を守ればこっちの勝ちよ!」
美智恵は自分に言い聞かすように勝利の可能性を口にした。
〔ルシオラ〕
「ポチ、おまえ・・・何て名前なの?人間の名前よ。ちゃんと聞いていなかったから・・・」
〔横島〕
「よ・・・横島忠夫ですけど・・・・?」
〔ルシオラ〕
「そんなこと言われたんじゃ・・・もっとお前の心に残りたくなっちゃうじゃない・・・!」
〔ルシオラ〕
「敵でもいい、また一緒に夕焼けを見て・・・・!ヨコシマ!」
〔横島〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔ルシオラ〕
「お前の心にもっと残りたいから・・・今夜部屋にいくわ」
プシュッ!!(※血の吹き出す音)
4章 希望
初期配置
敵:逆天号、ルシオラ、ベスパ、パピリオ、アシュタロス、サル、カナタ、蜂×500、蝶×500、AIコマンド×50
味方:美智恵、西条、唐巣、ピート、エミ、タイガー、冥子、雪之丞、おキヌ、マリア、カオス
〔横島〕
「冗談じゃねえぞ!いくら俺でもヤッたら死ぬ女となんかヤレるかあっ!」
〔ルシオラ〕
「ヤレばいいじゃない!女が抱いてっていっているのよ意気地なし!」
〔横島〕
「俺にそんな値打ちなんかねえよっ!!恥かかせて悪いけど約束する!アシュタロスは俺がたおす!!」
〔ルシオラ〕
「なにムチャクチャなこと言っているのよ!?それに今は異世界から来た宇宙人もいるのよ!!」
〔横島〕
「そんなモノついでに倒してやる。そのあとお前の寿命も必ず何とかする。俺に惚れたんなら信じろ!!」
〔ルシオラ〕
「!!」
〔横島〕
「必ず迎えに行くから・・・・!だから待っていてくれ!」
〔ルシオラ〕
「馬鹿ね・・・ヤリたいだけでそんな約束していいの・・・?」
〔横島〕
「俺の煩悩パワーを信じなさいっ!!自慢じゃねーけど俺のスケベは筋金入りだぜっ!!」
出撃キャラクター
横島
1ターン目
都庁前にアシュタロス、サルカナ両軍が結集している。
「そちらの戦力が少ないようだが・・・・」
「リョウとブラッドは戦闘不能ですから」
「ゲートの外にいるという戦力は呼ばんのか」
「あれが本気を出したらこの星が消えるそうですからね・・・最後の手段です」
アシュタロスの問いにサルが答える。
お互いに対等の関係を結ぶために、セイリュートの存在を信長はフルに利用していた。
「だけど、リョウにはご飯をいっぱい食べてもらっているから平気カナー」
サルは全く人権を尊重されていないカナタの友人に同情する。
自分も信長からダチと呼ばれたことがあるだけにその思いは切実だった。
「まあ良い・・・」
アシュタロスはベスパに目配せする。
ベスパは静かに肯いた。
「いけっ我が眷属たち!!」
ベスパの号令を受け妖蜂が一斉に進撃する。
それが引き金となり蝶とAIコマンドも進撃を開始した。
「すごい数なワケ!」
エミが怖がる振りをしてピートに抱きついた。
「相手は数ばかりで主力の数は大差ない。一人一人が力を尽くせば絶対に道は・・・」
みんなに檄をとばそうとした唐巣の口が開いたまま戻らなくなる。
彼の目は迫り来る敵に、一人立ちはだかる横島の姿を目撃していた。
2ターン目
「ルシオラ・・・俺はやるぜ!!」
横島は右手に霊力を集中させる。
「俺の右手が光ってうなるぅ!彼女をつかめと輝き叫ぶぅ!!必殺!ハァンド・オブ・グロゥリィィィッ!!」
次々に敵を撃破する横島。
その姿を見て美智恵が驚きの声をあげた。
