テントを激しくたたく雨音でなかなか寝付けなかったが、いつのまにか寝てしまったようだ。 起きてみると、まだ寝静まったキャンプサイトには朝靄が立ち込めていた。 ひとりコーヒーを沸かすうち、サイトにやわらかな日がさしてきた。 朝日を受けて、山から霞がたちのぼる。 ひとり静かに熱いコーヒーを口にする。 今度で何回目か。 家族でのキャンプはいつまでできるのだろう。 シュラフにくるまる寝顔を見ている。