のりちゃんのひとりごと  vol.39

 ふと気がつくと、桜の花が咲き乱れる季節になっております。自然に目に入ってくるのではなく、「桜」という目から入る情報をメモリーの少ない脳に入れて、春という季節を連想し、そのあたりからぼつぼつ「春なんや…」という思考が発生してくる状態です。そう、曜日感覚、季節感覚が皆無になりつつあります。まぁ、スキーシーズンも雪が緩み、「これからやで!」って状況も、ここ何年も続いてますので、脳を退化させてる要因でもあることにしときます。

 結局のところ3月もお仕事の関係上、滑走日数はあまり伸びず、ストレスの溜まる思いをしていた訳なんですが、そんな中、みんなからは、「大会に出よう」っていう誘いがあったんですが、水曜日等に一人で淋しく滑ってた際に、ほんと久々にをやってしまったこともあり、ちょっと気乗りしないこと、大会に臨む気持ちができないこと等々があり、お断りしました。そんな時、浅野氏(以下「かっちゃん」)から電話。思わず「白馬行こう!」って言ってしまいました。そう、このもやもやは、『白馬が小生を呼んでいた!』ということに気づいたのでありました。

 久々の白馬、白馬と言えばナンバーワンゲレンデ八方!それも、土曜日は快晴との天気予報。そんなこんなで、車を走らせるのでありました。

 豊科を降り、コンビニでいつものいけない飲み物を片手に八方を目指します。そして朝、思惑通りの快晴!真っ青の空。ってことは、ウフウフ。ってことは、日焼け止めぬりぬり。あーんど、山頂に上がれば360度大パノラマでした。

 しかーし、先日八方であった、速く滑る人(?)の大会のため、兎平は、ほんとの真っ平らでした……。これまたしかーし、通称裏兎と呼ばれてる隣のコースは、程よいコブコブ。関西人大好きの緩んだ雪、小生もホクホク顔でタテタテ全開モードでした。加えて、黒菱様も、昨年まではいいイメージがなかったんですが、生まれて初めて「楽しい!!!」って思えました。ほんと最高!

 そこで、もう一個の「しかーし」なんですが、いっぱいウエア持ってるのもかかわらず、当初雨の心配もあり、ワンピースを着ている小生。午前中すでに汗でボトボト。大失敗。上だけ脱いで腰に巻いてましたが、ゲレンデでワンピースをきっちり着ているのは小生くらいなものでした。

 そんな、めっちゃきもちいい自然コブと戯れ、気分もノリノリになっている小生は、かっちゃんに「痩せたし、SOSのウエア見に行ってもいい?」とこれから起こる欲求解消劇の始まりを予兆していたのでした。かっちゃんも、「時間あるしええよ。」とのこと。彼もまた、下のウエアを欲しいと企んでいたのでした。

 気持ちいい景色、気持ちいいコブ、気持ちいい天気、暑いウエア。そんなことはさておき、1月から3月のほとんどを、今年は「ニューおじろ」という、超関西ローカルスキー場で過ごしていた二人。標高も900m弱。モーグルコースがあるところは、限りなく600m。そうなんです、軽い高山病になったんです。また、兎も黒菱もそのおじろのコースの約3倍。モーグルコース育ちの温室野郎の小生たち二人は、2本に1回は休憩せずにはいれない状態でした。(後藤さんがいれば、休憩なんか許してもらえんかったよろなぁ…怖っ。)

 いよいよウエアの話しも盛りあがってきたアホ二人。めし食う前にまずナパリで下見して、SOS行こう。そんでSOSでええ種類なかったらめし食ってナパリへ行こう!

