『ダブルチーム2』:1999、アメリカ
Double Team 2

<スタッフ&キャスト>

監督…ツイ・ハーク
脚本&製作総指揮…ドン・ジャコビー
製作…モシュ・ディアマント

ジャック・クイン…ジャン=クロード・ヴァン・ダム
ヤズ…デニス・ロッドマン
ビリー・ダイタス…ブルース・ペイン
ランス…ジェフ・スピークマン
メイス…バンバン・ビガロ
トミー…
マイケル・マドセン
キャサリン…ナターシャ・リンディンガー


<ストーリー>

ジャック・クイン(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は昔、CIAの対テロリスト秘密工作員だったが、今は引退している。妻キャサリン(ナターシャ・リンディンガー)との間に子供も産まれ、田舎で平穏な生活をしている。
そんな彼の元に昔からの大親友トミーが訪れてきた。ボランティア団体のリーダーであるトミーは最近、身の危険を感じていた。そこで組織の大会で演説をする際、ジャックに護衛を頼みにやって来たのだ。一度は断ろうとするジャックだったが、結局は引き受けることにする。

ジャックは武器商人のヤズ(デニス・ロッドマン)に会い、護衛のための武器を入手。そして大会当日。ジャック以外にも多くの警護が監視の目を光らせる中、トミーの演説が始まった。演説が無事に終わり、集まった観衆が拍手を送る。だがその時、トミーはどこからか銃撃を受ける。
狙撃した男を発見したジャックは逃走するその男を追い掛ける。格闘の末、男のサングラスが外れ、付けヒゲも取れてしまう。ジャックは驚く。なんとその男はCIA時代の仲間だったのだ。すると男は手榴弾を手にする。慌てて離れたジャックのすぐ近くで、男は自爆して死ぬ。

自宅に戻ったジャックだったが、夜中に人の気配で目が覚めた。何者かが家の外にいる。進入してきた覆面の男達を撃退するジャックだが、自分や家族を襲ってきたことがトミーの殺害事件と関係があるのではないかと考える。
ジャックはヤズに連絡を取り、彼の紹介で妻と息子を安全な場所に隠す。そしてヤズの協力を得て調査を開始。そしてCIAの中にあるグループが存在することを突き止める。そのグループのリーダーはビリー・ダイタス(ブルース・ペーン)という男だ。

さらに調査を進めると、彼らは処刑グループとして自分達に都合の悪い人間を次々と殺害していることが明らかになった。さらに詳しい情報を得ようと、2人はダイタスに協力している男の家に侵入し、彼の家を調べることにする。
男の家でパソコンを調べた2人は、そこに処刑対象となっている人間の名前が列記されているデータを発見。そこにはジャックの名前が書いてあった。冗談めかしてジャックに「大変だな」と言うヤズ。しかしその時、どこからか新しいデータが入力され、ヤズの名前が名簿に加わった。

自分達の行動は気付かれている。そう思った2人は辺りを見回すが、誰の姿も無い。外を見てみるが、やはり誰もいない。ノドが乾いたと言って冷蔵庫を開けたヤズだが、そこに時限爆弾を発見。2人は慌てて家の外へと飛び出し、間一髪で大爆発から逃れる。
2人がしばらく爆発を眺めていると、ラジコンヘリコプターが飛んできて2人のすぐ近くに着地する。そのヘリコプターには何やら紙が括り付けてある。見てみると、「招待状」と書いてあり、ある住所が記されていた。送り主の名前は「君達が捜し求める愛しい人」とある。ダイタスの仕業だ。

2人は書かれてあった住所へと向かう。そこは郊外の廃墟となった巨大なビルだ。中に入ると、そこにはダイタスがいた。彼は「君達に敬意を表して、プレゼントを用意した」と言う。するとどこからか、屈強な体をした2人の男、ランス(ジェフ・スピークマン)とメイス(バンバン・ビガロ)が現れた。
ダイタスから「ジャックとヤズの相手をしてあげなさい」と指示されるランスとメイス。2人がジャックとヤズに近付いてくる。ジャックはランスと、ヤズはメイスと戦うことになる。ヤズはメイスと絡み合うようにしてビルの地下1階へと降りて行く。

