椎名作品二次創作小説投稿広場


彼の者纏いしは・・・混沌 

第4話 六道の夏!! 演舞


投稿者名:ATO
投稿日時:04/ 5/18

<前回までのあらすじ>

横島忠夫は改造人間である。

彼は悪の秘密結社『六道』によって改造され、組織でエージェントとして生きてゆくことになったのだ。







頼りになる組織のパシリ、鬼道政樹!!



「命令には絶対服従や!!」



血まみれのバトルメイド、四ノ森尚香!!



「うふふふふ・・・お手合わせ、お願いしますね?」



十二の下僕といっしょに戦うおっとり無差別破壊兵器!体は大人!頭脳は子供!六道冥子!!



「みんな〜〜なかよしなの〜〜」



謎に包まれたのんびり首領、六道冥那!!



「敵は〜〜皆殺しなのよ〜〜?(黒笑)」



世界征服のため、今日も(愉快な)仲間達と共に彼は戦い続けるのだ!!









・・・・・・これは、一人の男の愛と友情と萌・・・ゲフンゲフン!・・・その他
もろもろの物語である。



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



                         彼の者纏しは・・・混沌



〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓




第4話  六道家の夏!  演舞  



 闇に染まった部屋。

 その中に幽鬼のように浮かび上がる影。



「さて〜〜今回の任務なんだけど〜〜」

「ちょっと待てーーーー!!

 いつ俺が改造されたんだーーーーーーーーー!!

 いつから六道家は秘密結社になったんだーーー!!

 っていうか紹介文に微妙(?)に真実が混じってるところがイヤだーーーーー!!!!」

「あらあら〜〜蛍人君〜〜モノローグにツッコミ入れちゃダメじゃない〜〜」

「モノローグ!?モノローグってなんなんすかーーーーーーーー!!!?」

「わからない〜〜私〜〜ただのキャラクターだから〜〜」



 理事長は遠い目をして言う。



「またそこはかとなく世界を把握してそうなセリフーーーーーーー!!!」

「まあまあ〜〜そんなことより〜〜」

「・・・そんなことですますんすね」

「鬼道君が〜〜いじけてるわよ〜〜?」





無視っすか・・・(汗)





 理事長の指す方向には、部屋の隅っこで座り込んで地面にのの字を書いてる政樹がいた。



「ぼ、僕は犬とちゃう・・・。

 丁稚なだけなんや・・・人間なんや・・・」



それも結構ダメな気がするぞw



「政樹、気にすんな!お前はお前だろ?」

「け、蛍人・・・・・・(感涙)」

「一生六道に逆らえないだけじゃないか、犬よりかはナンボかましだって(輝笑)」



 蛍人の歯が『キラリーン☆』と、某元大関スケコマシもビックリの輝きを放つ。



「そんなんイヤやーーーーーーーーーーーー!!!!」



 叫び、飛び回りながら政樹は部屋の出口を探す。



「あ!政樹!どこ行くんだよ!?」

「イヤやーーーもうおうち帰るーーーー!!!」

「ねぇ〜〜」

「ダメだろ!お前は借金返すまで馬車馬のごとく働かなくちゃいけないんだよ!」

「そんな人生イヤやーーーーーーー!!!!」

「ねぇったら〜〜」

「あ、こら!床を掘るな!モグラか、お前は!!」

「ドグマに帰るーーーーーーー!!」









「・・・・・・無視してるとおばさん、怒るわよ(ぼそっ)」



ビビクゥ!!



