椎名作品二次創作小説投稿広場


ツンデレラ


投稿者名:UG
投稿日時:05/ 7/19

 困った・・・

 うまく考えがまとまらない。

 夕暮れの公園。

 ブランコで私は一人佇む。


 いーのちーみじぃかしーこいせよおーとめー


 昔の映画、癌を宣告された公務員が公園で口ずさんだ歌。

 さっきからこのフレーズが何度も頭をよぎっている。


 私は今日、余命1年の宣告をされてしまった。


 霊気構造に生じた癌。

 これが私の死因となるらしい。

 不思議とショックは少なかった。

 ただ、これからどうするか。

 急に人生のゴールが見えてしまい、私は戸惑っていた。

 「美神さん。どうしたんですかこんな所で・・・」

 無意識のうちに彼を求めていたのだろう。

 彼に声をかけられ、私は彼のアパートが近いことに気付いた。

 「・・・なんとなくね。横島君は?」

 さりげなく検査結果の封筒を体の影に隠す。

 「俺も何となくです・・・」

 ・・・・・嘘つき。

 アンタの目は私を見ていない。

 アンタは私の後ろにある夕日を見ているじゃない。

 夕日を見て彼女を思い出していたんでしょう。

 ごく僅かしか生きられない、だからより鮮烈に生きようとした彼女を。



 いーのちーみじぃかしーこいせよおーとめー



 私の中で何かがはじける。

 あれこれ悩む時間はない。

 恋をしたら躊躇わない。

 ルシオラ、あなたの判断は絶対に正しい。

 余命1年・・・

 これは私にかけられた魔法。

 夕日に染まる彼の顔に、急に私の影が落ちる。

 後は熱烈なキス。



 ―――どう?横島、私がどれだけアンタのことが好きだったかわかった?


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