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もしもねがいがかなうなら

一章 洋館と珍道中と(6)


投稿者名:さらすぱ
投稿日時:04/12/10





魔装術の進化の方向の一つ“魔族化”。魔装術の使い手雪之丞は人間形態のままその極意をつかんだのに対しもう一人の魔装術の使い手勘九郎は自ら“魔”を受け入れることによって“擬似魔族”になる事が出来る。
けしてどちらかが進んでいるとか劣っていると言う訳ではない、進化の方向性が違うのだ。
“擬似魔族”とは言え魔族になるのだから筋力や霊力は飛躍的に上がる。人間形態とは比べ物にならないくらいの動きや攻撃をする事が出来る。しかし良い事ずくめと言う訳でもない。
魔界ならともかく人間界の中では魔族の力の元である”魔素“が異常に少ないのだ。
元々の魔族なら力の制限だけですむが”擬似魔族”の勘九郎は“魔族化“している間中常に霊力を消費して”魔族化“を維持しなくてはいけない。
”魔族化“は人間界では強力だが燃費が悪すぎるのだ。
それだけではない。常に自分の中の“魔”を飼いならしていなければならない。そうしなければGS試験の時の陰念のように理性のない魔獣になってしまう。
しかしそれは“魔”を受け入れた人間にとってはきつい事なのだ。
なにしろ“魔”は心地の良いものなのだから・・・・・・・・・・。

「ふう〜 この姿になるのは久しぶりね。 とっても心地が良いわ」

もはや人間とはいえない勘九郎。口は耳まで裂け眼は釣りあがってまるで般若のようだ。

「あなたも魔族になれば良いのに・・・・・・。 とっても気持ちが良いんだから」

「けっ、そんなアブねー目つきになったら怖がっておねーちゃんも寄ってこねーだろうが」

「あら、あなた知らないの。魔族の女はスタイル抜群よ。それにとっても情熱的なんだから。人間の女なんて問題じゃないくらいに」

「あのなー! 魔族の女だけもててもしょうがねーだろうが。人間にも、神様にも、魔族にもモテモテなのが俺の好みなんだよ。 残念だったな〜」

「ほんと残念ね。あなただったらさぞいい魔族になったでしょうに」

 結局勘九郎なりの和平交渉は失敗に終わった。しかし彼(彼女?)はそれほど残念そうではない、あまり本気では薦めていなかったのだから。


 先に仕掛けたのは横島だった。彼は右手から“光る影”(“栄光の手”にあらず。また伸ばした“栄光の手”にもあらず。“栄光の手”を神速のスピードで伸びている状態を言う)を疾風の様なスピードでぐんぐんと伸ばす。低空を影の様に地を這わせる様にして“光る影”を伸ばす。”光る影“は勘九郎の手前でグン!と曲がりまたその先でグン!と曲がる。勘九郎に纏わり付かせてがんじがらめにしようというのだ。
勘九郎は両手をクロスさせ力を蓄える。“光る影”が高速で近づき自分の体に触れた瞬間「ふんっ」と両手を広げ霊波を放出する。膨大な霊波が溢れ周りの大気が揺れて“光る影”を散りじりに切り裂いた。

「ふっ、見えるわ。あたしにもあんたの動きが見えるわ〜 オー、ホ、ホ、ホ、ホー」

「げっ こいつ、見た目だけじゃなくてパワーまでレベルアップしやがった」


 勘九郎は霊波を集中して“死神の鎌”を作り横島に対して襲い掛かった。横島も霊波刀を出して迎え撃つ。

 カキン! ガッ! ガズッ! カキン!

