棚田とは、傾斜地にある稲作地のことで、傾斜がきつく耕作には狭い状態で、水平に保たれた田が集積し、それらが一望の下にある場合は千枚田(せんまいだ)とも呼ばれる。また、田んぼが段となって作られていることから、段々畑(だんだんばたけ)とも呼ばれている。ようだ。

 農林水産省が、農業収入や兼業のみでの棚田の維持が難しいとして、観光地化を目的とした日本の棚田百選を選定した。平成11年(199)に選定した棚田百選は、全国117市町村・134地区が選ばれた。134も棚田があるということ。傾斜度が20分の1よりも急で、「棚田」と思えるような場所が選ばれている。

 日本古来からの営農法が受け継がれていると考えがちであるが、実際は機械化が進んでいる。しかし、一方で「観光地」として田植え体験や稲刈り体験など、古来からの農業体験をする場になっているところもある。 長谷の棚田もそんなひとつか。
  



 昼食場所は、近辺の田を借りているオーナーの人が使う駐車場の隅を借りた。目の前の畝にカトレアの花が並んで咲いていてきれいだったので一枚撮った。気持ちのいい天気で、居眠りやスケッチを画くなど思い思いにしばし休息した。絵心があればこういう時には楽しめるが、することもなく付近を散策した。休日とあって農家の人も若い人が多いのか、賑やかな家族連れなどもいたようだ。

 昼食休憩後は、集落のある道を歩いて帰ることになる。途中で慈眼寺というお寺があって、少し立ち寄る。約1400年前三草山清山寺を取り囲む四十九院の一坊としてこの地に自雲庵という宿坊があり、この宿坊が現在の慈眼寺である。本尊は地蔵願王大菩薩。三草山清山寺は焼失(織田の戦火による)してしまったが村民の手により、ご本尊(千手観音)がこの境内に観音堂としてまつられている。お寺には珍しい画廊を併設しているそうだが、今回の目的でもなく帰りのバスの時間の関係で、小休止で帰途に着いた。

  
 
 大阪府能勢町にある「長谷(ながたに)の棚田」を歩いた。能勢電車の山下駅から1時間に1本しかない阪急バスで途中の森上まで行くのだが、能勢といえば妙見さんで有名でそちらへの観光客が多かった。このバスはもちろん方角は違う。兵庫県から大阪府と入り組んだ地域で、一庫ダムの近くや周辺にはゴルフ場の案内看板が多い国道173号線(能勢街道)沿いを走る。

 森上のバス停から、散策が始まる。元は農道だったところを小川沿いに歩いて天気はいいしハイキング日和で良かった。今回は15名のグループで歩くにはまとまりやすい程度であった。田園風景を写真に撮るが、どこにでもある風景でもある。

 ほぼ田植えも終わっているが、この地域には一般人に貸し田をして、田植えや稲刈り経験ができるオーナー制度があるようで、休日で家族総出で田植えを教えてもらっている風景も見られました。農家の収入補助にもなるようで、ただ手植え後の雑な稲苗を直したり、草取りなどの手入れで結構大変とも言っていました。畑の貸し出しもしていて、素人農園も見られます。
能勢長谷の棚田散策