◇主な事業年譜(含む設立前) ●は海外
◆音総研の事業の特徴
音楽文化総合研究所は、1996年に代表・三木俊治によって発案された、オリジナル・
アートプロジェクトが事業の主要部分である。この計画は、現在、世界が喫緊の課題と
して直面している環境問題に端を発し、「いかにして低環境負荷において新しい音楽
文化を考えるか」という視点でスタートした。と同時に、音楽は何のためにあるのか、誰の
ためにあるのか、といった価値追求の観点も設置した。この問題意識の中から、自動的に
表現者としての人間の主体性を生かしたまま多様な人間が共存できる手法の模索と、
より高い社会機能を音楽をメディアとして果たす、例えば平和創造というテーマが生まれて
きた。
◆意識的・合目的的な芸術創造を目指す
音楽は何のためにあるのか、という問いかけの中から私は、「人間と人間を結んで幸福を
実現する」という社会的機能を答えとして用意した。この論理をつきつめてゆくと、権威主
義的な芸術創造や、「大きな音」や「アクロバティックな技巧」を持ったものだけがリスペクト
され、他者は排除される、という近代的価値観も否定されることとなる。すなわち、多様
性と共生を音楽で実現し、人と人を結ぶ機能を強化する事が、先鋭的な芸術活動であ
ると言えると思う。
同時に、これは「音楽は誰のためにあるのか」という問いに対する答えにも結びつくが、より
多くの人間のために音楽は存在すると言え、それを障害するようなファクターを排除すると
いう事が重要であろうと考える。
◆以上をまとめると、次のようになる。
・低環境負荷の楽器製作による、楽器および音楽制作のパラダイム変換
・特定の能力を持った人間による特定の音楽を権威づけない、全ての音楽を
吸収統合できるような音楽制作のノウハウの確立と、多様な音楽愛好家の参画
と共存。
・音楽を対話メディアのひとつとした「交流機能」の導入による国際平和への貢献。
私の計画または研究所の設立・活動理念として、以上のようなものが特徴的と言えるかも
知れない。事業内容は、グローバリズムに対抗した世界各地の伝統音楽のアーカイヴ作業
から、本体である楽器製作・作曲・演奏、また各種ワークショップ、講演、番組出演など
多岐にわたるが、環境・人権・平和といった、人類の普遍的課題に関わる部分において
志を同じくする方々とは広く手を結びたいと念願している。
【2005】
9.19 公開講座「東アジアの弦楽器のルーツ」(講演・演奏)・・・鳥取県立図書館
8月 ●カザフスタン出張(高橋直己/中央アジア研究部)
7月 FM収録「オリジナル楽器オーケストラ」 ・・・NHK大阪
6.27−7月中旬
●インドネシア・フィールドワークと文化交流・・・・・・・・・・ バリ・チモール他
6.25 公開講座「中央アジアの音楽」(講演・演奏)・・・・・・・・亀岡交流会館
5.14 公開講座「シルクロードの楽器と音楽」(講演・演奏)
・・・・・・・・島根大学
5.3 公演「ベトナムの楽器と音楽」(演奏) ・・・・・・・・ATC
4.23 公開講座「南アジアの音楽U」(講演・演奏)・・・・・・・・・アジアセンター
3.26 公開講座「南アジアの音楽T」(講演・演奏)・・・・・・・・・アジアセンター
3.19 公開講座「和楽器のルーツをたずねて」(講演・演奏)・・・京都市立芸術大学
2.26 公開講座「東南アジアの伝統芸能U」(企画)・・・・・・・・アジアセンター
2.11 フォーラム「コンテンポラリーダンスフォーラム」(講演)・・・・・京都芸術センター
1.29 公開講座「東南アジアの伝統芸能T」(企画)・・・・・・・ アジアセンター
【2004】
12月 公開講座「タクラマカン砂漠・秘境の音楽」(講演・演奏) アジアセンター
10月 公開講座「中央アジアの楽器と音楽」(講演・演奏)・・・・・アジアセンター
9.10-下旬 ●中央アジア・フィールドワークと文化交流・・・・・・・・・・・・ウイグル自治区
7.10 対談「中島らもVS三木俊治」 ・・・・・ ・・・・・・・・・・・新宿ロフトプラス1
4月 ●中国・中央民族大学との文化交流 ・・・・・・・・・・・・ 北京
オリジナル楽器の贈呈式挙行
3.28 ワークショップ「多様化社会での音楽」 ・・・・・・・・・・・・ 大阪市立中央青年
センター
2.7&8 舞踊公演「アルティ・ブヨウフェスティバル」(原作・音楽)・・京都府民ホール
【2003】
9.14 TV収録「所さんの目がテン!」(オリジナル楽器演奏)・・・・東京・日本テレビ
8.13 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・御殿山美術センター
6.21 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・京都芸術センター
◇新作発表 音画 「アジア遠景」
交響詩「中央アジアの草原にて」
6.14 TV収録「オリジナル楽器コンサート」 ・・・・・・・・・・NHK大阪
5.2 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・国立吉野ヶ里歴史公園
4.19 公演「竹を素材にしたオーケストラ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・Earth Day2003
国立代々木競技場
4.13 公演「ベトナムの音楽」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・梅田スカイビル
3.8 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・世界水フォーラム
京都国際会議場
3.2 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・長浜市民会館
1.5 公演「大工哲弘/オリジナル楽器オーケストラ
ジョイントコンサート・・・・・・・・川西市民会館
【2002】
10.28−29
◇オリジナル・アートオーケストラリリース公演・・・・・・・・・・・・東京
10.20 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・伊丹市人権課
