カイロから空路2時間半。アブシンべル宮殿はエジプトの南の果 てにある。紀元前1250年頃
に都からこんなに遠いところに 巨大な石の建造物を建てたラムセス2世はやはりすごい人。 
いつか砂に埋もれ長年忘れ去られていたが、19世紀にイタリア人ベルツォーニにより発見さ
れた。その後、1954年当時のナセル大統領がアスワンハイダムの建設を計画したため神殿が
水没の 危機に陥いることとなる。 しかし、人類の貴重な財産を失わせてはいけないという研
究者達の呼びかけで1955年にユネスコによる遺跡救済計画が立ち上げられた。世界中の英知
を集め1963年から5年の歳月をかけて北へ64m、西へ110mの移築に成功した (^_^)b
遺跡全景。中央より左が大神殿、右が王妃のための小神殿。
クリックするとそれぞれの全体像が見られます。
ダムのため造られたナーセル湖。
もとの神殿はこの下にあった。
大神殿正面。21mのラムセス2世石像。左から少年、
青年、壮年、老年の姿。大して変わってると思えない。
像の真ん中にある入口
王妃の像が王の足下に
あるが、うんと小さい。
ラムセス2世が大活躍したガディシュの戦いを描いてある
入口近くの像
神へのお供えを描く
入口を入ると柱を背に左右4対ずつ冥界の王
オシリス神 の姿の ラムセス2世像が並ぶ。
入口横にある戦いに敗れ奴隷として連れてこられた捕虜達の 絵。
後手に 縛られ 繋がれている。人種の違いが髪型から分かる。up
象形文字でラムセス2世の名前を書いた
カルトゥーシュ(右上のワク内)が判子の
ようにあちこちにかかれている。
カルナック神殿でもよく見かけた。
至聖所の4神。右から2人目が神になった
ラムセス2世。年に2回春分、秋分に
太陽の光が 建物の奥にあるこの4体の
像に差し込 むよう設計されていた。
移築後も見事にそのようになっている。
入口近くの大列柱室から奥を
見たところ。前室が2続き、
その奥に至聖所がある。
壁にも天井にも彩色の施され
た絵が全面に描かれている。
大神殿から向かって右にあるのが夭逝した妻ネフェルタリの為に
建てられた 小神殿。こじんまりと 可愛く つくられている。

入口の所で鍵のような形の
アンク(生命の鍵)をもった
おじさんが番をしていた
大神殿とは異なりおだやかで美しい壁画
牝牛の角を持つ女神ハトホル