「なーに、そのヘンなかっこう!?」
地平線の向こうに赤い円形が浮かぶ・・・・・・・
ゴォン ゴォン ゴォン
・・・・・・・・・昼と・・・一瞬の・・・・!
・・・・短時間しか・・・・美しいのね・・・。
・・・・・・わたしはまだおまえを信用・・・・ないけど
・・・・・・・・・・・・・・・・・感謝するわ。
「もう行くわ。陽が沈んじゃった!」
「・・オ・!、ルシ・・!、・・・ラ!」
「た〜〜クン!?た〜〜クン!!?」
ガバッ!!!!
「ルシオラ!!!!」
視線の先に冥子の顔がぶつかった。彼女は泣きそうな顔をしている。
「あっ、いや。その・・・冥子ーー愛してるよーーーー!!!」
「・・・嘘つき〜〜。」冥子は頬をぷーっと膨らませ目を背けてしまった。
嫌な夢を見た。最近眠ろうとするといつもこうだ。
あれから3年が過ぎようとしている・・・・・。
無事高校を卒業し、一波乱あったが無事、GS免許も手に入れた。
そして明日・・・・、冥子との結婚式を迎えようとしている。
何故今になってこんな夢に悩まされなければいけないのだろう。
・・・・・・・・・理由は1つ・・・・・しかない。
ここに来て、まだ冥子に隠し事があるからだ。
何度も言おうと思った。
でも・・・・・言えなかった。冥子が離れていってしまう・・かも知れない。
付き合い始めた頃はどちらかといえば本気じゃ無かった。
無理やりくっ付けさせられた・・・というイメージが強かったから・・。
もちろん嫌々という訳でもなかったけど・・・。
冥子の母親の策にまんまとはまったわけで・・・、結婚なんて考えもしなかった。
時は人の心を変える。
次第に冥子に惹かれていっているのがわかった。
毎日電話しないと気が済まない、会わないと、側にいないと・・・・。
もし・・・、この言葉を言ったら・・・・、もう・・失うのはいやだ・・、嫌なんだ!!
でも言わなければならない。このままじゃ一緒になれない。
相手を信頼してない・・・・・・から・・・・・
「冥子!!!!」
「な〜〜〜に〜〜〜?た〜クン〜。」
「あの、その、・・・・・ルシオラのことなんだ!!!知ってるだろ!!あの時居たから!!それでその・・俺の中にはソイツがいるわけで・・・それで子供にひょっとしたら・・その・・」
「待って。」
「・・・えっ。」
今のは・・・冥子・・・???
「知ってるよ。全部。大分前に聞いたの。」
「め・・冥子・・フツーに・・ん」
唇が重なる・・・。二人の距離を詰めていくように・・・。
永遠のような時間が流れ・・・そして離れてゆく。
「冥子・・・・。」
「それ以上何も言わなくてい、い、い〜〜の。あ〜〜もうダメ〜〜これ以上は無理〜〜。」
ぷっ!!
おもわず噴出してしまう。
「あ〜〜、た〜〜クン、酷い〜〜〜。私〜〜頑張ったのに〜〜〜。」
「ごめん、ごめん。でも・・・・ありがとう。」
「ご褒美は〜〜?」
「それは・・・」
再び影が一つになった。もう彼らを引き離すものはないだろう。
来世ではどうかわからないが・・・・・・・・。
その時、町に不釣合いな光る飛行物体が甘ーーい空間を通り過ぎて行った。
不愉快そーにフラリフラリと飛び回り、夕闇とともに消えてゆく。
「見せつけてくれるわね・・・パパとママ・・。くすっ。」
その日ある事務所内である女性が、ヤケ酒で病院に担ぎ込まれたとさ。
めでたし めでたし・・・かな。
ここまでコメディ路線まっしぐらだったのに・・・。
最終話で乗り変えです。ホントは結婚式で馬鹿馬鹿しく終わる予定だったのですが、前話でのご指摘を受けまして、まあここでシリアスなのも逆に面白いかなと思って・・・・・。
落ちには彼女を使用しました。本当は好きなキャラクターなんですけどね。
こんな話でよかったら、コメントお願いします。
さー寝よ。 (cymbal)
んーー、そうですかーー。でもやっぱり自分の作風では無い気がするので・・。
もう1話だけ書きます。もう1つの未来として、まあおまけ見たいなもんで。
そっちではルシオラには触れませんので、どーしても嫌だ!!と言う方は見ない方がいいかも知れません。最初はこんな感じにする予定でしたって話です。 (cymbal)
冥子ちゃんが可愛くて可愛くて、横島クンが羨ましいです。 (林原悠)
そうですか・・・、自分としては少し失敗したかなと思ってたんですが嬉しいです。 (cymbal)