大阪国税局 平成17年8月1発表
平成17年相続税路線価(平成17年1月1日時点の相続税課税の為の地価)
県内約4600地点の平均額は1u当り58,000円、前年の62,000円に比べて▲6.5%の値下がりとなった。
これは13年連続の前年割れ(地価下落傾向の継続)である。
一方で、下げ幅は、前年▲8.8%より縮まった。一般的傾向としては、「全体には下げ止まりの傾向がみられるが、利便性の有無で土地の二極化の傾向が進んでいる」と分析される。
路線価は主要道路に面した1u当りの評価額で、贈与税や相続税の課税基準となる価格である。市街化地域のほとんど全てにおいて、道路に面した整形の画地を想定し(標準的画地という)、建物の建っていない更地を前提とした標準的画地の単価を一般的に路線価という。
実際に相続が発生した時には、この標準的画地の価格を基に国税局の定める「財産評価基準」という規則にしたがって、個々の土地の形状や間口、奥行き、道路との接面状況、規模等の個別の条件による格差修正を行って、相続税課税標準額が決定されることになる。
路線価は地価公示・地価調査などの公的な評価の略8割が標準的な価格水準となっている。したがって、個人は自己所有地の路線価を0.8で割りもどす(単純に÷ば良い)ことによって、大体の公的な評価額を知ることができる。土地バブルのころは実際の市場価格と公的価格は大きな開きがあったが、現在では市場の価格形成も公的な評価額が大きな目安となっているので、土地売買の価格水準としても公的価格は有力な標準となる。
ただし、この価格はあくまで整形で間口奥行きも標準であろう、「標準的画地」の価格であり、土地形状の著しく劣った土地等の土地の個別的な条件が住宅地として劣っている場合には、それ相当の格差修正が施されなければならない。
県内で一番高かったのは、奈良市駅前(東向中町)の大宮通り沿いで、540000円/u(前年570000円)。下落率は▲5.3%(前年▲9.5%)だった。葛城税務署管内では、橿原市内膳町5丁目の近鉄八木駅前通りが一番高く285000円/uで、これは前年と同額となり、下落が止まった。
ほかの税務署管内の最高価格は、桜井税務署ではJR桜井駅前通りで150000円/u(▲9.1%)、吉野税務署管内では、大淀町下渕・近鉄下市口駅前で73000円/uであった。