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横島ドタバタ恋物語

リポート3  夢の楽園?いざ女子校へ


投稿者名:雅樹
投稿日時:05/ 3/20

「ね・・・・寝れない・・・・」
横島は布団に入ったは良いが中々寝付けないでいた。
理由はさっきの電話の内容にある。

≪実は、明日六道女学院に来て欲しいんや。君の実力は理事長のお墨付きやからな。
理事長が霊能科の皆に教えてあげて欲しいって言ってるんや。≫
「―――しかし、美神さんが許してくれるだろうか?」
≪その件に関しては六道理事から言っとくらしいわ。大丈夫やと思うで。≫

と、明日の事を考えると眠れないというわけなのだ。

「しかし、前に行った時は理事長に嫌がられてたんだけどな・・・・
まぁ、寝不足するのもいかんしなぁ・・・頑張って寝よ。」
横島は無理して寝ようと・・・「zzz・・・」・・・する必要はなかったようだ。

翌日。
横島は一度、事務所を訪れていた。
昨日鬼道から理事に言っておくといわれたが、自分の口からも伝えようと思ったのである。
ルンルン気分(表現古)で事務所に訪れた横島は気づかなかった。
人口幽霊一号が「横島さん!!今中に入ってはいけません!!」と忠告していたのに・・・・

「ちわーっす♪・・・・・・ん?な・・・・何だ!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・
凄まじい程の霊圧が放出されている。放出している主は・・・・美神だ!!!

「み・・・美神さん!?どうしたんすか!?」
ギロ!!美神が横島を見つけてズンズンと近づいてくる。

「ひ・・・・ヒイィィィィ!!」
横島は汗をかきながら後ずさりする。
壁にぶつかり逃げ場がなくなってしまった横島。しかし、美神はどんどん近づいてくる。
美神が横島に顔を近づけて言う。

「さっきおば樣から電話があったんだけど・・・・」
ドスのきいた声で美神は横島に尋ねる。
「お・・・・おば様?」
「冥子の母親に決まってるでしょ!!」
「え・・・えぇ。昨日鬼道から電話があって今日六道女学院へ来てくれと・・・」
「・・・・・行く気なの?」
「で・・・できれば行きたいなぁっと・・・アハハ。」
「あそこは女子校なのよ!?」
「いやぁ、女子校だからこそ行きたいなぁ〜って。」

美神と横島の会話に喧嘩か?と思って聞き流していたシロとタマモだが
(おキヌちゃんは既に学校へ行っている)女子校と聞いた途端に
「「女子校!?どういうこと(でござるか)(よ)!?」」と横島に詰め寄った。

「あ・・・あぁ。一応誘われたんでな。美神さんがいいって言ってくれれば
行こうと思うんだが・・・・」
と、ちらっと美神を見る。

「・・・・おば様に言われたら断れないのよ!!」
「ヒィィィ・・・ すんまへんすんまへん!!」
別に横島が悪い訳じゃないのだが何故か謝ってしまう。

「仕方ないわね・・・今日の仕事は全部キャンセルよ!!」
「ホントすんまへん・・・・」
「悪いのはおば様よ!!まったく・・・・」
ブツブツと文句を言っている美神。
横島はただひたすら謝り続けている。

当然、シロとタマモは、
「拙者も行くでござる!!」「私も行く!!」と美神に言う。
「絶対ダメ!!」
当然のように美神は言い放つ。

「あんたらが留守番しないと誰がこの事務所見張るのよ?」
「人口幽霊一号がいるでござる!!!」「そうそう!!」
「人口幽霊は人間じゃないでしょ!!」
「拙者も人間ではござらん。」「私も。」
「・・・・・・・屁理屈を言うな〜!!」
美神が遂にキレた。
横島は「ヒエェェェ・・・」とか言って避難している。

「拙者も行きたいでござるよぉ・・・・・」
シロは懇願するように言い、タマモは・・・何か考えている。

「まったく・・・・横島君。じゃあ、行くわよ?」
「うぃ〜っす。」
横島と美神が事務所から出ようとしたとき、
「ちょっと待った美神さん!!」と、タマモが美神を引き止めた。
「な・・・・何よ?」
タマモの迫力に美神は少々驚き、横島は(ラウンド2か?)などと呑気に考えている。
「美神さん・・・・置いていくなら『アレ』私がやるわよ?」
『アレ』=横島の服を洗濯する権利。
シロは昨日脱落したがタマモはまだ脱落していない。