「みんな!少し様子を見させて・・・」
ようやく自分を取り戻し加勢しようとする唐巣たちを美智恵は止めた。
横島の撃破した敵は美神が先日撃破した数を既に上回っていた。
「いけるわ!彼は成長期なのよ!彼と令子が力を合わせれば・・・」
そうこうしているウチに横島にも疲れが見え始める。
霊波刀をしまい、美神の事務所から持ってきたと思しき精霊石と高額な札を使用する戦略に切り替えようとしていた。
「横島さんが危ない!」
友人の危機に走り出すピート。
しかしその足はすぐにストップしてしまった。
「あ、あの人は・・・・ミカ・レイさん!!」
GS試験で助言をくれた恩人の出現にピートは驚きの声をあげる。
それ以外のメンバーの顎の落ちる音が1キロ四方に響き渡った。
3ターン目
「横島!だからアンタは馬鹿だと言うのよーっ!!!」
唐突にあらわれたミカレイに罵倒され横島の動きが一瞬止まる。
しかし、彼の表情からはみるみる疲れが引き闘志が溢れだしてきた。
「ミカ・・・いや師匠ーっ!!!」
「答えなさい横島ーっ」
美神が横島に近づきながらカンフーの型のような姿勢をとる。
「流派! 美神の除霊は!」
「お金の為よ!」
美神の呼びかけに答えるように横島もカンフーのような型を見せる。
「経費削減!」
「物価狂乱!」
呆気にとられる敵味方を無視するように駆け寄った二人が交差する。
「「見よ! 帳簿は赤く燃えている!!」」
既にこのテンションに付いていける生命体はこの空間には存在しなかった。
マリアでさえ腹話術の人形のように口をあんぐりと開けている。
「師匠ーっ」
「横島ーっ!だからアンタはバカだと言うのよーっ!そんなに高いモノ使ったら赤字じゃない!!」
「いくわよ横島ーっ!」
「わかりました師匠ーっ!」
美神と横島は超級覇王電影弾的な行動で敵のザコキャラを全滅させた。
4ターン目
あまりの濃い展開に金縛りになった登場人物の中で、最初に自分を取り戻したのはアシュタロスだった。
「・・・・・・・・・・・・・・・はっ!・・・・全く・・・・・ついていけないね。ベスパ!」
「あ、・・・はい。申し訳ありませんアシュ様」
アシュタロスに促され、ベスパは正気を取り戻すと眷属に命令を出す。
隣りをチラ見すると、これは夢よ!悪い夢よ!と焦点の定まらない目で繰り返しているルシオラが見えた。
チクッ
同じく固まったままのGS陣営で美智恵の首に鋭い痛みがはしった。
「ウッ!」
すかさず妖蜂を払いのけた美智恵だが、即効性の毒にその場にへたり込んでしまう。
突然の事態に周囲のメンバーが一斉に我にかえった。
それと同時にアシュタロスの顔が空間に映し出される。
「あくまでも美神令子を隠すのならこちらにも考えがある」
アシュタロスの発言に、ピート以外のみんなが可哀想な人を見るような視線をアシュに向けた。
「その女は妖蜂の毒にやられた・・・解毒剤が欲しければこの場所まで美神令子をつれて来るのだ」
アシュの顔に変わって南極の地図が大写しになる。
その映像が消えるのと同時に敵は撤退を完了させていた。
〔西条〕
「まさか敵が核ミサイル搭載の原子力潜水艦をジャックするとは・・・」
〔美神〕
「暗殺を止てもらった私にはありがたいけど・・・・・・人類としては逃げ場がなくなっちゃったのよね」
〔美神〕
「横島!こーなったらアンタと私の合体が頼りなんだからね!」
〔横島〕
「合体と言うと釣りバカのハマちゃんが・・・・・・」
ドカッ!!!