と完璧な算段をしているのでした。しかし、めしの話しはしません。行く場所は「グリンデル」と決まってるのですが、過去何回やられたことか。ゲレンデで「今日はチーズハンバーグやで!」とか、「しょうが焼きやろ!」とか言って、心身とも胃袋も含め行く気満々の時に限って「休業」…店の前でよくたたずんでました。だ・か・らあえてその話しはタブーになってるんです。

 そして、ボロボロになった体を引きずって、滑って下山。(死ぬかおもた。)なんとか、ナパリに到着。結構値引きされたウエアにグラグラ着ているアホ二人。小生もモーグルチックなウエアはやめとくとか言ってて、グラグラ。後ろ髪引かれながら「とりあえずSOS行こ。」とまた車を走らせるのでした。

 しかーし、かっちゃんはSOSに行きたくなさそう。「何で。」と聞くと、この間、かっちゃんも買う気満々で試着しまくって、尚且つあれやこれやと話して、「考えるは。」と帰ったとのこと。「中野さんいたはったら、会わせる顔ない。」と嘆いておりましたが、すっと入る二人。中野さんがいないことに気づくかっちゃんは、悠悠自適に戻っていました。そして、小生。憧れの岸さんがいらっしゃったのでまたもやハイテンション。種類は少なかったんですが、というより、小生痩せたものの、基本的に180の男なんで、サイズ「52」というのが、基本的に品薄。(そういや昔、某大阪のSOSで言われたなぁ、「サイズないんですか」との小生の問いに、「そんな大きい人モーグルやらへんし。」ショックでした。未だに根強く覚えてる暗い小生。)でも、ちゃんと丈は丁度でウエストぶかぶかよ! そんなことはさておき、何着か試着。小生は下はとにかくブルー系(水色っぽいやつ。)と、それだけは決めてたんで、あれやこれやとやっておりました。そこで、お気に入りにパターンがあって、岸さんも、「いそうで誰も着てないパターンでいいやん。(正しくは関西弁やないです。)」ってことで即決。思わずカードきりきりしてしまいました。スキー用品は値切って買う物と勝手に決め付けている小生には、清水の舞台から飛び降りる勢いでした。

 それから、再びナパリにもどり、今度はかっちゃんのカードきりきりの番。あらかじめ欲しいと言ってたんですが、この二人の闇雲な衝動買いは、スッキリしました。まぁ、お仕事頑張ってるんで、たまには自分にご褒美もいいでしょ。(誰にしゃべりかけとんねん。)

 

 滑走欲求と、購買欲求と、グリンデルでの食欲(3,000円も食うなよ。生中2杯込みだよーん。)を満たし、安らかな睡眠に陥るのでした。

 翌日は、小生達の予想通り、ちょっぴり天気悪し。こんなときの為に、風やガスの影響を受けないさのさかへ。小生今シーズン初。3月も末というのに、モーグルコースも雪いっぱい。勿論、アホ二人は、昨夜買ったおニューのウエアを着ています

 でも、コースは間延び、掘れまくりの受けまくり。せっかく昨日まで気持ち良く、めっちゃええイメージやったんですが、ふと自分の不甲斐なさに気づくのでした。でもでも、上の自然コブは、いっつもイメージ悪かったんですが、これは気持ち良く滑れました。これまた初めてです。四国軍団と一緒に滑ってたんで、妙にハイテンションになれたことも要因です。

 

 やはり、春は小生の知らない間に体にやってきて、ボーっとさせているのでしょう。前回の「のりひと」で、世の中こんなにデフレなのに、全く的外れのこと書いておりました。それに、着色も後半できてませんでしたし…。完全小生の不注意でございます。この「のりひと」を愛して(?)頂いてる読者に大変ご迷惑をおかけ致しました。

 また、購買系の話しなんですが、どこのメーカー、スキー用品にかかわらず、ブランドイメージを守るためかなんか知らんけど、『オープン価格』ってのをやってます。ソニー様も今後はオープン価格にするそうです。でも、パンフレット見ても値段が載ってなかったら、予算のたてようがないやんけ!って思ってるのは小生だけ?企業イメージと商品の価値は守れるけど、エンドユーザーの気持ちはほんと満たされるのでしょうか?これは、古い考えとか、新しい考えとか関係ないと思うんですが?いかがです?