ランスは空手の達人。ジャックはマーシャルアーツで立ち向かう。ランスのハイキックとバックハンドブローで大きなダメージを受けるジャック。しかし2度目のバックハンドブローをしゃがみ込むようにしてかわし、大きくジャンプしての2段蹴りでノックアウトする。
メイスは元プロレスラー。体格を生かしてパワーでヤズを攻め、抱え上げて投げ飛ばす。ベアハッグで締め付けられるヤズだが、首にパンチを入れて脱出。メイスが突進してくるところを身を翻して避け、逆にタックルでメイスを壁に激突させ、退治する。

ランスを倒したジャックはダイタスに近付こうとするが、ダイタスは銃を構える。「力があるのは分かったが、素手では銃に勝てない」と言って笑うダイタス。動けば撃たれるので、ジャックも容易には近付けない。「ショータイムは終わりだ」と言って引き金を引こうとするダイタス。
その時、ダイタスの背後の床がバキバキと大きな音を立てて破れる。地下にいたヤズが天井を突き破って1階へ上がってきたのだ。ヤズの手刀で銃を弾き落とされ、慌てるダイタス。そこへジャックが勢い良くダッシュし、ジャンピングキックをお見舞いする。
完全に気絶したダイタス。「確かにショータイムは終わったな」と言うジャック。「アンコールは勘弁してくれよな」とヤズが返し、2人は軽く笑いあうのだった。


<解説>

アクション俳優のジャン=クロード・ヴァン・ダムとNBAの暴れん坊デニス・ロッドマンがタッグを組んだアクションムービーの続編。前作は近未来SFチックな要素も少し含まれていたが、今回は完全にアクションの面白さだけを追及した形となっている。
ヴァン・ダムの持ち味は何といっても得意のマーシャルアーツを生かした格闘シーン。それを生かすため、この映画ではガンアクションよりも素手による格闘シーンを重視している。クライマックスが素手による1対1の対決となっているのもそのためだ。

監督は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』シリーズなどでアクションシーンの見せ方には定評のあるツイ・ハーク。脚本と製作総指揮は『ブルーサンダー』『スペースバンパイア』のドン・ジャコビー。製作は『タイムコップ』や『サドン・デス』などでもヴァン・ダムと組んだモシュ・ディアマント。

主演は『ユニバーサル・ソルジャー』『クエスト』など、様々な作品でアクションスターとしての活躍を見せるジャン=クロード・ヴァン・ダム。共演はNBAの華々しい活躍が印象的なデニス・ロッドマンだが、彼は『サイモン・セズ』では単独主演も果たしている。キャサリン役のナターシャ・リンディンガーも含め、この3人は前作に引き続いての登場となる。

ビリー・ダイタスを演じるのは、『パッセンジャー57』でも悪役として強烈なインパクトを放っていたブルース・ペイン。彼の2人の部下の内、ランス役は『パーフェクト・ウェポン』『ザ・リベンジ〜地獄の処刑プリズン』などに主演しているアクション俳優ジェフ・スピークマン。メイス役は、日本にも何度も来ているプロレスラーのバンバン・ビガロ。
ジャック・クインの親友トミーを演じるのは
マイケル・マドセン。『レザボア・ドッグス』や『フリー・ウィリー』など、数多くの作品に出演している。


<蛇足>

今回は引田天功との結婚がほぼ決定らしいということで、ジャン=クロード・ヴァン・ダムの作品を(なんちゅう理由だ)。ジャン=クロード・ヴァン・ダム、その半端なポジションが、私の中で何となくツボ。
ただねえ、ヴァン・ダムのことだから、もしかするとホントに『ダブルチーム』の続編を作りかねないんだよなあ。ま、そうなったら笑うけどね。


なお、この映画は存在自体がフィクションです。
こんな映画、実際にはありません。

 

*妄想映画大王