 死神の鎌と霊波刀の激しい応酬が続く・・・・・・・・。
だが、少しずつだが勘九郎が横島を押していく。
 “死神の鎌”と言ってもそれは勘九郎の霊力から作ったもので霊気の質量は霊波刀とは比べ物にならない。それを軽々と扱っているのだ、横島もたまった物ではないだろう。

「食らいなさい!」

小振りでスピードが乗った素早い攻撃が横島を襲う。“死神の鎌”の質量が乗っているのでまともに受ければ霊波刀では持たないだろう。
横島は「ひぇ!」とか言いながらも体をエビの様にくねらせて死神の鎌の攻撃をかわす。
体勢の崩れた横島をさらに”死神の鎌”を振り回し勘九郎が追い詰めていく。一歩また一歩と後退していく横島。
勘九郎はさらに足元に強烈な攻撃をお見舞いした。
跳び箱を跳ぶようにジャンプして勘九郎の攻撃をかわす横島。

「この!“人間規格外男”が!!」

「お前が言うなよ!!」

勘九郎はつい激高して大振りの攻撃を放ってしまった。横島は後ろに大きく跳んで“死神の鎌”をかわす。そして霊波刀を両手で構え「はぁー!」と気合を入れて霊波刀を大剣クラスに伸ばす。霊波刀から勘九郎に負けないくらいの霊波があふれ出す。
横島は勘九郎めがけて疾風の様に駆け出す。勘九郎も負けじと“死神の鎌”を構えて駆け出した。

 両雄が再び激突する・・・・・・。

 カキン! ガッ! ガズッ! ドゴッ!

 勘九郎が弾き飛ばされる。横島は元々人間離れをした反射神経に加え妙神山で小竜姫を相手に剣の稽古をしているのだ。どう逆立ちしても剣の腕では勘九郎は横島に勝てない。
横島は大きく後ろに跳んで勘九郎から距離をとる。さらに右手を霊波刀から”栄光の手“に変えて方膝をついて立ち上がろうとする勘九郎に向けて”光の影“を走らせ、またさらに後ろに下がる。
神速で勘九郎に向かう“光の影”。さっきと同じ様にグン! グン!と勘九郎の手前で曲がる。
勘九郎は慌てず「ふんっ!」と霊気の衝撃波を全身から放つ・・・・・・・。

・・・・・・・・・・だが振りほどけない。

慌てて横島の方を見ると彼はサイキックソーサーをめいいっぱい広げ、方膝(かたひざ)を付いて勘九郎を見て“ニヤリ”と笑う。
・・・・・・・・・・“光の影”が完全に勘九郎を絡め取る。

勘九郎は思考する。どうやら最初の“光の影”は自分の油断を誘う為の罠だった様だ。

なぜ最初の”光の影”による捕縛を失敗してまで勘九郎を油断させなければならなかったのか?

 なぜ横島はサイキックソーサーを方膝をついて構えなければならないのか?

 そして自分は今どういう状態なのか?

 そして一つ一つの“疑問”が重なり合ったとき一つの“必然”に変わった。

「まさかね・・・・・・・・・」

 勘九郎はゆっくりと自分の足元を見る。
ちょうどコロコロと転がってきた文珠がコツンと勘九郎の足にぶつかった所だった。
・・・・・・文珠の文字が浮かび上がる・・・・・・・そして文珠の文字は・・・・・・・・


――――――――『爆』――――――――

“やられた!!”

 研究所の地下に通路を揺るがす大爆発がおこる・・・・・・。





 爆煙に包まれていた研究所の通路の煙が晴れる。壁のいたる所が焦げ場所によっては表面が溶けてドロドロになっている所からいかに爆発が凄かったかを物語っている。勘九郎は背中を壁にもたれかけて座り込んでいる。魔装術は解けて今は人間形態だ。
文珠の爆風を無理やり押さえ込んで霊力をすべて使い果たしたのだ。今の状態では横島に抵抗することも難しい、一発の霊波砲も撃つこともかなわないのだ。後は横島に刈られるだけの運命・・・・。勘九郎は一人何やらブツブツと独り言を言っている。
きっと横島に対する呪詛の言葉だろう・・・・・。
 不意に勘九郎の喉元に霊波刀が突きつけられる、驚いて横島を見上げる勘九郎。その瞳は“なぜ?”と聞いているように見える。もし勘九郎を殺したいのであればこんな事をしなくても無言でそのまま斬りつければいいのだ。“喉元に霊波刀を突きつける行為”とは”おかしな真似をしたら殺すぞ“と言うサインであり、”おかしな真似さえしなければ殺さないぞ“と言う意思表示でもある。自分を生かしておくと言う意味を勘九郎は理解しかねていた。敵である横島にしてみれば厄介な敵のはずだが・・・・。