〔おキヌ〕
「美神さん!南極が見えてきました。そろそろヘリコプターへ・・・・あれっ!横島さん動いてませんけど」
〔美神〕
「ほっときゃ治るわよっ!」
バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ
バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ
バラバラバラバラバラバラバラバラバラバラ
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン・・・・・・
〔美神〕
「着いたようね」
プゥゥン
ブゥン
パタパタパタ
バッ!!!
〔横島〕
「ルシオラ!!ベスパ!パビリオ!?」
〔ルシオラ〕
「ヨコシマお前だけでも逃げ・・・!」
バシッ!!
〔横島〕
「ルシオラ!」
〔ベスパ〕
「今のはブレーカーの作動ですんだけど、万一アシュ様の10の命令に逆らったらその場で死ぬ!」
〔ベスパ〕
「ルシオラがこうなったのはお前のせいでもあるんだ!!」
〔横島〕
「!!」
〔ベスパ〕
「頼むからもう、私たちと個人的な関わりを持つな!!
〔横島〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔ベスパ〕
「ここから先は美神令子一人だ・・・・来い!」
ゴッ!ガラガラガラ
〔西条〕
「いかん!彼女と横島君を離すな!」
〔マリア〕
「イエス!」
バシッ
〔横島〕
「わああああああっ!!」
〔雪之丞〕
「せっかく来たんだ!俺たちも通してもらうぜ!」
〔パピリオ〕
「お前たちの相手は私がするでちゅ」
〔雪之丞〕
「おもしれぇ!お前には借りがあったな、ドチビ!!」
最終章 南極の決戦
初期配置
敵:アシュタロス、ベスパ
味方:美神、横島
〔アシュ〕
「よく来てくれた我が娘よ・・・!信じないかも知れないが、愛しているよ」
〔美神〕
「体の力が抜けていく・・・!?」
〔アシュ〕
「戻って来いメフィスト!!私の愛が理解できるな!?」
〔美神〕
「アシュ様」
〔アシュ〕
「お前の裏切りを私は許そう。おいで我が娘よ」
ヨロッ
〔横島〕
「美神さん!!気を確かに」
〔美神〕
「正気を失ってるわけじゃないの・・・・前世を思い出しただけ・・・アシュ様・・・」
〔美神〕
「ざけんなクソ親父ーっ」
ドギャッ!!
1ターン目
「私の現世利益を妨げる奴は、神も悪魔もぶっつぶす!!行くわよ!横島クン!」
「手を出すなよベスパ・・・・・やってみろメフィスト!どのみちそれ以外にお前に未来はないのさ」
アシュと睨みあう美神。
横島はその背後で文珠を使用した。
(同)(期)
「ルシオラきいているか!!俺たちが勝つ!いくでぇーッ!!合!!体!!」
横島の体が美神に吸収されると凄まじい光が辺りを照らした。
美神の体から凄まじい霊波は放出される。
「今すぐ極楽へ―――行かせてやるわッ!!」
最強のパワーの一撃がアシュタロスの胸元に吸い込まれた。
「!!メフィスト・・・お前は・・・・お前は所詮その程度にすぎんのか」
アシュタロスは美神の攻撃を払いのける。
はじかれた美神は横島と分離してしまった。
「お前を過大評価しすぎたようだ」
アシュの手にパワーが集中し美神に向かい放たれる。
死を覚悟する美神、しかしその攻撃はルシオラによって放り投げられたドグラによって防がれた。
2ターン目
「独りでなんか死なせないわ!私も一緒に―――」
アシュによる強制力を振り切ってルシオラが横島の隣りに立ちヒーリングをはじめる。
「なれなれしく乱入しないでくれる。これは私の因縁なのよ」
「ヨコシマは私の為に戦っているのよ!千年も昔のことで正妻ヅラしないでよ!!」
ある意味対アシュタロス戦以上の戦いが勃発する。
それと同時に信長、サル、カナタ、ヒカゲ、リョウ、ブラッド、チャカが現れた。
