世界の音楽文化を広範に研究することによって、新たな芸術文化を創作して行くことを目的に設立された、私設研究所。楽器製作家・三木俊治によって西暦2000年に開かれ、「一般に開かれた情報拠点」と「創造創作拠点」として、これまでなかった、「音楽に関する全ての機能を持つ」研究所をめざしている。
(コンセプト)
すべての研究目的を「創造」「人間の幸福」に置く。
研究者や専門家のためだけでなく、広く一般に開かれた情報拠点となる。
基本的に人間対人間、一対一の対話、関係を重視し、一人一人の感性や想像力、出会いといったものを「社会資本」ととらえて活動の基本に置く。
情報を公開するのみならず、積極的に普及活動を行う。
・メイン事業「創造・制作・販売」
「オリジナル・アート・プロジェクト」
この部門は当研究所の特徴で、多用な音楽文化そのものを企画・提案し、実際に楽器やオーケストラ、舞台や日常の活動を目に見える形で作り上げることで「社会における音楽文化の地位を引き上げる」目的を持っています。楽器製作から作曲・演奏まで、すべてをオリジナルで制作する背景には、最高水準の技術とノウハウの蓄積があります。
(楽器製作現場紹介)
〜世界最小のベトナム月琴物語〜
これは2002年末に行われた、「ダン・グエット」(ベトナム弦楽器)世界最小・10分の1モデル製作プロジェクトの記録です。
全ての部分を、精密に10分の1縮尺で再現するため、最初に厳密な設計図が引かれた。
素材・構造も基本的に実物と同じ。
これは本体が完成し、棹の上に10個配置する竹のフレットを削り出しているところ。
板の上で三角形に見える白いものが最後のフレットである。この後、整形・研磨を経て特殊な接着剤で接着する。
フレットがついて、モデルとなった実物楽器の上に置かれたミニ・ダン・グエット。まだ弦は張られていない。
親子というにはあまりに小さいのがおわかりいただけると思う。
最終工程の弦のセットが終わり、「楽器」として完成したダン・グエット。ポリエステル製の弦は糸巻きによって実物通り止められている。
ちなみに糸巻きの直径は細いところで0.5ミリ。
以上のような楽器製作技術から生まれる、ひょうたんや竹などのオリジナル楽器。そしてオーケストラ、地域文化。現在3つの完成プロジェクトを持っています。
(音楽文化企画実例)
第一弾:ザ・ひょうたんフィルハーモニック
1997年に、世界初のひょうたん楽器のみによる管弦楽団としてデビューしたこの楽団は、京都府福知山市・三岳の特産品をテーマにして設立されました。メンバーは、音総研のアーティスト・バンクから選抜された音楽家のみなさんで、その後、色々な場所で紹介され、輪が広がっています。
第二弾:ザ・竹オーケストラ
第三弾:ザ・和紙オーケストラ(開発中)
第四弾:オリジナル・アートオーケストラ