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半魔

第1話 横島の新たなる決意!


投稿者名:パピ
投稿日時:05/ 4/ 9

第1話 横島の新たなる決意!




美神除霊事務所に着いた、横島は何時も通り、事務所に入っていた。





事務所に入って玄関の前を通り過ぎようとしたおキヌに、横島は挨拶した。

「おはよう、おキヌちゃん」

横島の声が聞こえたので振り返って、おキヌは挨拶をした。

「おはようございます、横島さん」

おキヌが挨拶を終えると、横島のお腹がなった。

「ぐぅぅぅっ」

おキヌは固まった、おキヌの笑いをこらえる為の努力だった。

お腹が鳴ってしまった横島も顔が赤くなっていた。

暫くの間、横島とおキヌが顔を背けて立っていると、美神の部屋に行こうとした途中タマモが

「ちょっと、玄関の前で立ってないでよ、じゃまになるから、美神の部屋に行くよ」

横島とおキヌは背中をタマモに押されて、なんとか、美神の居る部屋に行く事が出来た。





タマモがドアを開けて、横島達は部屋へ入った。

「おはようございます、美神さん」

窓際にある椅子に座ってる美神に、挨拶をすると

「おはよう、横島君、今日はちょっと早いのね?」

「ええ、まぁ、今日は寝覚めが悪くて」

横島の言葉に、きょん? と、したが

「まぁ、良いわ、それより、今日は朝ご飯は食べて来たの?」

「いえ、まだですが?」

横島は不思議に思った、何時もならそんな事は聞かないのに、今日、珍しく聞いていた。

美神の言葉に、驚く3人、無理も無い、何時もお金には意地汚い人が、珍しく聞いていたので、
3人は固まってしまうのも、無理はない。

「な…なによ、あたしが、横島君が朝ご飯を食ったのか聞いて悪いって言うの」

美神の言葉でやっと我に返った、横島は、椅子に座り

「今日は、事務所のガスとかが壊れてて、使えないのよ、だから、コンビニで弁当買って食べてちょうだい」

美神はそう言って、お財布から1000円を出し、横島に渡した。

「あ…はい、わかりました、じゃあコンビニに行ってきます」

「いってらっしゃい、横島さん」

「いってらっしゃい、横島」

「いってらっしゃい、横島君」

心の中で横島は思った、こんな美人美女に『いってらっしゃい』なんて言われたら、どんなに嬉しいか、
それを、横島は体験し、横島の顔はすでに、ベロンベロンに伸びきっていた。

事務所を出て、少し歩いた所にコンビニがあり、そこで弁当を買って、近くの公園で食う事にした横島。

「うし、弁当でも食うかな」

横島はベンチに座り、袋から弁当を出して、ワリバシを取って、弁当のフタを開けて、弁当を食う横島。

横島が弁当を食っていると、横島の後ろから横島の方に歩いてくる人物がいた。

横島はそれに気づき

「あいにく…俺は男に興味無いから、違う所に行け」

『男』は横島に

「時間は取らせん、君と話がしたくてね」

男がそう言うと

「俺は、話す事無いけど」

「私とともに来てくれないか、横島忠夫」

「断る、今飯食べてるの、そんな話に付き合ってられん」

「私が、『彼女』を復活させてあげると言っても、かね」

「!!!」

横島は、『彼女』と言う言葉を聞いた瞬間に、手に持っていた弁当を地面に落としてしまった。

横島が『男』の方に振り向き

「おい…今…今何て言った!!」

『男』に近寄りながら、横島はそう言って

「私なら、『彼女』を生き返らせる事が出来ると、言ったんだ」

「まぁ、もっとも、その為には、条件が必要だがな」

『男』はそう言いながら、横島の周りを歩いていた。

「じょ…条件? 何だよその条件って」

横島が『男』にそう言うと

横島の言葉を聞いて、『男』は口元が笑い、その条件を言った

「条件は、横島忠夫、君が魔族になれば良い事だ、いや、正確には、人と魔族の血が混ざってるから『半魔』だ」

『男』は条件を言って、横島の答えを待つことにした。

「じ……考える時間はないの……」

『残念だが、考えている時間は無い、お前の中の『彼女』の魂とお前の魂が、融合が始まっているんだ、
一刻も早く決断して欲しい、『半魔』になるんなら、今の生活が今日には無くなる」

『男』の言葉に、焦りを隠せない横島、それもそうだ、横島は、『彼女』が死んで苦しんでいたのを、
美神達が色々な面で助けてくれた、その美神達を裏切る事が出来る筈がない、
そんな横島に『男』は

「なぜ迷う、お前はまた、選択するのをためらうのか、仲間と恋人をどっちか選べといわれて、なぜ迷う!!」

『男』は横島の決断が無いので、怒りが爆発した。

「お前は前に、世界と恋人どっちか選べといわれて、どっちを選んだ!!」

「世界だろう、だが、お前が世界を選んでも、誰も『ありがとう』の一言も無い、それは感謝していないからだよ」

『男』喋っていた言葉に、横島は不思議な感覚を覚えた

「(なんで……なんで俺の悲しみを話しているのに、自分の悲しみの様に話しているんだコイツは?」

横島が『男』を暫く見ていると、横島の視線に気づき、話を再開した。

「とにかく、決断を急いでくれ」

『男』がそう言うと、横島はベンチに座り暫く考えた。

横島が考えて30分後、横島は決断を下した

「…わ…た…よ」

「ん?声が小さくて聞こえん」

「わかったよ、その条件、OKするよ」

横島の決意を知っていたかのように、『男』が言う

「わかった、出来れば今日中にここを発ちたいのだが」

「わかった、とう回しに止めろって言わんで、正直に言えよ!」

横島のツッコミがあったが、『男』は笑って誤魔化した

「あはは、まぁいいだろうそんな事は、ところで、お前は戻って何とか理由をつけて仕事を止めろ」

「ああ、わかった、待ち合わせは東京タワーで良いか?」

東京タワー、横島と彼女の思い出の場所、横島がここを旅立には、ここからが良いのだろう。

「ああ、わかった、じゃあ東京タワーに居るからな、……あそこは俺にとっても思い出の場所だからな…」

「ん、最後の方が聞こえんかった、なんだ?」

「な、なんでも無い、じゃあさき行ってるぞ!!」

カタカタカタカタ

『男』は東京タワーに歩いていった。

「さてと、俺も事務所に帰るかな、はぁ〜 なんて言おうかな、ん〜」

仕事を止める理由を考えながら、事務所に戻って行った横島。







〜〜〜これが、横島が新たに選んだ道……もしかしたらそれは…とても過酷な道になるかもしれない〜〜〜〜


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