CWC

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勇気と知恵と協力と(CWC)

 

 1995年の阪神・淡路大震災を覚えていますか?
神戸を襲った未曾有の大地震は、私の心にまだ深く残っています。
小学校から神戸で育った私はいつも母から「 神戸は台風も地震もないいい所なのよ 」といつも聞かされていました。
あの朝、愛犬のナンドが午前5時30分に遠吠えを始めていました。
実はその一週間前からシェパードのナンドとラブラドールの銀次郎がなぜか5時30分になると決まって遠吠えをするようになっていました。
私は「一体ナンドはどうしてんやろ?」と思いながら、後10分寝たいのに等とブツブツ言っていました。
その時です。グラグラグラ!!と下から突き上げるような大きな揺れが起り次には大きな横揺れが来ました。その大きな揺れは、いつまでたっても止まらなかったのです。
「今日はえらい長い事揺れとおで。」
と私はベッドの端を持ちながら叫んでいました。
揺れが収まって犬舎に行くと落下したものもなく犬達は「きょとん!」としていたので一先ず安心し、きっと奈良が震源地だったのだろうと勝手に解釈していました。助手達と地震について一言、二言話した後、犬舎に戻って掃除を始めラジオをつけると地震速報が流れていて何と震源地は「神戸市垂水区」と言っていました。
そんなバカな。こっちでもこんなに揺れたのに震源地が垂水って?
一体どうなってしまったのか?
母は姉は姪達は、無事なのか?私の知る限りの人たちは無事なのか?
電話をかけるとどうしてか繋がりません。
電話局の案内が流れてくるのを聞きながら本当に大地震が神戸に起ったのだと感じました。
それからはテレビに釘付けです。
一体神戸がどうなっているのか情報が知りたくていてもたってもいられません。
しかしテレビで見る映像は、絶望的な映像ばかりでした。


          神戸が燃えている

私たちの街、神戸が燃えているのです。業火になめられるように焼き尽くされているのです。
高速道路が落ち、ビルが崩れ火の街になったその姿をテレビはそのまま私たちに知らせてくれました。


          神戸が燃えていく。

イギリスのホストマザーは、末期の癌だというのに病院から電話をくれました。
   「 アキコ、あなたは生きているか?あなたの家族は大丈夫なのか」と
ウェールズのおじいちゃんは、すぐに地図で神戸と奈良の位置を計り被災を心配する手紙をくれました。

私が災害救助犬の存在を知ったのはこの時でした。
スイスから関空に降り立った救助犬達は、検疫等で迅速に現場に向かう事が出来ずせっかく地球の裏側から救助に来てくれたのにその気持ちが行動として受け入れられず非常に残念であった事等を知りました。
犬の訓練士でありながら、その存在も知らずこの一大事に何も役に立つ事が出来ないという歯がゆい思いを二度としたくないと心に決めて救助犬の訓練を始めようと思いました。
まず、国内で初めて救助犬を訓練しておられた「富山」の坂井さんをお訊ねしたりスイスの救助犬協会にも伺い訓練等拝見させて頂きました。
今でも心に響いているのは、私がブレヒト氏に、救助に出かけるボーダーラインはどこかと伺った時に


「地球上で、どこで地震が起ろうとも私たちスイス人は必ず救助に行く。」

と力強いお返事を頂いた。 地球の何処へでも。
外国傭兵ではスイス人が一番強いと何かの本で読んだ記憶がある。
それでなのかどうかは定かではありませんが、彼らの持つ強い使命感と勇気に心を打たれました。
帰国してからは、なかなか訓練が上手く進まず悶々とする日々が続きましたが、10数年かけてやっと自分なりのマニュアルが出来てきました。そしてこの長い年月に変わらずに思った事はやはり、日本は地震国なので災害救助犬は必要であるという事です。
生業として救助犬を教えようとは考えていませんが、プロの訓練士さん達が救助犬に関心を持ってくれて自分たちも訓練をしてみようと思って下さるのであれば何かお手伝いできるのではないかと思います。













 CWC  MEMBERS順次アップして行きたいと思います)



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      Marcel

1、2代目はシェパードでしたが3代目からはボーダーコリーを訓練しています。





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    和歌山メンバーとともに勝浦で夏期合宿をしました。

    あまりの暑さに閉口して、海に浸かりました。






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いつもはご近所の里山と京都の自己所有の山で平地訓練を主体に行っています。