 その殺気に、部屋の気温が一気に下がった。



「や、やだなぁ冥那さん、無視なんかするわけないじゃないですか〜(汗)」

「そ、そうですって〜。僕達いつでも冥那様のこと考えてますもん〜(滝汗)」

「ほんとに〜〜?」

「「モチロンデスヨ!!」」



 俺達はその瞬間、シンクロ率400%を記録した。



「そお〜〜?それならいいんだけど〜〜」



 そう言うと、理事長は椅子に座りなおして机に肘をつき、某非公開組織司令のポ−ズをする。



「それで〜〜今回の任務なんだけど〜〜」

「あの、一つ聞いていいですか?」

「な〜〜に〜〜?」

「この大掛かりなセット、これだけのために作ったんですか?」

「もちろん〜〜」



即答かよ・・・。



「な、なんで?」

「だって〜〜二人が喜んでくれるかな〜〜って思ったから〜〜」

「いや、いくらな「はいっ!冥那様のお気遣い、とても嬉しいです!楽しませていただきました!!」

「そぉ〜〜?よかった〜〜」



 理事長は満面の笑みを浮かべる。



・・・こいつは、ホンキで飼い犬根性染み付いとるな。



「そういうことで〜〜今回の任務は〜〜六道女学院の臨海学校のサポートよ〜〜」

「「はい?」」



 俺達は目が点になった。



_____________________________________________________________


「・・・と、いうわけでやって来ました臨海学校!」



 尚香さんが青空の下、何故かメイド服のまま言う。



「なにが『・・・と、いうわけ』なんですか?っていうか来るまでの行程はどうなったんですか?」

「一つ目、作者の都合というわけ、です。

 二つ目、車で延々と走っているだけなので書く方も読む方もつまらないので削除」

「そんな身も蓋もない(汗)っていうか作者とか読む方ってなんですか?」

「ただの電波ですからお気になさらず」

「で、電波・・・?」





尚香さんって・・・(汗)。





 俺が思わず固まってしまったとき・・・。





「蛍人さ〜〜ん!」

「こら!冥子!勝手に歩き回らないの!!」







 冥子ちゃんと一緒にやってくる人の声を聞いた瞬間、頭の中が真っ白になった。








 俺の幸せの象徴のような人だった。

 彼女の周りにたくさんの人が集まっていた。

 たくさんの思い出。

 感情が決壊し溢れ出しそうになる。







「蛍人さん〜〜?」



 反応のない俺を不審の思ったのか、冥子ちゃんが下から俺の顔を覗きこむ。



「やぁ、冥子ちゃん。今日はがんばろうね」



 俺は、普段通りに言う。



「は〜〜い!」



 動揺を隠して・・・。



「で、そっちの子は?」

「私の〜〜お友達の〜〜美神令子ちゃん〜〜」



 釣り目気味の目がこちらを向く。



「令子ちゃんか、よろしくね?」

「アンタ誰?令子ちゃんだなんて気安く呼ばないでくれる?」

「ああ、ゴメンゴメン。

俺は澄川蛍人、今回美神さんたちの手伝いをするんだよ」

「そう、でもあんたの名前なんて聞いたことないわ」

「そりゃそうだよ。俺、GSじゃないもの」

「GSじゃない?じゃあなんで私達の手伝いなんかできるのよ?」

「GSじゃないけど霊能力はあるからね、理事長に連れてこられたんだよ」

「ふ〜ん。あの六道理事長が無能を連れてくるとは思えないから腕は悪くないと思うけど・・・。

足引っ張らないでよ?」

「ああ、邪魔にならないようにするよ」

「それじゃ、そろそろ集合の時間だから。

ほら冥子!行くわよ!!」

「え〜〜?私〜〜まだ蛍人さんと〜〜全然お話してないのに〜〜」

「集合時間だって言ったでしょ!?話す時間なんて後でいくらでもあるわ!」

「・・・は〜〜い。

蛍人さ〜〜ん、また後でね〜〜」



 狂おしいほどにあいつと似た彼女を見る。





 でも・・・





「・・・あの子はあいつじゃない」

「澄川さま?」

 