9.22 フォーラム「オリジナル・アートオーケストラを囲む会」・・・・・・・・大阪
9月 ◇ビデオ収録「JAPAN VIDEO TOPICS」 ・・・・・・・・外務省
8.18 公演「邦楽奏者・池上真吾と
オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・京都町屋ギャラリー
8.17 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・秋篠音楽堂
7.31 公演「オリジナル・アートオーケストラ」プレリリースライヴ・・・・・大阪
7.17 ●ベトナム・ホーチミン市文化センターにて
オリジナル瓢箪楽器「白鳥」が収蔵・展示公開決定
日本人がベトナム文化を研究して新たに製作した楽器
を報じる現地新聞
7月 ◇新企画発表「竹・紙・瓢箪を素材としたオーケストラ
「オリジナル・アートオーケストラ」
6.30 ◇新企画発表「竹を素材にしたオーケストラ」(講演・演奏)亀岡交流会館
5月 FM収録「PARKSIDE JAM」
(オリジナル楽器演奏)・・・・・・・・・・・・・・・・・FM京都
4月 フォーラム「日本のアートをどう伝えるか」(パネラー)・・・・・・・亀岡交流会館
2.14
TV収録 「楽園図鑑」 ・・・・・・・
【2001】
12月 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・東京国際フォーラム
11.24 公開講座「世界の中の瓢箪文化」(講演・演奏)・・・・・・・・亀岡交流会館
10月 ●ベトナム・文化交流と番組出演 ・・・・・・・・・・・・ホーチミン市・ハノイVOV
放送局・FM東京
9.15 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・沖縄市民小劇場
那覇市リウボウ
8.19 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・ 箕面市
8.16 公開講座「ひょうたんと音文化」(講演) ・・・・・・・・・・ リーガクラブ
5.22 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」 ・・・・・・・・ 兵庫県山東町
3.20 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」 ・・・・・・・・ けいはんなプラザ
3.3−4
公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」 ・・・・・・・・ 神戸朝日ホール
3月
◇フランスのジャズ奏者バール・フィリップス氏と神戸にて交流
【2000】
◇楽器研究・製作・作曲等の機能を統合し「音楽文化総合研究所」を発足。
11.19 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・園部文化博物館
9.17 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・くろちく能舞台
6.14 公演「アラブ伝統楽器ウドとオリジナル楽器
によるジョイントコンサート」 ・・・・・・・・・・・・・みつなかホール
5.28 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・木津町
3.20 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・福知山市
【1999】
12末
◇CD「シルクロードの四つの野菜」発売
12.5 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・ 三木山森林ホール
◇新作発表・組曲「シルクロードの四つの野菜」
12月 ◇アゼルバイジャン共和国の国家アーティストを研究所に招いて交流
11.29 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」 ・・・・・・・・・千里A&Hホール
11.7 ◇地域振興企画参画・新潟県刈羽郡高柳町に
おける瓢箪の活用
1.楽器製作 2.記念コンサート ・・・・・・・・・・高柳町
10.30 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・伊丹市アイフォニックホール
6.26 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・ライフピアいちじま
5.23 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・箕面市
3.20 ◇第十六回ハンズ大賞入選「瓢箪オリジナル楽器」
【1998】
11.22 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・福知山市
8.22 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・神戸・青谷
8.1 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・福知山市厚生会館
3.29 公演「オリジナル楽器(瓢箪)によるコンサート」・・・・・・・・・・宝塚市
1月 TV収録「ザ・シンフォニーホール」 ・・・・・・・・・・・ ABC系
【1997】
11月 ◇「オリジナル楽器オーケストラ(瓢箪)」初演およびプレスリリース
9月 ◇オリジナル・アートプロジェクトに基づく「オリジナル楽器
オーケストラ」が完成。
【1996】
8月 各分野に対応する楽器製作設備が整備されたのを機に、オリジナル・アート
プロジェクトの部分構想が確定。参加アーティスト、スタッフの公募を始める。
【1990年代前半】
中南米音楽の研究、西洋音楽の様式によるオリジナル作品等を発表。
【1980年代】
世界各地の楽器に関する研究と収集、製作に関する資料/ノウハウ集積を
系統的展開し、同時に音楽各分野の専門演奏家との連携を開始。
オランダでのフィールドワーク。