椎名作品二次創作小説投稿広場


半魔

プロローグ


投稿者名:パピ
投稿日時:05/ 4/ 4

            〜プロローグ〜




半年ほど前、三界を揺るがした事件があった。

魔王の一人であるアシュタロスの造反。

世界のシステムそのものを書き換えようとした彼の目論見は、わずか一年足らずで終結した。

世界最高のGS、美神令子を中心とした人々の手によって。

多大な犠牲を払いながらも、アシュタロスは真の死を迎えて滅び去り、世界は守られた。

しかし、その犠牲の中には1人の青年にとって大きな犠牲になった。

その青年の名は横島忠夫といった。







横島はアシュタロスとの戦いの後、美神達の前では元気な振りをしているが

美神達と別れてから、東京タワーに1人でいる横島は、他人が見たら、暗い人間にし見えなくなっていた。

それ程までに暗くなっていた横島なのである。

横島は1人、東京タワーでたっていると、横島はあの言葉を思い出してみる。

横島にとって一生忘れられない、あの言葉、『昼と夜の一瞬のすきま、短時間しか見れないからよけい美しいのね』

横島はこの言葉を思い出すと、ルシオラが死んだのが嘘のように思ってしまう。

そして、外が暗くなったので、東京タワーを降りた横島は家に向かって歩いていった。




横島は家に入った後、いつものカップラーメンを食べて、布団をひいて寝てしまった。

横島は夢を見た、それは自分と愛する者の運命を決めてしまった、残酷な夢を。



『それを、エネルギー結晶をよこしたまえ…』

『では、取引をしよう、それを私によこせば、君とルシオラを新世界のアダムとイヴにしてやろう…』

『駄目!ヨコシマ、それを渡しては駄目!、』

『君とルシオラが新世界の最初の人間になるのだぞ、悪い話では無いだろ…』







『もういい、横島君にまかせるわ、自分の正しいと思う事をしなさい』

そして横島は選んだ・・・世界を。






「うわぁぁぁぁぁ!!」





横島は夢にうなされていた。







横島の夢の中に、もう1人の横島が出てきた。

もう1人の横島が横島の方へ歩いてくると

『お前はあの時、ルシオラを何で選ばなかった』

「そ・・それは皆が大切だから」

『イヤ違う、お前はルシオラはどうでもよかったんだ』

「ち!違う!、俺はルシオラを愛していた!!」

黒横島が横島が言った言葉に反応して。

『なら!、ならなぜルシオラを選ばなかった!』

横島は黒横島に言われて、暫く黙ったが、

「そ・・・それはだから皆を俺の勝手で撒きこめない」

横島は弱い口調で言うと。

『ふっ、本当にそう思っているのかもわからんがな』

「お前に俺の気持ちがわかっ・・・な・なんだ、頭が痛い!」

黒横島は横島から離れていく

『もう時間だ、また会おう、フフフ』

黒横島は横島にそう言い残して消えていった。






横島はもう朝だと気づいて布団からでた。

「何だったんだ?、あの夢は」

横島はいつもの、バンダナとジーパン姿に着替え、美神除霊事務所に向かった。












横島はまだ知らない、あの夢が、横島のこれからの運命に関っていた事を・・・。


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