「ぐっ・・・仕方ないわね・・・連れて行ってあげるわよ・・・」
「アレ?美神さん。一体何なんですか?」
「な・・・・何でもないわよ!!さぁ、行くわよ!!」
美神はそそくさと車の方へ向かっていった。
横島は?マークを浮かべつつ美神の後を追う。
シロはラッキーと言う感じで嬉しそうに車へ・・・・・向かおうとしたが?
「ちょっと待った!!何でシロまで行くのよ?あんたはもう脱落したんだから
留守番してなさいよ。」
「えぇ〜!!タマモだけずるいでござるよ〜!!拙者も行く〜!!」
「仕方ないわね・・・・」
「やった♪」
「ただし!!・・・・・来月きつねうどんと稲荷寿司奢りなさいよ?」
「うっ・・・・・分かったでござる。」
シロはちょっと悔しそうに車に向かった。
そしてタマモは、(横島の服が洗えるなら別に私は行かなくてもいいんだけど・・・)
と、ブツブツ言いながら車に向かった。

・・・・愛する相手の服はそれほどまでに重要なのだろうか?

さてさて、舞台は六道女学院へ移る。

「あら〜、横島く〜ん。来てくれたのね〜。おばさん嬉し〜♪」
のほほ〜んと、冥子の母親が言う。
(来るって分かってたくせに白々しい・・・)と、美神が心の中で言っている。
「あら〜、令子ちゃんも来てくれたのね〜♪あとは・・・・ええっっと〜」
「拙者は人狼のシロでござる。」「私はタマモ。」
「あら〜、初めまして〜。六道冥子の母です〜。」

「で、今日はどうしたんですか?」
「ええっとね〜。今日は〜、横島君に〜生徒のお手本になってもらおうと思って〜」
「でも俺お手本のような存在じゃないっすよ?」
「そうでもないわよ〜?横島君は〜、文珠が使えるんですもの〜。」
「まぁ、霊力だけ見ればお手本になるわね。」
「美神さ〜ん。その言い方は酷いっすよ〜。」
「事実なんだから仕方ないじゃない。」
「ぅぅぅ・・・」

「じゃあ〜、そろそろお願いね〜。令子ちゃんは~横島君と違うクラス
やってもらっていいかしら〜?」
「拙者達はどうすればいいんでござるか?」
「シロとタマモは学校見学でもしてなさい。いずれこの学校に通うんだから。」
「そうなんでござるか?まぁ、いいでござる。タマモ、探検するでござるよ。」
「探検じゃなくて見学でしょ?あっ、ちょっと待ってよ!!」

既に探検(見学)に出かけたシロをタマモが追っていった。
残った美神と横島は理事長から担当の先生と一緒に教室に行くよう言われた。

「しっかし、鬼道がこの学校にね〜。・・・・・・女子校生目当てか?」
「違うわ!!理事長にちゃんと雇ってもらったんや!!
僕の霊力もそこそこ使えるらしいし、夜叉丸もおるからな。」
「ふぅ〜ん。」
「着いたで。このクラスや。知ってるやろ?」
「あぁ、このクラスはおキヌちゃんの・・・・・え!?
何でお前らがここにいるんだ!?」

おキヌちゃんのクラスの前では・・・何と伊達雪乃丞とタイガー寅吉がいた。
「おぉ、お前も呼ばれたのか?」
「横島さんも来たんですの〜。」
「呼ばれたのって・・・俺だけじゃないのか!?」
「あぁ、一応この二人にも来てもらってくれって理事長が言ったんや。」
「そうなんか・・・・あれ?ピートは来てないのか?」
「彼は人間やないからな。この学校も今は人間しかおらんしな。
さて、ほんならそろそろ入ろか。紹介もせなあかんしな。」

