〜 九条の会のこと 〜   



  2004年6月、大江健三郎さんや小田実さん、三木睦子さん、井上ひさしさん、
  鶴見俊輔さん、梅原猛さん、澤地久枝さん、加藤周一さん、奥平康弘さん

  日本の知性と良識を代表するような9人が、『九条の会』を立ち上げられたことを
  知りました。

  政治的・思想的な違いを超えて「九条を守ろう」の一点で手をつながれたことは
  感動的でした。
  しかし、裏返せば憲法九条はそれほど危機的な状況にあるということを知り、
  私も平和な時代に育った一国民として、九条を次世代に伝えたいと思いました。





  加藤周一さんのことば

    今、分かれ道に立って〜
  憲法には、平和主義とともに民主主義、国民主権が定められています。
  平和主義と民主主義と人権は密接に絡んでいます。
  一つを壊すと他の二つが大きな影響を受けます。
  人権がなけば民主主義もなくなります。
  民主主義がなくなれば人権もなくなります。
  九条をなくし、戦争することになればすべての生存が脅かされ、
  議論に時間のかかる民主主義や言論の自由は制限されます。



  大江健三郎さんのことば

    あの戦争が終わって一番いいと思ったのは、天皇のために人を殺す、
  そういうことをしなくてよくなったことです。そういう自分の考えを自由に
  表現できるようになったことです。私は、自分の書く文章が、
  みなさんに希望を与え、生命に緊張をもたらすような
  「手紙」になることを目指したい。
  『九条の会』はそういう自分の活力の中心だと思っています。



  澤地久枝さんのことば     

    第二次世界大戦が終わってから、一人の公的な戦死者も出していないで
   ここまで来た。そして、日本人によって殺された他国の人たちも
  いなかったということですね。それがなぜ可能だったか。
  いろいろのことがあるにしても、まだ日本では現在の憲法、
  特に第九条が生きている。それが歯止めになったと私は思っています。



  井上ひさしさんのことば

    憲法は、私たち主権者が、ときの政府、ときの権力に対して発する
  命令です。ときの政府が国民に命令するのが法律です。
  では国民の命令と政府の命令がぶつかった場合にどうするか。
  つねに憲法のほうが優越する。
  議員が国会で、いろいろな政党に分かれて論戦をしたり
  相談をして法律を作りますが、その法律を見て、
  それが憲法に違反していないか判断するのが最高裁判所です。
  国民の命令、政府に対する命令の中心になるのが第九条です。
  日本はもう戦争をしない。いろいろのもめごとは武力によって解決しない。
                       (以下略)

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   吉永小百合さんのことば(映画人九条の会)   

    「イラク戦争支持とか先制攻撃がどうとか・・・。」
    ここはしっかりみんなで考えて声にださないと大変なことになる
    という危機感が強いんです。     憲法九条を読めば読むほどすばらしい。
    一人一人の命を守るという原点に世界が帰ってくれたら。
   まあ私なんか、そんな力はないんですけど」
                (朝日新聞05年4月1日夕刊より)



   私が思ったこと

   平和な時代に生まれた私は、さきの戦争での大きな犠牲のもとに
   今があることを知りました。そのことに感謝するとともに、
   この平和をきっと次世代に引き継がなければと思いました。
   子どもを持つとき、
   「この子が戦争で死にませんように、人を殺しませんように」と
   願う時代にらないように
   しっかりと九条を守りたいと思います。

   私なりのアピールとして、憲法の川柳を作ることを思い立ちました。
   友人・家族の協力もあって、その輪が広がっています。
   戦争が始まるときにはいつも大義があります。
   そしてそれが後の歴史で間違っていたとされることが
   繰り返されています。

   私たちも十年後、二十年後にあの時反対すればよかったと
   後悔しないように、声をあげることだと思っています。
   さぁ皆で、憲法を守るため、できることを始めましょう。

  『一人ひとりができる、あらゆる努力を、今すぐ始める』
    これが草の根の原点だと思います。

 

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