 尚香さんが、急に様子の変わった俺を心配そうに見つめる。



「なんでもないですよ。少し・・・昔のことを思い出してただけです」

「・・・そうですか」



 未練を振り払うように空を見上げる。

 太陽は嘲るようにに輝き、空は皮肉なほど青かった。



_____________________________________________________________



「今日は〜〜皆さんの助っ人に〜〜この人が来てくれました〜〜!」



 政樹が照れくさそうに前に出た。



「「「「「キャーーーーー!!!!」」」」」



 生徒達が黄色い声を上げる。



「皆さんも〜〜知っていると思います〜〜今回のGS免許主席取得の〜〜鬼道政樹さんです〜〜」

「どうも、鬼道政樹です!まだ免許を取ったばかりの見習いですが、今日は皆さんと一緒にがんばろうと思います!」

「「「「「よろしくおねがいしまーす!」」」」」



 再度生徒達の声が響く。



「う、うらやましくなんかない!!そうだ、うらやましくなんかないぞ〜!!!

 女子高生にキャーキャー言われてるあいつがうらやましいだなんて全くちっともこれっぽちもうらやましいことなんてかけらもないんだーーーーーー!!!!」

「・・・うらやましいと思っているとしか見えませんけどね」





尚香さん・・・そのツッコミはいただけません(滝涙)

そうだ!俺は女子高生は守備範囲外なんだ!!俺が好きなのは大人のオネェサンなんだ!!





「それじゃあ〜〜みんなはしおりどおりに行動してくださいね〜〜?かいさ〜〜ん〜〜」





 理事長の言葉が終わると、政樹がこちらへやってくる。



「いや〜、女子高生ってのはなんであんなに騒がしいんかな〜?ちょっと疲れたわ」



 などとほざきやがった。



「自慢か!!?ソレは俺に対する遠まわしの じ! ま! ん! なのか!!!?あぁん!!!!?」

「な、なにを言っとるんや?

 それより、僕らも仮眠をとっとかんと体がもたんで?」

「ふぅ〜っふぅ〜っ・・・それもそうだな。寝るか」



 俺はなんとか腹の底で燃え盛る炎を鎮めた。



「おう。

 それじゃあ尚香さん、またあとで。」

「あ〜あ〜ヤローと二人部屋かぁ。

どーせなら尚香さんと同じ部屋にしてくれたらいいのに。ツインじゃなくダブルで」

「アホか。そないなことして嫁入り前の尚香さんを傷物にでもしたらどないするんや?」

「政樹・・・お前考えが古いな」



 そんな軽口を叩きながら、俺達は仮眠を取るため用意された部屋に向かった。



_____________________________________________________________



「・・・・・・何か来る」



 まどろみの中にいた俺は、異質な気を感じ取り目を覚ました。



「政樹、起きろ!!」



 隣で熟睡している政樹を叩き起こす。



「・・・う〜〜ん。どないしたんや〜?」

「早くしろ!敵が来る!」

「な、なんやて!?」



 政樹も慌てて飛び起きる。



「俺が足止めをする!お前は生徒達を起こして来い!!」

「わ、わかった!」



 生徒達は政樹に任せ、俺は浜辺へと急ぐ。

















「・・・多いな」





 外に出た俺を待っていたのは、海の向こうから雷雲のようにやってくる悪霊の大群だった。





「ちっ、あの子達だけじゃ恐らく支えきれない。

 ・・・サポートに徹するつもりだったんだけどな」



 もう敵の第一陣とは1kmと離れていない。



「やむなしか・・・ならっ!!」



 俺は5mはある、巨大なサイキックソーサーを作り出す。



「減らせるだけ、減らしておく!!」



 そしてそれに思い切り拳を叩きつけた。





ガシャーーーーーン!!!!





 ガラスの割れるような音とともにサイキックソーサーが砕け、その無数の破片が敵の集団へと向かう。





ドドドドドドドドドドドドドドドドォン!!!!!!!!





 いたるところで小規模の爆発が起こり、当たったモノとその周りを巻き込み消滅させる。





「「「「「キシャーー!!」」」」」

「「「「「シネシネシネシシシシーーーーー!!」」」」」





 弾幕を抜け出してきた奴らが俺に襲い掛かってくる。





 だが・・・。







ブォン!!