「なかなかいいものを見せてもらったぞ!アシュ殿」
信長はアシュタロスを見て含んだような笑いを見せる。
「残念だが今の俺たちでは戦力不足だとわかった・・・・・一度引き上げカナタの船に力を借りることにしよう」
信長の言葉にアシュの表情が動いた。
「しかし、その前にウチの若いのが2名、この世界の人間に借りを返したいそうだ」
信長の言葉にリョウとブラッドが前に進み出る。
ブラッドの右手にはライフル形態のチャカが握られていた。
「少し代わっていただけませんかなアシュ殿・・・その方がそちらにも都合が良いと思うんだが」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
信長の言葉にアシュは無言でその場を離れた。
変わりにリョウとブラッドが3人に対峙する。
「お前たちに恨みはないが、負けっぱなしもムカつくんでな!」
「セイリュートに無様な姿を見せちまった落とし前はつけないとな!」
二人は同時に攻撃を始めた。
3ターン目
「は、早い!」
リョウの機動力に美神とヨコシマは翻弄されていた。
そこにブラッドが中距離からの射撃を行おうとする。
「危ない!!ヨコシマ」
足が止まったヨコシマに狙いを定めるブラッド。
その銃であるチャカにルシオラが抱きつき狙撃を止めた。
「キューッ!!」
ルシオラに抱きかかえる形になったチャカは、暴れた結果ルシオラからもブラッドからも離れてしまう。
敵の攻撃力をそぐため美神はチャカを奪い取った。
「キューン」
美神の腕に抱かれたチャカは、幸せそうな表情をうかべおとなしくなる。
ルシオラと目があったとき、その胸に視線を落としチャカは鼻で笑うような仕草を見せた。
「絶対に潰す・・・・・・・・」
液体窒素より冷たい声でルシオラは呟く。
数分後、ブラッドとチャカはその運命を受け入れた。
「のわーッ!!」
ルシオラがブラッドとチャカに運命を受け入れさせている時、ヨコシマはリョウの猛攻に防戦一方となっていた。
スパリソードの攻撃を霊波刀で受け止めながら縦横無尽に逃げ回る。
やがてヨコシマは、美神の後ろに隠れるような位置取りをした。
「ケッ、女の後ろに隠れるとは情けない奴だぜ・・・・」
リョウはスパリソードをしまうと、拳を武器にヨコシマに特攻をかける。
「美神さんスイマセン!!」
リョウが迫り来るタイミングを計り、横島は美神のスカートをたくしあげる。
美神の華やかな下着がリョウの目に飛び込んだ。
「とりゃ!」
(止)
にやけ顔で美神の下着を見つめるリョウに横島の文珠が作用する。
そして文珠が必要だったか疑問に思うほどのタイミングで、美神の神通棍がリョウの頭頂部に振り下ろされた。
横島の頭頂部に振り下ろさなかったのは、多少前世の記憶が残っているかららしかった。
4ターン目
「・・・・茶番にもならんな」
信長を一瞥し、再びアシュタロスが姿を現した。
先程の二名とは比べ物にならない威圧感に、美神達は思わず後ずさってしまった。
「横島クン!もう一度合体よ」
「ヨコシマ!それよりも私と合体した方が・・・・」
ルシオラと美神は横島の腕を引っ張り争奪戦を繰り広げる。
アシュはお構いなしに3人の前に立った。
「そろそろ覚悟を決めましょう・・・美神さん!ルシオラ!」
ルシオラが消滅していないのはアシュタロスがダメージを負っているからだと横島は考えていた。
それならばルシオラが消滅する前にアシュを倒さなければならない。
横島が二人に耳打ちをする。
「よ、横島・・・それはあの伝説の技をやると言うこと?」
「私は横島を信じるわ。あの時約束したもの」
ルシオラの発言に少しムッとしながらも美神は覚悟を決めた。
「わかったわ・・・今までもあなたは土壇場で何とかしてきたものね」
つき合いの歴史を強調する意見に今度はルシオラがムッとする。
「それじゃ行きますよ!」
横島のかけ声と共に3名は同時にアシュタロスの3方向にとりつく。
