■結波さんよりいただきもの
「ねぇ祥ちゃん」 「ん?」 「恵ちゃんの家に遊びに行っていい?」 寛和がひざに乗せてくれている大兄の方を見て訊ねる。 なんでまたいきなり・・・・。 や、別に遊びに行くことが悪いってワケじゃないけどさ。 「いいけど・・・・なんで?」 「恵ちゃんがね、チョコの作り方教えてくれるの!」 「・・・・へぇ・・・・・」 大兄がちょっとすごく黒いオーラを出しているのに寛和は全く気づいてない。 それどころか、『チョコは恵ちゃんが分けてくれるって♪』ってにこにこ笑ってる。 いいよな、純粋無垢って。 ・・・・・たまにそれは凶器になるけど・・・・・。 「あぁ、それなら材料費は問題ないですねー」 アル兄、そういう問題じゃないから! や、確かにチョコ代がかからないのは良いコトだけど。 「寛和は誰にあげるんです?」 「んとね、大好きな人にだよv」 小兄の問いに寛和はにっこりと笑顔で答える。 幼稚園児のくせにもう好きな人とかできたのか・・・・!? 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「ちょ、嘉祥さん落ち着いて下さい!」 「兄貴!頼む、頼むから・・・・っ わざわざ幼稚園のクラス名簿持って一軒一軒回ろうとするなッッ!!!」 大兄がエプロンつけたまま名簿を持って外に出ようとしてて、 中兄とアル兄はそれを必死に止めようとしてる。 あ、小兄は遠くからそれを眺めてる。 え、てか、本気で外に行こうとしてるし! 怖ッッ!黒いオーラ出ちゃってるんですけど!? 「止めるな禄。ただちょっと突き止めてくるだけだから」 「ここで止めなきゃ大惨事になる予感がしちゃったりするんです!」 確かに、このオーラを纏った大兄が家にきたら確実に幼稚園児泣くって。 ついでにご近所で噂になって、中兄の学校でも噂になるって。 ・・・・仕方ないなぁ・・・・・・・。 「はぁ・・・・寛和の好きな人って誰?」 「えっとねぇ・・・・」 寛和の本命がわかれば、被害を最低限に防げると思うし。 簡単に答えようとするところが、寛和らしい素直さの表れ。 うん、そういうところは流石というかなんというか・・・可愛いと思う。((決してシスコンって訳じゃない。断じて! 「えっと、何?」 「んと、祥ちゃんと禄ちゃんと元ちゃんと吉っちゃんとアルちゃんだよーvv」 えへへ、と笑っている寛和。 一瞬、兄貴達の動きが止まった。(気がする) 「っ・・・!寛和・・・!」 大兄がぎゅーっと寛和を抱きしめる。 あーぁ、寛和苦しそう。でも嬉しそうだからいっか。 「僕も寛和のコト好きですよ」 「俺も!」 「・・・ま、兄妹だしなー」 「あはは、仲良し兄妹ですねー♪」 みんながそれぞれの笑顔を浮かべる。 こういう時に、家族っていいなぁって思うのかもしれない。 絶対、声に出しては言わないけど。 *** その次の日、俺達は寛和からチョコをもらった。 小さい子がよく作るような、小さなカップに溶かして入れて、カラースプレーで飾りつけしたチョコ。 寛和が初めて作ったにしては結構美味かった。 一人につき一個だけだったけど、なんか兄貴達は幸せそうだった。 ま、俺もだけどさ! HAPPY VALENTINE・・・? アレ? これってお返しとか必要なのかな・・・? |
こんな感じです。 大したモノじゃなくて本当にすみません!
てか、ホントに嘉吉くんのキャラが掴めませんでした・・・! イメージ壊してしまったらごめんなさい・・・。 みんな、妹を大切にしてればいいなぁ・・・と思いますv というか、兄妹みんなが互いに大切に想っていればv 結波 |