「お前を殺ると雪之丞がうるさそうだからな〜」

 横島が苦笑する。勘九郎はぱぁーっと少女のように瞳を輝かせて上空に浮かぶ当社比1、5倍増しに凛々(りり)しい雪之丞に感謝した。

「うっ、だから!そんな眼で俺を見つめんじゃねー!!」

 横島のトラウマを刺激したようである・・・・・。


 しかしあれだけの爆発を起こして何の騒ぎも起きないという事はない。案の定“がやがや”と野次馬たちが集まりだした。
勘九郎は“ここよ〜 ここ! ここに不法侵入者な上爆発魔な男がいるわよ〜!!”と言いそうになって慌てて喉元で押さえ込んだ。今横島は勘九郎の後ろに立ってナイフサイズに縮めた霊波刀を首元に突きつけているのだ。迂闊な発言をすれば文字どうり首が飛ぶ。勘九郎は涙を飲んで発言を我慢した。
横島は勘九郎の気持ちを知ってか知らずか

「おい! 爆弾魔が進入したぞ!! 俺の相棒がやられた。武器を持っている奴は追いかけろ!持ってない奴は部屋に隠れていろ!!」

 横島はリーダシップを発揮して「お前じゃ危ない部屋に鍵をかけて隠れていろ」とか「お前は奴を追え!ただ連絡を忘れるんじゃねーぞ」とか一人一人に声をかけてその場を支配してしまった。やがて野次馬たちはそれぞれの方へ去っていく・・・・。

「横島―!! あんた何でそんなに悪知恵が効くのよ!」

 勘九郎の罵声を“どこ吹く風で”涼しい顔をして受けている横島。

そこへお気楽そうな声をした人物がやって来た。

「はいはい〜 なんか込み入っている所、お邪魔しますね〜」

美紗の登場である。服がだいぶ汚れているが元気いっぱい手を振って自分の無事をアピールする。

「なっ、小娘!なんであんたがいるの。陰念はどうしたのよ!!」

 勘九郎が驚くのも無理はない。勘九郎が時間稼ぎをしている間陰念が美紗を捕まえ人質にして横島との交渉を有利に進めようというのが彼らの立てた作戦だったからだ。しかもその陰念がいない・・・・。

「え? 陰念さんてあのヘンテコな鎧を着た人ですか? あ〜、だったらわたし倒しちゃいましたよ」

 美紗の言葉に横島はニヤリと笑いそれを見た勘九郎は陰念に対する侮蔑と受け取った。才能がないと言っても同じ釜の飯を食った仲間だ。勘九郎は陰念の弁護を試(こころ)みてみる。

「横島―!あんた何かやったでしょ。そうじゃなければ陰念がこんな小娘に負けるはずないわ」

「へ? なにいってんだよ。俺はお前とずっと一緒にいたんだから美紗ちゃん達に介入出来るはず無いだろ」

「そうですよ〜 わたしの実力なのです。え、へ、へ」

 胸をそらして自慢する美紗。しかし、あることを疑問に思って勘九郎に聞いてみた。

「あれ? そう言えば勘九郎さんて横島さんと敵対していたのでは。 いつからそんな仲良くなっちゃったんですか?」

 ぐっ、と返答に詰まる勘九郎。さすがに“横島君に自分から向かって行ってボコボコに返り討ちに合い旧友の温情で助けてもらっちゃいました”とは言えない。勘九郎が返答に詰まっていると横島が助け舟を出す。