伝説の必殺技の発動にはどうしても必要な位置関係だった。
「「「トライアングル(関係)アターック!!!」」」
結局、今回も何とかなったらしい。
エピローグ
〔信長〕
「見事だな!しかし俺らにとっては惜しい事になった・・・・」
〔美神〕
「どう言うこと?」
〔信長〕
「アシュ殿は自分が負けた場合、核ミサイルとやらを至る所に打ち込む計画を立てていた」
〔横島〕
「なんだって!!」
〔サル〕
「止めれるとしたら蝶々のお嬢ちゃんだろうね。それと毒の血清はそこのお姉さんから作るといい」
〔カナタ〕
「今度来るとき全滅してたら悲しいカナー。カナタはここが気に入ったカナー」
〔横島〕
「急ぎましょう!美神さん!ルシオラ!」
〔ヒナタ〕
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔ヒナタ〕
「行ったわね。これでミサイルを撃たしても平気よ・・・アシュ殿」
〔アシュタロス〕
「・・・・・・気づいていたか・・・倒された事にしておくと今後動きやすくなるからな・・・・」
〔信長〕
「気づいたも何も、影武者と入れ替わる時間を作るのに協力しただろ!」
〔信長〕
「俺はお前さんが別の世界に行きたがっているのが分かってたんだからな・・・で、行くのかい?」
〔アシュ〕
「お願いしよう・・・・ベスパ、お前はどうする?」
〔ベスパ〕
「私はいつまでもアシュ様にお供します。しかし、二つだけお教え下さい」
〔ベスパ〕
「アシュ様はなぜ異世界になど行くのでしょうか?それと、なぜルシオラは消えなかったのでしょうか」
〔アシュ〕
「魂の牢獄から抜け出す3つめの方法かと思ってな・・・それと、10の指令はこの前外しておいた。いまあるのはブレーカーのみだ」
〔ベスパ〕
「指令をはずした?何故そのような事を・・・・・」
〔アシュ〕
「お前たちも私にとって作品だったと言うことさ・・・魂の牢獄についてもそのうち教えてやろう」
〔ベスパ〕
「アシュ様・・・・・・・・・・・・・・・・」
〔蘭丸〕
「信長様、リョウ殿とブラッド殿、チャカ殿の回収終わりました。それとあの壊れた土偶も」
〔信長〕
「準備はできたようだな。いいかな?アシュ殿」
〔アシュ〕
「うむ・・・・・・・・・・」
〔カナタ〕
「また来るカナー。今度はワネットやセイリュートも絶対連れてくるカナー」
〔信長〕
「そりゃ面白い!それじゃぁ俺は光秀でも連れて来ようか・・・今度は派手な戦ができるぜ」
To be continued ・・・・・・ 大惨事スーパサルカナ合戦
前回にシリアスっぽい話を書いた反動でこんな電波を拾ってしまいました。スパロボ等のゲームをやったことが無い方には訳の分からん話だと思います・・・失礼しました。
それと今回の唐巣の台詞はNight Talkerの画像掲示板にイラストを投稿されたEmoto-s様のネタを使わせていただいています。非常に面白いイラストですので未読のかたは是非ご覧下さい。
前のコメントでは次の投稿には時間がかかるように書きましたが、旬を逃さないために取り急ぎ投稿することにしました。はからずしも連続投稿となるようですので、投稿に気づかれないかもしれませんね。
続きを匂わしていますが、大惨事スーパーサルカナ合戦は余程のことがないと書かないと思います。
まあ、もともと一発ネタですから・・・・。
お馬鹿な話で恐縮ですが、ご意見・アドバイスいただければ幸いです。 (UG)
「美神」と「ジパング」と「カナタ」はどれも面白いのですが、ここまでごちゃ混ぜになってしまうと途中から状況がわからなくなってしまい、少々混乱してしまいました。
しかし、戦闘シーンではそこそこ楽しめましたので今回の経験をバネにしてこれからも投稿を宜しくお願いいたします。 (鷹巳)
スパロボの基本はごっちゃまぜですもんね。副題「スーパー椎名大戦」ってとこでしょうか。今後もカナタたちはサイボーグの犬や超能力の世界を飛び回るとしたら面白そうです。
