「え・・・っとココにお茶とお茶請け置いておきます」 セイバーの目が あきらかに泳いでいる。 「うん・・・ありがとう・・・」 当たり前だと、そう思う。 「それでは・・・私は道場に!!」 「うん分かった!!」 「リンもイッセイもごゆっくり!!」 最後にはお互い悲鳴じみていたな、ああお互いに。 無理もないね。 この配置どう考えてもおかしいだろ。 「この問題終わるまでお茶はナシってわかっているでしょうね」 「当然。衛宮だって言われずともそのくらいわかっているだろ」 「・・・・・・はい」 右から左からサラウンドでせっつかれる。 あまり横に広くない机なんだから どちらか向かい側に・・・無理か。 しかし、お茶と・・・いちご大福か。 お茶冷めるんだから。休憩したかったな。 「・・・ここはね、どうすると思う?」 「えっと・・・あ、この公式・・・かな?」 「はい、正解」 「よ、よかった」 遠坂の教え方は 俺の知識の中から引き出すような教え方。 聞かれて、答えるまでの時間、 ちょっと目つきが怖いけど うん。力はついている気がする。確実に。 「んで、次に使う公式は、だ」 一成の腕がノートにひょいと伸びて さらさらと公式を書いていく。 流石。今公式集一回も見なかった。 「コレを使ってxを求めた後・・・だ」 一成に教えてもらった後のノートは 後から見返しても 本当にタメになる。 考え方や公式を 蛍光ペンで囲んで残してくれるから 何日たっても記憶が色あせない。 「柳洞君。ちょっとよろしいかしら?」 「? 何か間違ったことでも教えたか?」 「柳洞君はすぐに衛宮君に答えを教えすぎのような気がする!」 「しかし公式がないと数学の問題が解けないのは事実なのであり・・・」 「でもそれなら士郎のためにならないでしょう!」 「今覚えているのなら別に支障はない。  が、しかし今忘れているのなら  テストまでに覚えれば済む話だろうが。  時間がないのだからこうやって教えながら覚えてもらえば  時間の節約になるだろうが!!」 「だったらもう少し悩ませるの!  思い出すかもしれないでしょう!!」 「一度忘れたものを簡単に思い出せるか!  衛宮を苛めて楽しいかこのサディスト!」 「何よ士郎を甘やかして結局士郎をダメにして  テストの成績が悪くてしょぼくれている士郎を見たいんじゃないの?  サディストはどっちよ!!」 「貴様何時から衛宮を名前で!」 「ずーっと昔から前世から!」 右から左から キャンキャンキュイーンと 言葉のミサイルが飛んでいく。 でも。 これって何か・・・ 「士郎!」 「衛宮!」 「「どっちの味方するの?」」 「え?   ・・・ 幸せだなって」 「何を抜かしているんだ衛宮!」 「頭おかしくなった?ほら柳洞君が甘やかすから!」 「いや、だって   すっごい幸せなような気がして。  二人とも、違った方法で  でもためになる方法で  俺のことを考えてくれていて  こうやってケンカするのも  きっと仲のいい証拠だし。  うん。幸せ」 右と、左で 全く同じように 赤くなってびっくりしたかと思うと 「「このサディストー!!」」 全く同じ怒号が飛んできた。 「そもそも何のためにこうやって勉強教えていると思っているの!」 「ええいそこになおれ!!」 二人で左右から襟首をつかんだかと思うと 床にねじ伏せて ぽかぽかと胸元を二人で叩く。 全くサディストだなんて 嘘つくな二人とも。 この叩かれてるのすら 二人にされるのなら めちゃくちゃ嬉しくて心地いいのだから。