「あの後勘九郎と話し合ったんだよ。勘九郎はもう悪事から足を洗うらしいぜ」

「へぇ〜、感心ですね。ダメですよ、もう悪い事しちゃ〜」

「そう、ありがと・・・・。お、ほ・・・ほ・・・・」

 勘九郎の肩は僅かに振るえ、おでこに青筋が浮かぶ。不法侵入した上施設を破壊した犯罪者はこいつ等ではないか。

「それじゃ〜、そろそろお宝に案内してもらおうか。 勘九郎」

 横島が流れを断ち切るように爽やかに言う。

「ふん。案内してあげるわ、ついて来なさいよ。 横島」

 勘九郎も観念したように横島を促(うなが)した。




 勘九郎は横島たちを宝物庫に案内した。宝物庫と言っても宝物が乱雑に積み上げられている訳ではなく、広い室内に美術館か宝石店の様に一つ一つ大事そうにガラスケースに保管してあった。勿論その全てが強力な霊具だったりいわくある石版や古文書だったりするのだが横島は数ある宝物から真っ直ぐと目的のガラスケースを目指した。既にセキュリティーは切ってある。
 右手を“栄光の手”に変えてガラスケースを叩き割り中に収めてある霊具を大事そうに取り出した。その霊具は直径15センチ長さが50センチの黄金色の筒でところどころに楕円形の穴が開いている。

“それは集魂器”

「横島。人間のあなたが“集魂器”なんか手にして何をしようというの?」

 勘九郎は聞いてみた。“集魂器”は人間の魂を集めるもので魔族ならともかく人間の横島に必要なものとは思えない。
まして横島が人間の尊厳を傷つけるような物を欲しがるとは思えないのだ。

 横島は勘九郎の質問には答えずただ暗く自虐的に笑っている。

―――――二人の間に奇妙な沈黙が支配する―――――

「あの〜、わたしも何か貰って良いのでしょうか?」

美紗が二人の沈黙を断ち切る。

「ん? あ〜、別に良いんじゃねーの。こんだけたくさん有るんだから」

 美紗は「やったー!」と両手挙げて喜ぶ。そしてキョロキョロと辺りを見渡し目ぼしい宝物を物色し始める。
しかしチョロチョロとあちこちを走り回るだけで何も取ることなく横島の元まで戻ってきた。

「いや〜、よく考えたら使い方とかなにも解らないし持っていく価値ないですよね」

 美紗の言葉に横島は苦笑する。

「あれ?そう言えば勘九郎さんは?」

 横島も慌てて周囲を見渡す。横島の隣に立っていた勘九郎がいつの間にかいなくなっていたのだ。
そして部屋の隅の方に開けっ放しのドアを見つける。

「美紗ちゃん こっちだ! 勘九郎はここから出て行ったんだ。追いかけるぞ」

「はい! あっ、待ってくださいよ〜」

 勘九郎は野放しにしては安心できない男だ、すぐに捕捉する必要がある。横島は美紗にかまわず部屋を飛び出していく。美紗も慌てて横島の後に続いた・・・。



横島たちの踏み込んだ部屋は何かの研究室のようだ。横島たちの目の前にはびっしりと埋め尽くされそうな位の棚がある。
そのたなひとつひとつにホルマリン漬けされた目玉とか脊髄だとかおそらく魔族の幼生らしきものがビン詰めされている。

「ひぇ〜、何ですか此処は・・・。やだ、気持ち悪い」

 美紗は部屋にあるホルマリン漬けを見てすっかり萎縮してしまった。横島はそんな物に心を動かされなかったがさっきから気になっている事があった。部屋の魔力濃度がやたら濃いのである。通常人間界ではここまで濃い魔力濃度を持った場所はめったに無い。と言うことは考えられることはこの先にとてつもない力を持った強敵が潜んでいると言うことだ。横島は慎重に歩みを進めた・・・・。