ミカ・レイ師匠と閃光指の栄光の手、トライアングル(関係)アタックの二つでは腹がねじれるほど笑わせていただきました。 (九尾)
信長とアシュを絡ませるのであれば、その辺りの経過をもう少し掘り下げるでもしなければ、三界の本物の魔神(魔王候補)と大六天魔王と称されただけの人物がブラッドとかの若干の協力あったとしても、対等な立場に立つようなことはできないかと。最後に異世界云々のこと持ち出しても、そこまでに交渉しとかないといかないわけですし。
という訳で評価不能で。 (闇夢)
椎名作品オールスターズでのスーパーロボット大戦風という事で別スレッドで立てていたらそんなに違和感も感じなかったと思います。
(ご自身でも薄々感じられていると思いますが)
台本形式が混在しているのはゲーム画面を意識しての事かと思いますがそれがかえって読み辛さを増しています。
いっそ全体で台本形式の方がまだ良かったかもしれませんね。 (pppp)
冷静に考えたらこの投稿は【注意事項】の「椎名高志作品以外の創作物の知識を著しく必要とする作品」に触れていますね。スーパーロボット大戦という、古今東西のロボットアニメの設定をブレンドしたシュミレーションゲームシリーズを元ネタ(オチはファイアーエムブレムですが)にしています。章と章の間の台詞のみの場面展開に見られるような、元ネタを知らない方に分かりにくい構成にしたため読んでくれた方を混乱させてしまったようです。申し訳ありませんでした。
鷹巳様
混乱させてしまい申し訳ありませんでした。
いつになるか分かりませんが、次回の投稿では今回の経験をバネにします。
九尾様
いつもコメントありがとうございます。
美神と横島の東方不敗ネタを書くために書いたような話ですので、笑っていただいたことがひたすら嬉しいです。前にも書きましたが馬鹿話はハズすと凹みますんで。スパロボで引っ張ってファイアーエムブレムで落とすというかなり対象を絞ったネタだったので笑ってくれた方がいたことに救われました。
闇夢様
的確な批評ありがとうございます。
上にも書きましたが、今回の投稿に際して椎名作品以外の元ネタに相当依存していたことがご指摘の点の原因となっています。モビルスーツとガンバスターが戦うようなゲームなので作品ごとの力量は意識しないようにしていました。また、このゲームだと悪役同士が最初からいきなり知っている状態で力を合わせていますんで・・・信長とアシュはどこかで知り合ったくらいで処理してしまいました。
ひなたの予知が効く事を匂わしているとおり、信長はアシュが異世界に行こうとするのをあらかじめ予想していたという設定です。
また手詰まり感のあるアシュは別世界に希望を見ようとしている・・・チャンネルの遮断で閉じこもるのも、本能寺に籠城するのも似たようなものと考え、ジパングの信長がモンゴルに逃れた様に、アシュもどこかに可能性を求め出発するという狙いもありました。その為信長の背景を探ろうと、とりあえず下手に出る・・・道真を使うようなものですね。信長もアシュが早まって自分に危害を加えないよう、セイリュートを匂わしたり、異界のへの移動に協力したりしてパワーバランスをとっている・・・そんな感じが精一杯のすりあわせでした。
スパロボではプレーヤーの選択いかんでは原作の悲劇を回避できる場合があり、それを若干意識していたこともあります。
結局はスパロボを元ネタにした一発ネタを書くための話でしたので、話への取り組み方が最初から間違っていたんですけど。
もう続きを書くことは無いと思いますのでネタばらしをしますと、今回はスパロボ発売に合わせた前哨戦という意味合いで、続編ではカローが攻めてくる予定でした。主人公どうしが戦うのは殺伐としますし、昔からヒーローモノの○○VS□□なんてものは直接対決ではなく共通の敵を相手にするといった内容でしたから。原作で語られなかったカローをメインの敵に、アシュが敵か味方か分からない動きをしつつ、ジャッジメントディのエピソードを骨格とした椎名作品ごった煮話を展開する。そんな予定でした。
