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アコースティックエミッション(AE)の検出

AEセンサ構造

AEセンサ

アコーステックエミッションは数kHz~数MHzと、非常に高い周波数成分を持つ。例えば、金属材料では100kH~300kHzの周波数成分を持つ信号が多く放出される。周波数の高い信号は空気中では減衰が大きいのでアコーステックエミッションは主に材料中を伝播し、したがってAEセンサは検出対象に接触させて使用する。このAE信号を検出するのに使用するセンサはAEセンサと呼ばれる。AEセンサは一般的にPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)などの圧電素子からできている。

AEセンサの選択方法

使用するAEセンサは、検出対象の材料と設置面積、取付面の温度等により選択する。検出対象から発生するAEの周波数は、検出対象の材質により異なる。例えば一般的な軸受(材質:SUJ2)では、100kHz~300kHzのAEが発生するので、AEセンサーはこの周波数範囲を検出できるセンサを選択する。AEセンサは、感度、ノイズ混入防止の観点からプリアンプ内蔵型が優れているが、取り付け面積、表面温度等により制約を受けるので、取付面の状況により選択する。

AEセンサの設置

AEセンサを検出対象に直接取り付けることが、検出感度の点ではもっとも優れている。検出対象に直接取り付けることができない場合には、検出対象にもっとも近い位置に取り付ける。ただし、検出対象とAEセンサは音響的な経路が形成されていることが必要である。AEセンサを検出対象の表面にシリコングリースなどの音響カップラントを介して密着させて、発生したアコーステックエミッションを検出する。アコースティックエミッションは周波数が高いので、空気中では大幅に減衰するので、AEセンサの設置にあたっては、検出対象に密着させることが重要である。