・・・・・“ホルマリン漬けの森”をぬけるとそこはだだっ広い空間になっていた。そして目の前10メートル先に巨大な水槽といろいろな機材があり例の魔力はその水槽から溢れ出していた。その水槽の中を眼を凝らして覗いた所で横島は凍りついた。

 “究極の魔体”

 忘れるはずが無い。横島たちを恐怖のどん底に落したあの“究極の魔体が”が目の前にあるのだ。“究極の魔体”のサイズは
だいたい100メートル、ここにある“究極の魔体”は3メートル位である。しかし大きさの問題ではない。究極“の魔体”の恐ろしさはその圧倒的な火力とあらゆる霊的攻撃を無効化する防御力にある。横島のこめかみに嫌な汗が流れる。

「ホッー、ホ、ホ、ホ、ホ。やっときた様ね 横島。見てみなさい、これが33分の1究極の魔体“まーくんGX”よ。」

 悪の女幹部よろしく高笑いをする勘九郎。そして目の前のレバーをぐっと引く。
すると水槽の水が“コポコポ”と音を立てて減っていきやがて完全に無くなり“まーくんGX”の雄姿が現れる。

「さー!“まーくんGX”あの生意気な連中をギッタギタにやっておしまい!」

 ぴしっ!と横島たちの方を真っ直ぐ指差す勘九郎。

 そして“まーくんGX”は勘九郎の声に応えるように「ぐぉー!!」と声を上げ

 「?」   隣にたたずむ勘九郎に手を伸ばし 

「ちょっと離しなさいよ!」   勘九郎をぐっと掴んで 
 
「ひぃー、 止めなさい!! ちょっと聞いてるの!」   両手を高く上げて後ろに持っていき

「いや―――っ!!」    野球のボールよろしく勘九郎を横島たちに向かって投げつけた。
   
唸りを上げて飛来する勘九郎。横島と美紗は飛んでくる勘九郎を余裕を持ってかわす。

 “びしゃ” 「ぐぇっ!」  床と濃厚なキスをする勘九郎、カエルの様な格好で床にへたばっている。

「おい!勘九郎。なんだあれは!! なんて物騒なもの作ったんだよ!!」

「うるさいわね!あれがあたし達の誇る兵鬼よ!」

 横島の問いに勘九郎がへたばったまま答える。

「なにが兵鬼だ! お前の言うこと全然聞かないじゃないか」

「いえ、ちゃんと聞いているようですよ。わたし達をギッタギタにするという命令を・・・・・」

 そうなのである。勘九郎の出した命令は生意気な連中である横島と美紗をギッタギタにすることであり、その為には命令者の勘九郎がどうなろうと構わない様である。“究極の魔体”は小さくなっても“究極の魔体”だ。
 “まーくんGX”の動きが突然止まり膨大な霊力が“まーくんGX”に集まりだす。

・・・・・頬を引きつらせる横島、美紗、勘九郎。

 そして「グォ――――ッ!!」と言う雄たけびを上げて口から霊波砲以上の出力を持つ“霊撃砲”を放つ。“霊撃砲”は雷撃を何本も束ねたように周りの空気を切り裂きながら横島たちに向かって突き進む。 横島たちはとっさに左右に飛ぶ。
“霊撃砲”は横島たちのいた場所を通り越し“ホルマリン漬けの森”をなぎ倒して研究所の壁を紙を突き破るかの様に容易に突破した。 

・・・・・・・・・顔色を蒼ざめる三人。

「やばいなこれは。もしあんなのに当たったら骨まで残らないぞ」

 顔を引きつらせながら恐る恐る言う横島。

「あっ、横島さん見てください。ちょっと危険な状態です」

 美紗に促されて見てみると“まーくんGX”が霊力を集中している所だった。

「「「ひぃー」」」

 三人は脱兎の様に一直線に“霊撃砲”が空けた穴から逃げ出した。



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