あとがきインタビュー インタビュアー:菊池俊郎 俊郎 今日は「あとがき」として作者の野口氏へのインタビューをお届けします。インタビューするのは作中で活躍させてもらったオレ、俊郎です。どうぞよろしく。 早速ですが、前作に比べて今回は執筆期間が長かったですね。 −− 全くもって作者の不徳と致すところです。えっと第1話を掲載したのは…(過去の日記をチェック)…3月20日でしたね。するとのべ4ヶ月かかったわけですか。前作は2ヶ月半だったから、長すぎたなー。 俊郎 全87話。おつかれさまでした。 −− いやいやずっとお付き合いくださった読者の方へこそ、お疲れさまと申し上げたいですね。でも最後まで何人ぐらい付いてきてくれたんだろ? 俊郎 書き終えた感想はいかがですか? −− 仕上げた充実感はあります。でもまだまだです。まだ自分のあるのかないのか分からない能力を存分に発揮できる体勢というか取り組み方を見つけられないでいます。特に中盤から仕事に追われてしまい、集中力が欠けることがたびたびありました。文章にそれが出たのではと危惧しています。 俊郎 スケジュールはかなり後ろへズレましたね。その点については? −− まあ考えてた通りでしたが、ここまでの長さにするつもりはありませんでした。書いてるうちにだんだん長くなってしまい…。今にして思えば、東京篇と大阪篇を2つのエピソードに分けても良かったかもしれません。 俊郎 聞くところによると、オレと志乃にはモデルがいるそうですね? −− います。書いてる期間中は、ふたりが出演するテレビ番組をしっかりチェックしてました。誰なのかは…言わないでおきましょう。もしかして口を滑らせて教えてしまった人も読者の中にはいるかもしれませんが、ご内聞に。まあ、モデルはモデルですが、書いてるとだんだん一人歩きしたり、変化していきましたね。特に志乃の方は、作者の理想が混じったかもしれません。 俊郎 最後の方は、じいちゃんが俄然がんばってましたね。 ーー 老人の存在が、自分の持っている大きなテーマのひとつなんです。老人の比率が増えていく今後の日本で、介護みたいな話じゃなくて、元気なお年寄りに脚光をあてて、離れた世代との交流を描きたいと思っているんです。結構好きですスーパーじいちゃん。スーパーばあちゃんって想像できないけど。 俊郎 ところで今回は発表する形式が前作とは変わりましたね? そのあたりはどうでしたか? −− 一回分の分量が前作比1.5倍になってのは、机が広くなったような気分がして書きやすかったですね。でもそれが逆に後半、息苦しさを感じることもあったな。 俊郎 と言いますと? −− 一度書き上げた文章が、推敲の段階で全体の齟齬を調整したりする段階で、収まらなくなったりして。A型のせいか、きっちりと文末を合わせないと気が済まないし。そのせいで文章を無理矢理削ったこともありました。結構厳しかった。…でもあんまり作品について反省みたいなことを言うと、読んでくださった方々に申し訳ないから、口にフタします。 俊郎 作者としては、いろいろと思いがあるんでしょうね。 −− 君はどうなん? 俊郎 オレですか? いやー、仕事辞めて東京から流れてきて、これからどうやってくんだろうと心配です。あんまりブラブラしてるとじいちゃんに追い出されそうだし…。オレ達、これからどうなるんですか? −− 構想はエピソード3ぐらいまであるんですが、2ではいよいよ再現屋としての活躍を全面に出したいですね。志乃も魅力全開。新たな仲間も登場したりして。キミと志乃の間は…ビミョーですな。 俊郎 …楽しみにしています。ところでエピソード1が終了して、次回作は別の作品を書かれるとか? −− ええ。SFファンタジーでアクションも取り入れた、いわゆるジェットコースター・ストーリーを用意しています。主人公は女性。そして今までちゃんと描いたことのない「ラブ・ロマンス」や「悪」といったものにも挑戦しようかと。 志乃 めっさ楽しみやーん。 −− あ、どうも。しばらくのお別れですが、次の機会にまたよろしく。 志乃 オッケー。あたし今日はおじいちゃんに“天使のプディング”食べさしてもろて、超ハッピー。 俊郎 あのジジイ。オレには「まだじゃ」なんて言っておきながら! −− これからもどうぞよろしく。 |
〜おわり〜
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(2004年7月16日夜) |