第1回 ヨーガ道場で、河内敏子さんから配布された資料を、ホームページに変換しました。 |
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●ヨーガは心身の健康法 ヨーガはだれにでもできる心身の健康法で す。やせたい、病気を治したい、スタイルを よくしたい、などの目的で、ヨーガを始める 人も多いようですが、もともとヨーガは、そ れらを目的として開発されたものではありま せん。ところが、実際にヨーガをやり始めて みると、「肩こりが治った」「便秘が治った」 「冷え性が解消された」という声をよく耳に します。そのために、ヨーガに病気治療が目 的である、と言うイメージをもたれてしまい ました。 ヨーガの歴史は古く、起源は紀元前7〜8 世紀ごろのインドにさかのぼります。ヨーガ という語は語源的には「馬に馬具をつける」 「車に馬をつなぐ」などの意味をもっていま す。それは、言いかえれば、怒りや嫉妬など にふりまわされた散漫な心の動き(=あばれ 馬)を、自分の意志の力でしっかりと1ヵ所 に結びつけ、真の心の自由を得ようというこ とです。まさに、ヨーガの本質そのものをつ いたことばといってよいでしょう。 ●ヨーガは体操・呼吸法・めい想からなる ヨーガには数多くの流派がありますが、私 たちがこれから学ぶのは、主としてハタ・ヨ ーガの伝統を受け継いだ行法です。ハタ・ヨ ーガは、体と呼吸の修練を重視していて、心 身の健康と成長を目的としています。 ヨーガ(以下ここでは、ハタ・ヨーガのこ と)は、アーサナと呼ぶ体位法・呼吸法・め い想の3段階に分けることができます。ヨー ガの究極の目的は心の平静にあり、行きつく ところはめい想なのです。ところが、めい想 をするためには、呼吸がととのっていなくて はなりません。さらに正しい呼吸をするには 背骨がねじれていたり、曲がっていたりして はだめです。そこで、これら体操・呼吸法・ めい想の三つをそろえて練習することが必要 とされるわけです。 |
●ヨーガの体操はだれにでもできる ヨーガが一種の体操と異なる点に、体を 「鍛える」のではなく、あくまでも体を「と とのえる」ことを目的にしていることです。 一般のスポーツが「動」を主体としているの に対して、ヨーガは「静」が中心となります。 できるだけゆるやかな動きで、自分の体の限 界をさぐりながら、徐々に進歩していくこと が大切なのです。 同じ体操をしても、年齢や性別によって差 が出るのは当然のことです。10代、30代、 50代、70代・・・みんなそれぞれ、その 年齢や個人差にふさわしいやり方があります。 ですから、他人の力を借りたり、いきなり激 しい動きをするのはヨーガでは禁物です。決 して無理をしないこと、自分の体に合わせて 行うように心がけてください。そうすれば、 何歳になっても、あるいは病弱の人でも、ス ポーツは苦手の人でも、それなりの方法を見 いだすことができるでしょう。ヨーガの体操 には、四つの原則があります。 (1)動きはできるだけゆっくり行う (2)緊張と弛緩の適度な交替を意識する (3)意識は体全体または一部に向けておく (4)動作は必ず呼吸と結びついている この四原則を備えて、初めて健康上の大きな 効果を現すのです。動作の形がどうであるか にこだわる前に、この四原則を守って行って いるかに注意をはらってください。 ●ストレス解消に役立つヨーガ 心の平静を目的とするヨーガは、ストレス のたまりやすい現代人にとって、最適の健康 法でもあります。ストレスは私たちにさまざ まな影響を及ぼし、数々の心身の病を生む原 因となっていることは一般にも知られていま す。その一つの現れとして、家庭内暴力や校 内暴力が挙げられます。さらに、最近では騒 音が原因で殺人事件にまで発展してしまうと いう状況なのです。これらのほとんどは、イ ライラから発生したストレスによるものと考 えてよさそうです。 ヨーガでは体操は体に関し、めい想は心に 関係します。この二つは切り離して考えるこ とはできません。なぜならば、真の健康は、 心と体が一致してこそ実現するからです。 |
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★マイペースで ヨーガは自分との対話です。無理は禁物。 自分の体の声を聞きながら、自分の限界を広 げていきましょう。 ★自力で行う 自分だけの力で行います。器具を使ったり、 他人に助けてもらうのは、ヨーガの本筋では ありません。 ★継続すること 思いつきで時々行うだけでも、そのときは 気分爽快。でも毎日継続しなければ、しょせ んその場限りのものでしかありません。ぜひ、 日課に組み入れる工夫をしてください。 ★食後3時間たってから 血液が胃に集まっているときは、消化の邪 魔になってしまいます。血液が体に十分に流 れるように、食後は3時間くらいたってから。 ★伸縮性のある服装で 体をしめつけると、血行を悪くするばかり か、筋肉の力を弱めます。ゆったりした服装 で、のびのび体を動かせるようにしましょう。 ヨーガをするときだけでなく、日常でもコル セットなどの強いしめつけは好ましくありま せん。 |
★入浴は30分後に 実技をして、すぐに入浴してはいけません。 完全弛緩法を十分行い、ヨーガを行ったあと の刺激がおさまってから入浴してください。 入浴後に行うときも、30分くらいたってか らにします。 ★病中・病後のヨーガ ヨーガは治療法ではありません。病気の急 性期で、高熱や痛みのあるときは、静かにし て、病状の去るのを待ってください。回復期 や慢性病の場合は、ヨーガの基本に即した方 法で、簡易体操や基本体操をおすすめします。 ★呼吸と動作の関係 (1)動作を始めるときは吸い、戻るときは吐く (2)胸を広げるときは吸い、前屈など肺を縮め るような動作をするときは吐く (3)力と緊張を伴う姿勢では吸い、体の力を抜 いてゆるめる場合は吐く ★完全弛緩法 一定の体位で体操をしたら、必ず完全弛緩 法を行ってから次に移ります。全体の練習が 終わったあとは、少し長めに休むようにしま しょう。あとで疲れが残るのは、弛緩が足り ないからです。 ★痛みについて 実技をして痛みを感じることがあります。 それはふだん使わない筋肉を使ったために起 こる痛みですから、むしろ好ましいものです。 不快感を伴う病的な痛みの場合は、腫れてい た異状が、ヨーガの刺激で現れたのかもしれ ません。内的感覚でよく確かめ、注意してく ださい。 |
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「ヨーガとは」 「ヨーガを始める前に」 は、 河内敏子さんから Word データ を借用、 馬場勇治がホームページに変換しました。 |