ガラっと扉を開けて中に入る横島達。生徒たちは今日の授業を楽しみにしていたらしく
皆キラキラと瞳を輝かしている。中には驚いた顔をしている生徒も居るが・・・・

「ゆ・・・・雪乃丞!?」
「タイガー!?」
「よ・・・横島さん!?」
そう、弓かおり、一文字魔理、おキヌちゃんの三人である。
今日は特別講師が来ると聞いていたが、まさか顔見知りの人物とは知らなかった。

「皆聞いてくれ。今日実習に付き合ってくれる先生たちや。
右から、タイガーさん、伊達さん、横島さんや。皆挨拶しいや。」

女子生徒たちは「よろしくお願いしま〜す♪」と三人に挨拶した。
当の三人はというと・・・
(皆結構かわいいじゃねぇか!!)(そうですのぉ〜)(うぉぉ!!来てよかった〜!!)
と、ヒソヒソ話をしている。

「え〜、ほんなら自己紹介と得意技言ってってくれるか?」
「ワッシはタイガー寅吉ですけん。得意技は精神感応ですじゃ。」
「俺は伊達雪乃丞だ。得意技は魔装術だ。」
「僕横島忠夫!!得意技は霊波刀と文珠でっす!!」
(あの人おおき〜。)(あの人ちっさいわね〜。)(ねぇ、文珠って何?)
と、ヒソヒソと話し声が聞こえてくる。

「え〜、1つずつ説明していくわ。精神感応は知ってる人も多いと思うけど、
相手の精神にテレパシーを送って色んな効果を与えるんや。
魔装術は体を鎧で包んで攻撃力・防御力を上げるんや。
これを使うには特定の相手と契約せなあかんのや。
そんで、霊波刀は霊力を刀に変える技、文珠は霊力を収束させて玉を作り出し、
キーワードを込めて発動させる技や。大まかに言うとこんなもんや。」

(魔装術ってどんなのかしら?)(文珠ってすごいじゃない!!)
「まぁ、これから実際にやってもらうけど、その後に色々講義してもらうから
質問はその時にやってくれ。んじゃ、皆頼むわ。」

鬼道が説明を終え、それぞれが技を披露することになった。

「じゃあ、まずはワッシの精神感応を見てもらいましょうかの〜。フン!!」
タイガーは虎に変身し、皆にテレパシーを送った。
「わ〜!!すご〜い!!これが精神感応?」
「キャー!!」
と、何が見えているのか知らないが、皆凄いものを見ているらしい。

「ようし、次は俺だな。・・・・・はっ!!」
雪乃丞の魔装術を見た生徒たちは、
「何あれ!?何か、かっこいい!!」
「うわ〜、強そ〜。」
と、こちらも賞賛の声が。

「うっし。最後は俺だな。まずは霊波刀だな。」
横島の手から霊力の剣が現れる。
「わ〜、何か本物の剣みたい。」
「切れ味よさそ〜」
と、微妙な賞賛が・・・・・
「・・・・オホン。次は文珠だな。」
横島の手から霊力が収束され文珠ができる。
「わっ、小さ〜い。」
「あれ本当に役に立つのかなぁ?」
などと、疑うような声が・・・・

「うぅ・・・・何で俺だけ・・・・」
「え・・・え〜、皆。文珠を馬鹿にしたらアカンで?
文珠は使いようによってはとても凄い威力を発揮するんや。」
鬼道が慌てて横島をフォローする。

「先生〜、証拠見せて下さ〜い。」
一人の女生徒が横島にそう言った。

「あ、あぁ。んじゃあ・・・雪乃丞。外にでてくれ。」
「俺が?何でだ?」
「いいからいいから。」

納得いかないと言う感じで雪乃丞は校庭に出た。

「皆しっかり見ててくれよ?」
そう言って横島は外にいる雪乃丞に向かって文珠を投げた。
書いてある文字は・・・・・・『爆』

・・・・・・ドッカーン!!と、雪乃丞の近くで文珠は盛大に爆発した。
「・・・・・・・・・」
女生徒達は口をパクパクさせながら校庭を見ていた。
横島は、(許せ雪乃丞)と心で雪乃丞に謝った。