 価格設定の話しですが、小生達に縁がある話しでは、モーグルウエアって値引き無しですよね。できればそのシーズン中もしくは6月くらいまでは、値引きなしでやらないと、定価で買う人間がおらんようになると思うんですが。SOSみたいに一貫して値引きしない方が、まだましかな。まぁ、関西人からすれば、値引きのない物売ってるのが信じられないんですが。

 そのデフレって言ってる割には、とあるオークションなんかは、出品者は声をそろえて「質屋に出すより値段つく。」とのこと。確かに、損益分岐点は人それぞれだということは嫌というほど理解できるのですが、そんだけ出すんやったら、新品買いやっていうのが多いです。小生は、ギターとかマニア系をよく見てるんですが、それも同様です。多分なんですが、競り落とすことに快感を感じてるか、売買の際の評価点マニアとしか考えられないんですが。ほんと最近よく判らない世界です。

 でも、日本人ってほんと契約という観念に弱い人種ですよね。お金を払ってる方が圧倒的に強いって思ってる。お金を支払う代わりに、商品を受け取り、またはサービスを受け取る。基本的には契約は、通常の売買でも同様ですが、50・50だと思います。確かに対価に似合わない商品、サービスであった場合のクレームはしょうがないのはわかりますが、それ以上を個人の主観だけで求めるクレームが多いこと多いこと。蓋を開ければ、たいがいの人間がサラリーマンなんで、自分の会社がこんなこと言われたらどうすんの?っていうクレームが最近多すぎます。自分が言われたことを他の誰かに仕返しみたいにするなんてやっぱ最低やと思います。これからの本当の国際の仲間入りをするに当たり、その辺の基本観念は必要かと思います。もち、いい意味でですよ。

 っと言いつつ、小生が一番、言うた者勝ちのような下品な買い物等々しておるんですが……。

 

 4月も仕事の予定がいっぱい……。白馬も絶対、誰がどう考えても春雪なのに。このストレスを、再度衝動買いで晴らす根性は微塵も残ってないし、代休もたまりまくってるんで、平日お一人白馬ツアー1泊2日とか、マジ企画が必要かも。

 

 相変わらず、人生もスキーも流浪の民のままで生きていこうと思ってる小生なのですが、先日、大学の友人から電話がありました。訳あってお互い携帯の番号変えてたこともあり、連絡がつかなかったんですが、水曜日小生が唯一睡眠に当てている日に、ドンピシャで、「お前!何してんねん!連絡くらいせぇ!」と愛のお叱り電話がありました。ウィークディは帰宅が遅く、週末も仕事がなければ滑ってる生活をここ何年もしているんで、はっきり言って友人達とは疎遠になってました。そんな中での電話だったんで、あらためて、「ありがたいよな、友達って。」としみじみ思ってしまいました。

 最近、歳くったこともあり、さりげないことにやけに感動してしまう小生がおるのですが、また、飲みにでも行こうと思ってます。まぁ、殆どみんな結婚して子供がいてってことで、一応常識もあることになってる小生は、家に行くことが遠のいてしまってたんですが、おチビちゃんも見たいです。しかし、こいつの奥さんがモデル級に綺麗で、性格も完璧なんです。それがむかつく(?)

 今、体重はキープしてますが、ストレス、疲れ等でめっちゃ食べてます。毎日体重計に乗るようにしてますが、気を許すとリバウンドしそうです。

 でも、イメチェン、痩せた小生で再販をかけてますんで、もどりませんよ!(なんのこっちゃ?)

 春スキーは以外と、怪我が多いんで、みなさん充分注意して楽しいモーグルライフをお過ごし下さい。ふと気づけば、白馬にいますよ。

                            のりちゃん