長々と言い訳を書いてしまいました。
次回の投稿は未定ですが、今後もよろしくお願いします。
pppp様
的確な批評ありがとうございます。
スパロボをご存じの方が違和感を感じたのですから、今回の投稿そのものの出来についても反省することが多々あります。
元々の予定で投稿間隔を開けるつもりでしたので暫く投稿しないと思いますが、次は最後まで読んでいただけるよう気を付けます。 (UG)
最初は誰か、ぜんぜん別の人間が書いたのかと思ったわー(笑)
少なくとも、それまでA評価を連続して受けていた作者の作品ではないなぁ、というのが最初でした。正直、趣味に走りすぎて『読むのがツライ』作品だたよ。
シナリオ形式は、SS書くのに負担にはなれど糧にはならない、てのが自己満だったのです。んで、序盤までしか読めなかった。それに、作者にとっても自己満だと思ったしね(笑)
少なくとも、一連のSS群の一つとしては、まったく妥当では無いかと。先に評価を述べた皆様方の言う通り、或いは完全にネタの一つとしてなら兎も角、ね。
正直、『いばら姫』の次にこれはないでしょを!
てね(笑) (通りすがり)
かなり気を遣ったコメントありがとうございます。
今回の件でかなり凹んでいるためここしばらくは見ないようにしていました。
一時期はマジでジサクジエンでもやろうかと考えたくらいですから(笑)
今の気持としては「やっちまったものは仕方がない!」と考えるくらいまで踏ん切りがつきました。
この話も自分の妄想の一部であることは確かなんですね。
書いている時は楽しめましたから。(自己満といわれても仕方ないですね)
だから、自分では結構好きなんです。
多分、難産だったいばら姫の次だからこそ・・・というか、心理描写を極力排除して台詞と状況説明だけで何かできないかという感じで書いたものですから。
まあ、試行錯誤の過程にある私としてはイロイロ試してみたかったんです。
もちろん学習能力もあるつもりですので、同じ間違いはしないようにしますが(笑)
本業が忙しくなりましたので次回の投稿まではだいぶかかりますが、少しずつは書いています。少し書くのが怖くなっているのでペースは落ちていますが、このまま終わると完全に夏厨ですから(笑)
いつになるかわからない次回の投稿ですが、また私の妄想を読んでいただけるようでしたら幸いです。 (UG)
次回投稿を、皆で心待ちにしてますー。 (通りすがり)
この話は少々失敗だったかと……なのでC評価で。
感想としてはネタとしては充分笑えるレベルだと思いました。
友人達と「こんなネタどう?」って感じで笑いあうには充分です。
にも関わらず、こう言ってはなんですが、『酷評』されてしまっているのは
やはり前作の影響が大きいのだと思います。
前作の『いばら姫』が文句無しの名作だっただけに、皆様も次を期待されていたのでしょう。
仮に『裸の王子様』の次にこの作品が投稿されていたのなら、
きっとここまでキツイ評価にはならなかったかと。
イロイロ試したくなるのは私も良くわかります。
その結果つまずく事もあるでしょう。
今回の結果に少々落ち込まれるかもしれませんが、今までが高いレベルの作品だったので
皆様の審査の目が厳しくなってしまうのも仕方が無いのかもしれませんね。
今回の皆様の厳しい評価も、UGさんへの期待の表れだと思って頑張って欲しいところです。
擁護という訳では無いですが、それでも一書き手としてコメントでの表現は何よりの栄養剤だと思うので
長文になってしまいましたが、贈らせて頂きます。 (丸々)
暖かいコメントありがとうございます。
悪いことは重なるもので、先日愛用のノートパソコンが逝きました。