数分後、黒焦げになって戻ってきた雪乃丞。
「よ〜こ〜し〜ま〜。死ぬところだっただろうが!!」
と、当然のように横島に怒鳴りつけた。

「文珠って何か滅茶苦茶すご〜い!!」
と、女生徒達が次々に文珠の凄さを言っている。

その後の講義では殆どの女生徒が横島に講義をしてもらったとか・・・
タイガーと雪乃丞は(あの野郎!!)と横島を睨んでいたとさ。
ちなみに、雪乃丞の講義を受けたのは弓一人、タイガーの講義を受けたのは一文字一人だった。
弓と一文字は互いに気を使ったらしい。

その後も横島達は他のクラスを回り同じような講義をやっていた。
・・・・・・毎回雪乃丞が瀕死になっていたのは言うまでもない。

そして、横島の講義を聞いている生徒たちがウットリとしていたのは余談である。

講義が無事終り帰ろうと美神を待っていると何故かぐったりとしていた美神が戻ってきた。

「どうしたんすか?そんなにぐったりとして。」
「どうもこうもないわよ・・・私一人と思ってたのに・・・冥子が来て散々だったわ。」
「令子ちゃんひど〜い。冥子頑張ったのに〜。」
「あんたは何もしてないでしょうが!!私の隣で式神と遊んでたでしょ!!」
「だって〜、冥子何も教えれないんですもの〜。」
「ったく・・・お陰で全部私が説明する羽目になったのよ・・・・はぁ。」
「そ・・・・それはお疲れ様でした。」

ぐったりとしている美神を見て可哀想だと思う横島。
美神の頭を撫ぜる。
美神は「な・・・何するのよ!!」
と言いつつ、嫌がってる様子は・・・・・ない。
むしろ、ちょっと嬉しそうにしている。
顔が赤いのは・・・・ま、可愛さということで♪

そして、帰ろうかと思った時に見た光景は・・・

「マー君。冥子ね〜、令子ちゃんに怒られたの〜。」
「あぁ、可哀想にな〜、よしよし。」
「えへへ♪冥子嬉しい〜。マー君ありがと〜♪」
「お礼なんてええよ。冥子はん可愛いからいつでもやってあげるで♪」
「ほんと〜?嬉しい〜♪マー君大好き〜。」
「僕も冥子はん大好きやで♪」

(こいつらできてたのか!!)
美神と横島はとてもビックリした。
((冥子)(鬼道)に先を越されるとは!!)

これ以上二人ののろけを見たくない二人はそそくさと学校を後にした。
シロとタマモは探検(見学)に疲れてスヤスヤと寝ていた。
それを見た横島が「可愛いなんて思ってないぞ〜!!俺は違うんや〜!!」
と、どこかに頭をぶつけていたそうだ。





おまけ♪
「大丈夫ですの?」
「もう死にそうだぜ・・・・」
「全く、横島さんはもっと別の方法でやればよかったんですわ。
雪乃丞がこんなになっているのに・・・・」
「・・・・ありがとな。」
「え?と・・・・当然のこと言ったまでですわ。」
「・・・・・・・」
弓と雪乃丞は顔を赤くしてしばらく下を向いていた。
「昨日除霊で一稼ぎしたから今日の晩飯奢ってやるよ。」
「え?いいんですか?」
「あぁ。・・・・・嫌か?」
「とんでもない!!喜んで行かせて頂きますわ♪」
(笑顔が綺麗だ・・・ママに似ている・・・・)「おう。まかせとけ!!」
仲がいいですなぁ。あぁ、羨ましいカップルだこと。


「タイガー、元気出せよ。」
「うぅ・・・・横島さんばっかりずるいですの〜。」
「まぁまぁ。あんたには私がついてるって。」
「ま・・・・魔理しゃん。」
「え?あぁぁぁ!!き・・・気にするな!!アハハ」
「魔理しゃん今日この後空いてますかの〜?」
「あぁ、別に特に予定はないぜ。」
「じゃあ、ワッシが晩飯奢りますケン!!」
「えっ!?いいのか?」
「ワッシを元気付けてくれたお礼ですじゃ。」
「そうか。ありがとな♪」
(か・・・・可愛い。)
こちらもこちらでいい雰囲気ですなぁ。

そしておキヌちゃんは・・・・
「また・・・・ライバル増えたかなぁ・・・」
と、新たなライバルが増えたかもと心配していた。


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