 そいつらは黒の龍に一瞬で噛み裂かれて消え去った。





「よ〜しよし、いい子だ」





 全長4mほどのサイズで出てきたそいつの頭を撫でてやる。





「蛍人ーーーーー!!」





 宿舎のほうから、政樹が生徒達を引き連れてやってきた。

 そちらを一瞥し、黒竜を影に戻す。





「政樹、早かったな」

「お前が急かしたんやろ?」

「そういえばそうだったな」

「ったく・・・」











「な、なに?あの数・・・」

「1000や2000じゃ絶対ないわよ・・・」




 軽口を叩く二人の横で、生徒達はイナゴの群れのような悪霊の大群に絶句している。 





「あの数はひよっこたちにはつらそうやな」

「そうだな。

 ・・・だが逃げるわけにもいかない。なるべくフォローするさ」





 生徒達の方を向く。





「何をぼさっとしている!!

 すぐに第2陣が来るぞ!

 簡易結界展開!迎撃準備だ!!」

「「「「「「「「「「は、はい!!」」」」」」」」」」



 俺のセリフに生徒達は一瞬硬直したがすぐに動き出した。

 さすが六道の3年だ、動きが的確でしかも早い。





 あっという間に簡易結界の展開が終り、生徒達は隊列を組んだ。



「政樹」

「ん?」

「指揮は任せた、俺は援護に徹する」

「おう」





 第2陣が浜辺から500mほどの距離に迫る。






「来たぞ!油断するなよ!

霊体ボウガン、狙え!」





 一斉にボウガンが掲げられる。





「ってーーーー!!」





 霊団に向け、矢がまさに雨と呼ぶにふさわしいほどの勢いで降り注ぐ。





「後衛部隊は前衛の援護!結界の保持も怠るな!!

前衛、気合入れろ!出番だ!!」

「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」」



 

 弾幕を抜けたモノ、耐え切ったモノが眼前に迫っていた。




_____________________________________________________________





バシュ!!



 目前の敵を神通棍が切り裂いく。

 周りを見れば、すぐに次の敵が目に入った。



「ったく、一体何匹いるのよこいつら!!」



 美神令子は悪霊たちのあまりの数にぼやいた。



「こんなに多いだなんて聞いてないわ・・・よ!」

「グギャァ!」



 ぼやきながらもその腕が敵を逃すことはない。



「ちょっと冥子!こっち溜まってるわよ!!」

「だって〜〜もう疲れたんですもの〜〜」

「だーーーーー!!情けないわね!根性よ、こ・ん・じょ・う!!」

「あ〜〜んも〜〜いや〜〜!」





 それもそのはず、戦い続けてもう4時間が過ぎようとしている。

 初めのほうは余裕で倒していたが、そのうち明らかに何かに指揮されている集団が現れ始めた。





「意識の壊れた下級霊にこんな統率の取れた行動ができるはずがないのよ。

どこかに大将がいるはず・・・」



  思考に陥り、動きを止めた次の瞬間。







「「ギシャーーーーーーーーー!!」」







 前後から敵が襲ってきた。



「し、しまっ・・・」


 前方の敵は受け止めたが、後方はどうしようもない。

 衝撃を覚悟し、目を閉じた。









「どっせーーーーーーーーーい!!」



ザシュ!



「!?」



 何かが背後の敵を切り裂いた。



「美神さん!!」

「はっ!」



ドシュ!



 声に反射的に反応し、敵を切る。



「大丈夫だった?」

「あんた・・・」

「澄川蛍人だよ。

 それより、どこも怪我はない?」

「え、ええ」

「よかった。じゃあ美神さん、また後でね」

「ちょ、ちょっと!」



 思わず、呼び止めてしまった。



「なに?」

「え・・・っと・・・あの・・・そうよ!