今までの妄想を書き込んできた愛機だけに、最後に書いた話の評価が低かったのが不憫で・・・何とか次の投稿までと延命措置をとっていましたがだめなようです。
次の投稿を10行書くたびに電源が落ちるようになりました・・・
本日、新しいノートパソコンを購入し、今ようやく諸々の設定が終わりました。
幸いバックアップはとってあったので書きかけの話は無事でしたが、精神的だけでなく物理的にも書く速度の下がった9月でした。
ネタとしては笑えるという言葉に本当に救われています。
小説としては・・・スパロボの会話シーンはボタン連射でとばす派なので、自分の話もそういう感覚で書いていました。全部読み込んでみると確かにつらい文章ですね。そのうち自分のパソコン内だけでも手直しをしてやるつもりです。
冗談ですが、B評価をいただけなかったのは残念です。
いただけていれば全評価をいただいた非常に珍しい例になったのですが(笑)
次の投稿は目下、全体の1/4程度は書けています。
徐々にではありますが、書くのが楽しく思えるようになってきていますし。
月末か来月の初めには投稿したいと考えています。
お目汚しですが、読んでいただけるのなら幸いに思います。 (UG)
読む気が途中で萎えたのはこの作品が〜〜では無く、あくまでこれまでの同スレッド作品との関連性でと言う事です。
例えるなら寿司屋に来ていてお任せで食べていると不意にラーメンを出されたような…そのラーメンが美味いかどうかの前に???と感じたんですね。
次に台本形式との混在についてですが、同じ混在でもきちんと戦闘パートとシナリオパートで徹底した区別化をしていたなら印象は変わったかと思います。
特にプロローグやエピローグの部分は小説形式にした方が良かったかと。
全体の内容が濃い分、台本形式の部分が粗筋的表現に見え、手抜きな印象を受けました。
総評として、別スレッドで「大惨事スーパサルカナ合戦」として立てた上で長編連載にされていたら多分上位評価ばかりだったのではないでしょうか。
他の方のコメントを見てもツボにはまった方もおられますし、部分ではおいしいネタもちらほらと…低評価は私の様に童話シリーズの中の一作として見た上での「あれ?」といった所が大部分ではないかと。
先に「内容が濃い」と書きましたが、それを無理に一話に納めた為に書ききれてない部分が多く、結果的に薄くなった…正直もったいない作品になってしまったと思います。
戦闘シーンを台本形式での表現か、全編小説形式に統一して各章を掘り下げて書かれたら貴方なら充分人気作にできると思います。
今後の創作活動に期待しています。 (pppp)
3連休の土、日と本業にかかりっきりだったのでコメントに気づくのが遅れました。温かいコメントに感謝しています。そのうち機会があれば今回の形式以外でチャレンジしてみたいとも思いますが、東方不敗ネタは小説形式にいきなり入れるのはキツイと思いますので実現は微妙です。新スレッドを立てるのには勇気がいりますから。
現在、次の投稿用の話が1/2まで進んでいます。
長い話になりそうなので最後までテンションを保てるか不安ですが、読んでいただければ幸いです。 (UG)
スーパーロボット大戦を熟知していればもっと楽しめたかも知れませんが、椎名作品のクロス物として、スーパーロボット大戦を一度もやったことのない私でも十分楽しめました。
ちょっと重い泣けるお話の後に、軽目のお話を持ってくるのはシリーズ全体のバランスのために当然ありうる話ですし、台詞とト書きの脚本形式に、一部地の文も混じった文体も、表現手法として実験的な意味があったと思います。
結果的には必ずしも読みやすい文体にはなりませんでしたが、通して読めば、テンポは良く、ドタバタ感も十分に表現できていたと思います。
UGさんがいつも新たな表現手法を追求しているからこそ、次々に楽しい作品が生まれてくるのでしょう。 (夏みかん)