美神さんはやめて、令子でいいわ」

「いや、でも令子って呼ぶなって・・・」

「いいの!令子!特別にそう呼ばせてあげる!」

「そっか。・・・ありがとう、令子ちゃん」

「う・・・うん」



 顔が熱くなっているのが自分でも分かる。

 今自分の顔はきっと熟れたトマトのように真っ赤だろう。



「・・・なにしてんのよ!早く行きなさいよ!」



 恥ずかしくて語気が荒くなる。



「うん、わかった。それじゃあね」



 蛍人は疲れなど感じていないかのようなスピードで走っていった。



「・・・一体どういう体してんのよ・・・」



_____________________________________________________________



「政樹!」

「おう、蛍人か」

「こいつら、下級霊ばかりなのにおかしいくらいに統率が取れてる」

「それは俺も思っとった。親玉がどこかにいるはずや」

「ああ、多分もうそろそろ出てくる頃だ」

「なんでや?」

「敵のほとんどがやられてる。今救援に出てこないと各個撃破されて壊滅だ。

 退却という選択肢もあるが、そうもいかないだろ?」

「そうか、なら注意しとかんとまず・・・」





 ドドォーーーーーーーーーーーーーン!!!!





「「!?」」





 霊波の噴出と爆発音に二人が反応する。





『我ガ名ハ”骸羅”!!

 大将ヨ!!我ハ一騎打チヲ望ム!!』



 そこには、身長3mはある巨大な鎧武者の霊がいた。

 その霊圧は今までの下級霊とは比べ物にもならず、周囲に近づこうとする生徒はいない。





「なかなか大物だ。

 政樹、お前が行くか?」

「いや、お前にまかせるわ。

 さすがに戦いっぱなしやから霊力が切れかかっとる」

「情けねぇな」

「お前と一緒にするな。元々式神使いは霊力の消耗が早いんや」

「わかったわかった。

 ・・・じゃあ行ってくる」



 蛍人が巨大な武者の前に出ようとする前に、一つの影が躍り出た。



「アンタの相手は私がしてやるわよ!!」



_____________________________________________________________



 巨大な鎧武者と少女が相対する。



『ソナタガコノ軍ノ大将カ?』

「ち、違うわよ」

『ソウデアロウナ。
 
 コノ見事ナ用兵ガ、ソナタノヨウナ小娘ノモノデアルワケガナイ』

「な!こ、小娘ですってーーーーーーーーーー!!?」

『サゾナノアル将デアロウ。

 勝ツニシロ負ケルニシロ、楽メルハズダ』

「あんたの相手は私だって言ったでしょう!?」





 骸羅の正面に飛び出し、神通棍を構える。





『若イ身デ死ニ急グトハ・・・。

 イイダロウ。前菜ニハチョウドヨイ』

「そんなこと言ってられるのも今のうちよ!!

 このGS(予定)美神令子が、極楽に行かせてあげるわ!!」

『ヤッテミセヨ!!』
 

 


 骸羅が腰から刃渡り3mはある巨大な刀を抜く。

 そして、大上段から一気に振り下ろした。







ドゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!







「危な!でかい図体のくせして、なんて速さ・・・っ!?」



 先ほどまで令子のいた場所には、直径2mほどのクレーターがあった。



「威力も段違い、ってことね・・・。

 じゃあ次は・・・こっちの番よ!」



 霊体ボウガンを取り出し、骸羅目掛けて発射する。



『コノヨウナ矢ゴトキッ!』



 だが骸羅は難なくそれを叩き落す。





ボン!!





『ナニッ!?』



 叩き落した矢から煙が噴出した。





ヒュッ!!





『・・・!?コノヨウナ小細工デッ!!』



 煙の向こうから飛来するものを矢だと判断した骸羅はそれを刀で防ごうとした。





シュルルルル!





『ナンダト!?』





 だがそれはできず、何かが腕に絡みつく。





「もらったぁ!!」





 骸羅の目に映ったのは光り輝く棍を振り下ろす少女だった。


今までの評価: コメント:

この作品へのコメントに対するレスがあればどうぞ:

トップに戻る | サブタイトル一覧へ
Copyright(c) by 溶解ほたりぃHG
saturnus@kcn.ne.jp